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マジカルスイーツショップ【完結!】
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 198ページ)
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「ラルス。悪いことは言わん。地球を奪うことを諦めて、星へ帰りたまえ」

だが、奴は冷たい目で私を睨む。

「フン。誰があなたの言うことなんか聞きますか。私たちを裏切ったあなたの命令を聞く銀河太陽系8神などいませんよ」

「そうか…ならば、仕方がない。お前が最初の犠牲者だ!」

「ニャララララ。私は冥王星の神ですよ。冥王星は、太陽から最も遠く離れている惑星。したがって、あなたの攻撃は私には効果ないということを忘れたのですか?」

奴は私の『太陽の拳』を『絶対零度の掌』で受け止める。

私の腕が奴の力により次第に凍り始める。

「あなたはバカですねぇ、カイザー。あなたと私の相性は最悪。それを知っていてわざわざここに足を運んだんですね。犬死にするために。まさしくあなたは愚の骨頂ですよ!」

「お前は本当にそう思っているのか、ラルス」

「ええ、もちろんですとも」

「そうか。やはり私の読みは正しかったようだな」

「何のことですか?」

「お前は以前から、衰退も進化もしていない、だが、私はこの地球で自分の技に磨きをかけ続けてきた。そして生まれたカイザー奥義の数々。受けてみよ、奥義その1、『太陽の拳究極』!」

私は瞬時に敵の氷を蒸発させ、奴を殴り飛ばす。

「その2『炎のダブルニー』!」

「ニャラギャアアア!」

私は両足に炎を纏い、奴にダブルニードロップを打つ。

「その3&4『サン=キッチンシンク』&『バーニング=エルボースタンプ』!」

キッチンシンクとエルボースタンプを受けた、奴の腹と背中が黒く焼け焦げる。

「その5『トルネード=アポロン=ヘッドパット』!」

空高く上昇し、通常の10倍のスピードと回転を加え、炎で頭部を包みこみながら落下し、渾身のヘッドパットを浴びせる。

「グニャギャア!」

奴の額が切れ、額から大量の血が、まるでくじらの汐吹のように大量に噴出される。

だが、私は一切の情けをかけない。

地球を侵略しようとする奴らをそう簡単に許してしまうほどの慈悲はない。

最も一応説得しようと試みたが、あの反応では、土台私の話など聞く耳を持つまい。

元仲間を手にかけるのは胸が痛いが、元々ラルスは弱いものいじめばかりする卑怯者だったため、今までこいつに虐げられ、辛い思いをしてきた他の惑星の人々の悲しみに比べたら、こやつの命など遥かに軽い。

「天に祈り、己の行いを心の底から悔いて、次はもっと心の良いものに生まれ変わるがいい、ラルスよ!
カイザー最終奥義『カイザー=ストレッチ』!」

「…ゲホッ!」

「安らかに眠れ、元同志よ…」

私はかつての仲間に最大の敬意を表し、自分の最高技で葬った。

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