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第五章『俺達が助ける』
「…どうするの?」
「魔法書、覚えるしかないだろ」
帰路についていると、向こうで一人の少女が歩いていた。
魔力が感じるので、魔導士だろうか。
念のため警戒すると、少女が笑ってウェンディに本を差し出した。
「え?誰――」
少女が、いない。
風とともに、葉とともに消えていった。
ふいに、少女の魔力を思い出す。
「グランディーネ!!!!!」
ウェンディの声が、響く。
紛れもない、少女の魔力は。
グランディーネと酷似していた。
「どうやら…、魔法書は全部同じ方法で習得できるそうだ」
パタン、とエルザが全員の本を閉じる。
同じ方法、それはとんでもないものだった。
「…この本の魔法の魔力を、己の体に入れる」
ちなみに、すごく痛い。
エルザは冷や汗をかいてそういった。
つまり、満タンの魔力の器にもっと注げということだ。
溢れるだろう、すごく苦しいのだ。
魔力がみなぎるとか、そんなのじゃない。
「いやーーーーーーーーーー!!!!」
「ルーシィはないじゃん」
「それでも想像すると嫌なの!!」
「はじめるぞ。魔力を引き出すときは解除(ディスペル)と言うんだ」
全員、魔法書に腕をかざす。
「「「「解除!!!!」」」」
「ンがああああああああああああああああああああ!!!」
「うっ、ぐああああああああ!くそ、いてええええええええ!」
「っふ、くう…」
「やああああ!!痛いいたいいたいよおおおお!」
四人はとんでもない大声をだして悶えている。(エルザを覗き
「ああああああああ!!!ウェンディいい!なんとかしてくれええええ!」
「ナツさぁん!むりっ、むりですからああああああ!」
「っふ…」
「あぐっ!つぅああ!!!!!しぬっ、死ぬからあああああ!!!」
ルーシィ、ジュビア、レビィは青ざめながら見ていた(一人除き。
「るるるるルーちゃん…!」
「れれれレビィちゃんあれ怖い…!」
「あ〜んっ、涙目で堪えてるグレイ様も素敵!」
恋する乙女って、色々とすごい。
二人は改めてそう思った。
「ッ終わったな、大丈夫か?」
「ウウウ…痛いです…」
「んんああああああああ!!!!」
「まだお前続いてるのかよ!」
ナツのだけ魔力が多めらしい。
まだ終わっていなかった。