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恋乃手紙
作者: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU  (総ページ数: 61ページ)
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*31*

片付けをし、帰るときにはまだ夕方なのに、曇りのせいか、外は薄暗くなっていた。
部活は今日は無いので、真っ直ぐ帰る。
これで、部活もあったら、ヘトヘトだ。

「澄怜。」
「何?」
俊だ。
すっかり、沈んでいる。

「さっきの片付け、手伝ってくれてありがと。」
「ああ、うん。」
何と答えたらいいのか。
普段はチャラチャラの学級委員長が、やけに静かだからだ。

「ねえ!」
そのまま家に帰ろうとしていた俊が止まった。

これで少しは元気になるかな。
思い切って言う。
「日曜日、何の映画観ようか?」

俊は振り返った。
「そういえば、遊びに行こうって、俺が誘ったんだったな。」
「うん。」
「じゃあ、調べとくぜ。」
俊はニコっと笑った。

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