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FAIRYTAIL  終焉の少女  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 23ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL ルーシィ・ハートフィリア 二次創作 微グロ 
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10~ 20~

*12*



「はー、はー…」
「やっと終わったかクソ炎」
「んだとてめ、勝負だぁー!」

あー!と叫んでナツは、その場へ倒れる。
力尽きたようだ、ピクリとも動かずただ唸っている。

「ちょっとちょっと、大丈夫なの!?」

ルーシィが心配して、ナツを支えた。
小さくナツが「サンキュ」と呟く。

「魔力は…みなぎってんだよ…でも…力でねぇえ…!!」
「体力でナツがこうなるなんて…ウルティアの魔法以来だわ」

体力馬鹿のナツが倒れるほどの、強力な魔法。
使いこなすには、時間が要るだろう。

「ルーシィ、お客さんよ」

ミラが笑顔でルーシィの肩を叩く。
「はぁい」と気の抜けた声で扉を見ると――


「貴方が、ルーシィさんかしら…?」

ふわりとした金髪、大きく優しい瞳、白い肌。

それは、母に酷似していた。

「マ…マ…?」

ルーシィが、目を見開いたまま歩み寄る。
距離、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1―――――

「…捕まえて頂戴」
「え、」

ふいに後ろから現れた4人の影。
それはルーシィを、あっという間にその場から無くした。

「テメー…何者だコラ!ルーシィを返せぇぇぇ!」

猪突猛進で進んでいくナツを、影…王国の傭兵部隊が止めた。

「昌竜の紫水晶!」

ナツの口に、一つの大きい水晶がはいる。
あまりにも唐突のことで、ナツはそれを噛み砕いてしまった。
それが、いけなかった、

「…!?あっ、うぁあ!!」
「ナツ!どうした、水晶を噛んだだけだろう!?」

苦しむナツを支え、エルザはアーティを睨んだ。

「ただ水晶を入れるわけねぇだろ」
「あの水晶はなんだ」
「紫水晶は、紫…毒の水晶さ」

アーティは嘲笑い、一つの水晶を口からだした。

「これは言うなれば解毒剤、だな」
「それをよこせ!」

エルザが黒羽の鎧に換装し、空を飛ぶ。

「開け、烏座の扉。コルヴス」

だがそれは、キアーヴェの星霊によって封じられる。
星霊コルヴスは鋭い嘴で、エルザの手を狙ってくる。

「くそっ」
「黒羽の鎧…まるで烏だ。なぁ?コルヴス」

コルヴスは見た目は普通だが、やはり星霊。
威力が途轍もない。


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