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ある雑談 (と、いう小説)【いちおう 完結】
作者: カガリ  (総ページ数: 18ページ)
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10~

*5*

「いいか、この場合大事なのは、前半『たたいてかぶって』だけだ。『ジャンケンポン』はどうでもいい」
「・・・?どういうこと?」
菅原先パイの刷り込みが始まる。
「ジャンケンはただの後付けってことだよ。別ににらめっこでもタイ式ジャンケンでもなんでもいい。考えろ、『たたいてかぶって』だ」
「んー?連想しろって?わかんないよそんなアバウトに言われても」
「しょうがねーな・・・・・今お前が持ってるそのピコピコハンマー。人の頭たたいても安全だよな」
「・・・?うん。そりゃそうだ」
「そのヘルメットでわざわざ守らなくても、当然頭が割れることはないよな」
「当然。それがどうしt」
「つまりはそういうことだ」
相手の返答を待たずにそう言って、菅原先パイ、神妙にうなずく。
「え?え?」
「ピコピコハンマーを、・・・そうだな、金属バットとかに変えてみろ。一瞬でスリリングになるだろ」
「うん。っていうか下手すれば死ぬね」
「そうだろ。じゃあそこに、『中世ヨーロッパ』『身分』とかそんなかんじのワードを加えて考えてみろ」
「・・・・・?・・・!・・・!?」
「想像できたか?たぶんそれだよ答えは」
「え・・・?ホントに!?」
「ああ。『たたいてかぶってジャンケンポン』ってのはな・・・中世ヨーロッパの貴族たちが奴隷たちにさせた見世物、その名残だ」
「え。えーーー!!ホントにそうなの!?全然知らなかったよあたし!!うーー、今までそんな重大な事実を知らずにいたなんてーー。しかものんきに『たたいてかぶってジャンケンポン』やってたよーー!!くっ・・・一生の不覚!!!」

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