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カミサマノオオセノママニ
作者: 藍 (総ページ数: 6ページ)
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*紹介文/目次*
第一話 出会いと過去
『コレカラ カミサマノゲイム ヲハジメマス』
「な!?何よこれ!ここはどこなの!?」
隣にいた女性が画面に向かって叫ぶ。
画面と私達以外何もないこの薄暗い場所に女性の声が予想以上に響いてゆく
この女性も私と同じ状況なのだろうか
未だにこの状況を掴めていない私はまずこの状況を理解することから始めた
−−−−−−−−−−
「貴女は…どうしてここに?」
「え?あなた誰?」
きっと私の存在に気づいていなかったのだろう。
私は目覚める前の覚えていること全てを伝える。
「私は高水有梨沙(たかみずありさ)と言います。職業は弁護士をしていて…事務所で眠ってしまったらしく…起きたらここに。」
私は今更ながら眠ってしまったことを後悔する。
もし、眠っていなければこんなことになっていないかもしれない
「そうなんですか…私は藤沢恵美(ふじさわえみ)と言います。高校2年生です…私は学校が休みだったので買い物に出掛けたら道に迷ってしまって…その後の記憶が曖昧なんです。」
「とゆうことは恵美ちゃんはここがどこなのか、知らないのか…」
私は今の会話で分かったことをメモする。
「有梨沙さん、何やってるんですか?」
恵美さん、もとい恵美ちゃんはメモをしていることが気になったらしい。
メモを取るという行為は私のいわば癖である。
「メモを取ってるの。私の癖、みたいなものなんだけれど…メモを取っておいて損することはないでしょう?」
と言い微笑む。
今、分かっていることは
・この部屋には大きな画面がある
・この部屋には私と恵美ちゃんの二人のみ
・明かりは画面の明かりのみ
・ここはどこなのか、どうしてここにいるのか分からない
とゆうことぐらいかしら。
すると突然画面に言葉が映る
『タカミズアリサ 25サイ ショクギョウ ベンゴシ 5サイノトキニ オヤヲナクシ 20ネンカン ヒトリ アイヲシラナイ カミノコウホシャ カミテキカクド 85.7%』
「な、なによ、これっ…どうして親がいないこと知ってるの!?」
親がいないということは、私がどんなことがあっても言っていないこと。
私には親族がいないからこのことを知っている人はいないはず…
「有梨沙さん!また言葉が!」
そう言われ画面を見るとまた言葉が変わる。
『フジサワエミ 17サイ ショクギョウ コウコウセイ 12サイノトキニ オヤガジュウサツサレ ニンゲンノヨワサヲシッタ カミノコウホシャ カミテキカクド 78.6%』
「なんでっ……なん…なの…」
肩が震えているのが見て取れる。
相当ショックだったらしい。
「大丈夫…こんなことするやつは私が許さない…」
そう言って恵美ちゃんを慰める…
第一話 END
*3*
今までいた部屋に戻る。
この部屋だけ明かりがついているためか、少し安心感がある。
「画面は…特に変わってない…」
真理さん達がいた部屋の画面はカミテキカクドとかいうやつが変わっていたから変わっていると思ったのだけど…
「…ん?有梨沙さん、どうかなされましたか?」
画面を見て動かない私が気になったのか、真理さんが話しかけてくる。
「ううん、なんでもないの!先を急ぎましょう?」
今は画面がどうなっているのか、それを調べるよりここにいると思われるあと4人と合流した方がいいだろう。
ギイッ
トビラが開く。
「さっきの通路と同じ作りね…」
やはりこの通路も薄暗い。
とゆうことは他のトビラの奥も同じ作りなのだろうか。
なら道に迷わなくていいのだけれど…
「トビラ…開けますよ…!」
ギイッ
トビラが開く。
「…!!?」
そこには予想通り、2人の女性がいた。
自分達以外の人がいて驚いているのか、薄暗い中で目を見開いて私達を見ていた…
ーーーーーーーーーーー
「だ、誰ですか!?」
2人の女性のうち、1人の女性が叫ぶ。
「私達は何故かここに連れてこられて…あなたたちもそうなんですか?」
何か知っているかもしれない、と思い訪ねる。
「は、はい!…とゆうことはあなたたちもカミノコウホシャとかゆう…?」
やはりこの部屋にもアノ画面があるらしい。
とゆうことはすべての部屋に…?
「そうなんです。何故かここに連れてこられて、何故かカミサマノゲイムとかいうやつに参加させられているようなんです。」
今の状況を説明する。
何故、私達が参加させられているのか…
「あぁ…あの画面に…とゆうことはほかの皆さんも?」
そう言われ、私以外の3人が頷く。
「そうなんですか…私は高野美穂(たかのみほ)です。仕事で記者をしている者で…ここに来る前の記憶が曖昧で…」
記憶が曖昧…この場所に連れてきた人はどうやって…?
すぐにメモに記す。
その時、今まで声を出さなかった女性が声を出す。
「あの、私は今野詩織(こんのしおり)って言いますっ…大学生なんですけど…なんでここに連れてこられたのか分んなくて…」
やはり皆何故かここに連れてこられている…
しかもどうして私達?私達に何か共通点でもあるのだろうか。
「とにかく、今この状況で考えるより、ここにいると思われるあと2人と合流した方が…まだ進んでいないトビラの奥に行きましょう」
そういうと全員が頷く。
そして部屋を後にした…