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*19*
第六話 飴華の過去
香霖堂-入り口-
霧雨「帰ろうZE・・・」
フラ「やだぁーー、なんか買ってぇぇー!人里限定ぷ○ちょ買ってぇぇー!」
估坐「…何味?」
フラ「…川味」
その時人の気配がした。
??「わがまま…よくない、おもう」
そういって現れたのは、黒のパーカーに黒のタイツと黒のブーツをはいている、黒ずくめの少女だった。
估坐「澪、来ちゃダメって言った」
??「おまえ、ここ、おかしい、はなれる、きた、すむ」
估坐「無茶言うな、病院で休め」
??「ぼく、きおく、わからない、わすれたことば、ない」
博麗「だれ?言葉は話せるの?日本語、わかる?」
估坐「憂夢澪、です。彼女は何も覚えていません。言葉も、うろ覚えみたいでまともに話せていません…僕のせいで…あんなことに…」
==回想==
憂夢「飴華、早く早く♪」
估坐「待て!そっちは車道――――――」
憂夢「え?」
そして、悲劇は起こってしまった
(キキーッ)
車のブレーキの音とともに、ばたりと何かが倒れる音が聞こえた。
估坐「澪!澪!」
澪はすぐ救急車で搬送された。幸い命はとりとめ、奇跡的に無傷だったものの、事故のショックで言語能力以外のすべての記憶という記憶がなくなってしまった。数日後に飴華もショックで倒れ―――――
その日飴華は夢を見ていた。学校に行っている自分が見えた。寝ている自分が見えた。その夢の中で、噂を聞いたのだった。
家-2階・飴華の部屋-
估坐「姿見で合わせ鏡をすると異世界…ねえ」
估坐「やってみようか」
…飴華は一階からも姿見を持ってくると、姿見を向かい合わせその間に入った。
そして飴華は意識を失った――――
==回想終了==
估坐「うああああああああああああ!」
霧雨「どうしたんだ!?」
医者「残念ながら…ご臨終です」
估坐「澪が…死…んで…」
澪母「飴華君、澪がお世話になったわ」
医者「大川、憂夢さんを死体安置室へ運んどいてね」
すべて、思い出した!
あの後ショックで倒れた僕が起きた頃には澪はもうこの世にはいなかった!そして、僕もそのまま、自殺して、なぜか夢を見て!ここまでの記憶を失っていたんだ…
それで気づいたら、
=
博麗神社-境内-
??「誰かしら、この子」
??「男のわりにずいぶん可愛い面してんな」
??「寝かせてあげなくちゃね」
博麗神社-霊夢の部屋-
估坐「…」
飴華が目を開けた。そこに広がっていたのは、見知らぬ世界だった。
=
霊夢さんの家にいて、で、それで…
=
それになぜだろう、ワープしたのは夜のはず。明るい。寝たのか?ワープしたのか?さらわれたのか?判断できなくなった飴華に気づいた者が、飴華に声をかけた。
博麗「博麗霊夢よ、これからよろしくね、可愛げな若僧さん」
霧雨「霧雨魔理沙だ。よろしくな、鏡太郎」
估坐「估坐…飴華、です」
=
霊夢さんはこう言ってた。
=
博麗「幻想郷よ、鏡から入ってきたのね?それにしてもにとりはとんでもないシステムばっかり作るわね…」
=
これは、にとりさんのせいじゃなかったんだ
魔理沙さんもこう言ってた。
=
霧雨「…いやな予感がする。とてつもなく大きい不幸が、迫ってくる」
=
估坐「僕のことだったんだ―――――」
すべてを知った飴華はまたショックで倒れた…