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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
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*71*
「もうっ!なんで負けなきゃいけないいのよ!」
私は不機嫌だった。あの変な帽子を被ったおじいさんさえ邪魔しなければ勝てていたのに。
「確かにそうかもしれまセンね。それさえなければ私たちは彼らを倒してイマした」
ホットドックも冷静ながらも怒りを露わにする。
「でも、あたしたちには霊能力也という仲間がいるわ。
彼はあの中ではかなり強いはず」
あたしは前々から彼に目をつけており、心を奪う隙を狙っていた。
超能力が使えて、敵の内部情報を知っていて、知識もあり、隠れイケメン。
彼を使わない手はないわね。
するとそのとき、一枚のトランプがどこからともなく飛んできて、あたしの頬を掠めた。
「だ、誰よ?」
あたしが少し斬れた頬を抑えながら問いかけると低い不敵な笑い声が聞こえた。
「フフフフフフ……俺もお前たちに協力してやろう」
☆
「あ、あんたは」
「じ、ジャドウ=グレイ!!世紀の殺し屋!地獄の大統領!
まさか、あなたにお会いできるとは……!」
よくわからないあたしの隣で狼は興奮している。
コイツ、そんなにすごい奴なの?
「フフフフフフ……お嬢さん。この俺を舐めてもらっては困りますなあ。
俺は奴らの情報を全て知っている上に、仲間もいる。
おまけにあのカイザーを倒すほど強い。
これを逃してはもったいないですぞ」
「あ、あのカイザーを倒したことがあるですって!」
彼はうなずく。
あたしたちにとって一番厄介な敵はカイザーだと踏んでいただけに、これはありがたい情報だ。
これでさらにあたしたちの勝率がアップね。
「うーれしー!あんたが仲間につけば怖いものなしね」
「フフフ……お褒めの言葉ありがたく受け止めさせていただきますぞ。
それより、お嬢さんは、どうやら最大の敵を見間違えたようですなあ。我々の最大の敵はスター=レスリングジムでもヘンリー氏でもない」
「じゃあ、誰だというの?」
「その名は『白河恋』。敵になれば最悪、味方なら最高の陰陽師。彼を味方につける。フフフフフフ……」