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馬(シリアス)
作者: 栗おこわ  (総ページ数: 10ページ)
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*6*

第六話

「…恵」
馬小屋。真っ暗闇の中の
「シン…カーウ」
「恵」

「この娘ですか?嫌がっているというのは…」
幕府の者が私を指差して言う
「あ、はあ…」
「…ほお」
幕府の者は、私に向かって来、こう言った
「いいかいお嬢さん。これは、りっぱな馬使いのお仕事なのだよ」
「仕事。これがですか」
「…」
幕府の者は、眉間にしわをわざとらしくつくった
「恵、やめなさい!」
「命を売るのが仕事。へえ。馬たちは命を捧げた奴隷?」
「君。言葉に…」
「馬は…あんたらが考えるものとは違うの!!」
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その後は、修羅場だった
私を役人がはたき、父が謝罪した
私は構わず、役人の襟首を掴み、投げ飛ばした
役人は怒りに身を任せ、馬たちを引っ張っていった

                      つづく

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