完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

FAIRYTAIL  終焉の少女  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 23ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL ルーシィ・ハートフィリア 二次創作 微グロ 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~

*19*

第八章『仮面少女』



建物全体に、爆発音は響いた。

「!なんだ?」

エルザは体を動かせないため、そこにいるしかない。
だが、今ので何があったかは把握した。


(少し遠いところにある…魔力は一つ…グレイ?)


レビィもまた、把握していた。


「なにがあったの・・・?」







「レイガっ、レイガ!」

あの馬鹿が死ぬわけが無い、グレイはそう思いながら辺りを見わたす。
遠くに、レイガの姿があった。

「レイガ、無事……か…」

レイガは、悲惨な姿になっていた。
すがたは、ところどころに肉片が散らばっていて――


「あ、ああ…!」

一つ、チャランと音が鳴る。
レイガがつけていた、グレイのブレスレットと同じものだ。

「…レイガ…、まさか最後だけ…」

自分を助けるために。



前の自分なら、ここで死のうと考えていただろう。
だが今は、そんなのじゃない。
犠牲にしないと決めた今、苦しくても。
レイガの本当の心は、ずっとグレイの中にあると信じて。








「っち、氷の魔導士までも爆破はできないか」
「テメェ…まさか…!」
「そんな…」

今ので全てを理解したナツは、格段と魔力が上がっていく。
ウェンディも、理解して魔力をあげた。


「っ…!?」

その魔力に恐ろしさを感じ、アーティは崩れる。

「アーティ!?」
「その魔力…火竜…そのもの…?」
「よくも、仲間を」

その魔力にミラーリも気づく。

「…っ!なに、あれが貴方の仲間…!?」

いつのまにか、自分の周りに風の壁が出来ている。
ウェンディが怒り狂った目つきで、風の壁は大きくなっている。


「…レイガを、よくも」

後ろから、声が聞こえた。
グレイだ。
手に一本の刀を持っている。
透明なため、氷だろう。
だが纏っている魔力は、古龍の魔力だ。


「あ、貴方達…一体なんなの…!?」

ミラーリが震えながら呟く。
もう二人は、戦意喪失していた。
勝てるわけがない。



「なんなの、だと?」
「決まってるじゃないですか」

次の瞬間、ナツの怒号が響いた。











「妖精の尻尾だこの野郎!!」



三人の技が、爆裂する。



「天照の風壁!!!!!!!!!!」

「古龍飛翔・氷剣!!!!!!!!」






「火竜の鳳凰剣ッっっ!!!!!!!!!!!!!」








―ああ、負けたんだ。

 鏡に映る自分は、どれだけ憐れなんだろう?

 まるで、あいつ等は…





 怒り狂った妖精だ。




18 < 19 > 20