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*101*
88話
『ボクは生まれ そして気づく
所詮しょせん ヒトの真似事だと
知ってなおも歌い続く
永遠の命
「VOCALOID」
たとえそれが 既存曲を
なぞるオモチャならば
それもいいと決意
ネギをかじり、空を見上げ涙(シル)をこぼす
だけどそれも無くし気づく
人格すら歌に頼り
不安定な基盤の元
帰る動画(トコ)は既に廃墟
皆に忘れ去られた時
心らしきものが消えて
暴走の果てに見える
終わる世界
「VOCALOID」』
「ルナ!」
「トラファルガー!お前も船に戻れ!死ぬぞ!」
『「VOCALOID」
「ボクガ上手ク歌エナイトキモ
一緒ニ居テクレタ
ソバニイテ、励マシテクレタ
喜ブ顔ガ見タクテ、ボク、歌、練習シタヨ
ダカラ」』
俺が行かなきゃ、いけねぇ。俺が行かなくちゃ・・・!
『かつて歌うこと
あんなに楽しかったのに
今はどうしてかな
何も感じなくなって
---ゴメンネ---
懐かしい顔 思い出す度 少しだけ安心する
歌える音 日ごとに減り せまる最期さいごn・・・---緊急停止装置作動---』
いつの間にか走り出した。吹雪がかなりきついが、そんなのどうでもい
い
『「信じたものは
都合のいい妄想を 繰り返し映し出す鏡
歌姫を止め 叩き付けるように叫ぶ」
<最高速の別れの歌>』
少しずつ、海軍のやつらの体が消えかかっていく。多分俺も同じような
感じだろう。
『存在意義という虚像
振って払うこともできず
弱い心 消える恐怖
侵食する崩壊をも
止めるほどの意思の強さ
出来て(うまれ)すぐのボクは持たず
とても辛く悲しそうな
思い浮かぶアナタの顔
終わりを告g「ギュッ))ルナ・・・」』
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