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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
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*81*
俺は本拠地で、部下の様子を高画質のモニターテレビで観察していた。
敵に新たな戦力が加わり、あっさりとふたりが破れてしまい、少なからず驚かされた。
厄介な敵の新しい戦力を早めに潰しておいたほうがいいだろう。
すると俺が最も信頼しているジョニー=ヴァレンタインが現れ、ギターを奏でながら口を開いた。
「私が始末してあげましょうか」
「それがいいだろう」
「この世界最恐の吸血鬼、ジョニー=ヴァレンタインの手にかかれば敵は赤子も同然。万事任せてください。では、ジャドウ様、さっそくですが、敵の性質を教えてください」
「よろしい。敵の討伐はキミに一任することにしよう。フフフフフフ……」
奴が戦う姿を見るのは何年振りか…久々に胸躍る激闘が拝見できそうだな。
☆
あたしたちはそれぞれで3人の敵を相手することになった。
まず、白河はあたしが引き受け、ナルシーとかいう吸血鬼はアシュランくんとトリニティさんが引き受け、最後のHNというロボットを残りのメンバーが相手している。
「お前達の攻撃はそんなものか。超人キャンディー反応アリ…消去!」
「無様ですね。あなたたちの攻撃は、私たちには効果がないのです」
敵は半端なく強かった。HNのあらゆる攻撃を寄せ付けない鉄壁の防御力と光線銃の破壊力に、どんな攻撃を受けてもたちどころに再生する、驚異的なナルシーの再生能力、これは手ごわい。
「消去、消去、消去!」
「ぼくの中国拳法が食らいません」
「僕の能力も相手が機械のため、使えません!」
悔しそうな表情をする王李くんとマルコくん。
他の仲間も果敢に攻めていくけど、さして効果はみられない。
「強すぎだろ…このロボット…!」
「おっちゃんたちをもとに戻すために、こんなところで寝ていられるかよ!」
相川さんは敵の光線弾をまともに受け、吹き飛ぶが、素早く立ち上がり、攻撃を加え続ける。
「どうしました?あなた方の力はこの程度のものだったのですか。まあ、半不死身の私にはどんな攻撃も食らいませんがね」
「ナルシー。死ぬ前に、お前の血液型を聞かせてもらおう」
どうやらトリニティさんは死を覚悟したようだ。
「私の血液型はО型ですが、それがどうかしましたか?」
するとトリニティさんは剣で打ち合いながら、フッと笑みを浮かべた。
「どうやらこの勝負、私の勝ちのようだ」