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ホラー(多分)です短編集【コメ募集中お題募集】
作者: みーこ  (総ページ数: 11ページ)
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10~

*9*

8・冷凍女

深澤 キヨ

「深澤さーん。在庫確認お願いしまーす。」

「分かりました。」

キヨは、スーパーで働く25歳。夫も、子供もいない。彼氏もいない。

冷凍庫の扉を開けると、そこは別世界だった。

上着を着て、中に入る。

「えっと〜、マグロ・・・あった。2,4,6・・・全部あるわね!」

その時、バタンと大きな音がして冷凍庫の扉がしまった。

「大変!」

キヨは、扉を叩いた。

「開けてくださーい!開けてくださーい!」

パチンッと音がして、冷凍庫の電気が消えた。

ー外ー

「アァ、寒い!」

店長だった。

扉を閉めてしまったのだ。

キヨは、某然と立ち尽くしていた。

手足は、寒さで真っ赤になりしもやけができかけていた。

キヨは、他の出口を探した。

しかし、逆に歩き回ったせいで体力がなくなってしまった。

その時、

「寒いよぉ〜、寒いよぉ〜」

女の声がした。

自分の他に、閉じ込められてる人がいたのか・・・

キヨは、ホッとしてしまった。いけないけど・・・

キヨは、声の主を探した。

冷蔵庫の中からだった。

「こんなところに!?」

キヨは、持っていた冷蔵庫の鍵で開けた。

中にいた女は、すでに死んでいた。

しかし、

「寒いよぉ〜」

死んで流はずじゃ・・・

いきなり、女は手を伸ばし、キヨの腕をつかんだ。

「寒いよぉ〜、一緒にいてよ・・・」

ズルズルキヨを、引っ張り始めた・・・

「いっいやぁ!」

しかし、キヨの声は誰にも届かない・・・


「キヨチャン・・・キヨチャン・・・」

(誰?店長?先輩?)

「キヨちゃん・・・」

目を開けると、目のない痩せこけた女がいた。

「ハァッ!」





「やっと、開きました。」

店長が、冷凍庫の中へ入った。

店長は、そこで二人の女の冷凍死体を見つけた。

「キヨチャン!ん?あっ!冷子さん!私のせいだ・・・」

その時、バッと白い手が伸びてきて店長の腕を掴んだ。

「シニマショウ!一緒に凍えてシニマショウ!」

どこからか、そんな歌が聞こえた。

店長の視界がぼやけていく・・・

その後、冷凍庫から3人の死体が見つかった。

「シニマショウ!シニマショウ!」




・・・いかがでした?寒い極寒の世界。一人でいた女、冷子さん。仲間が欲しかったのでしょう。
今は、あの歌を歌って3人で冷凍庫の中にいます。
気をつけてくださいね・・・





9・移動するシミ

大輪田にいな

ザァァァァ・・・

雨が降り続く、都会の大通り。

2人の女がもめていた。

しかし、人々は見て見ぬ振りをしている。

グサァァ・・・

一人の女が倒れた。

「さよなら・・・ヒリア。」

黒い服をきた女は逃げた。

ヒリアと呼ばれた金髪のギャルはピクリとも動かない。

その女から流れ出た血は女が逃げた方向へつづく・・・

逃げた女の名は、にいな。大学生である。

にいなは、自分のマンションに逃げ込んだ。

急いで、返り血を浴びたコートをゴミ置き場に捨て部屋に入った。

にいなと共に何かが入って行った・・・・・

にいなは、天井に大きなシミがあることに気がついた。

なんだか、殺した女に見える。

ジィーーーーと見ていると、その顔が動いた。

あっ・・・消えた。

ホッとして床を見るとそのシミがあった。

ニタリッと笑うとまた消えた。

部屋中を移動して行く・・・

しばらくすると、シミは消えた。

ある日、服を着替えようと服を脱ぐと背中にあのシミがあった。

「キャァァァ!」

にぃなは、カッターで自分の背中を切った。

すると、シミは消えた。

ホッとしてにぃなは、ベットに横になった。

それから数日後。

人間ドックを受けた。

すると、心臓に何かがあると言われた。

正体は、あの顔だった。

その瞬間。心臓が締め付けられにぃなはそのまま死んだ。


・・・シミに正体は、あの子でした。雨の日に・・・
呪いでしょうか。ずっと恨んでた・・・復讐の機会を待っていたのです。
復讐は、実行されました。
いかがでしたか?今回のお話。







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