完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*23*
.約束.
「・・・サーヤ、ありがとう」
レイヤは、泣き終えると、サーヤに向かって礼を言う。
バンっ・・・
また、ユウヤが攻撃してくる。
「・・・やめろ。そんな姉弟ゴッコを見ていると、イラつく」
ユウヤには、乱暴に涙をぬぐった跡がある。
「レイヤくん、やりたいこと、あるでしょ?」
「え・・・」
「だから、お兄さんのことは、レイヤくんにまかせる。わたしは、鳴神さんを止める」
「・・・サーヤ、僕には・・・ーーーー」
「自分の心に素直になって・・・」
サーヤは、そう言うと、レイヤの肩を軽く押し、レイヤに背中を向けた。
「破魔の力よ、闇を払う調べとなれ」
サーヤは、鳴神に剣を突き刺した。
鳴神の瞳から、赤い光が消えていった。
それと同時に、サーヤが手にしていた剣も砕け、消えた。
「サーヤに、剣を持たせるんじゃなかったね」
ユウヤは、淡々と言う。
(・・・わかった。僕の本当にやりたかったこと・・・!!)
(約束は、果たす!!)
レイヤは、よろけながらも立ち上がり、剣を持つ。
「光よ、闇に飲まれし心に、一条の光を」
PR