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罪人の娘 「end」
作者: 水沢麻莉衣 (総ページ数: 27ページ)
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作者: 水沢麻莉衣 (総ページ数: 27ページ)
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*2*
「この量は無理だぁぁぁぁぁつつ!!!」
帰れない!!
これでは家に帰るなど到底出来やしないじゃないか!!?
なぜだ!
ここまで仕事を貯めたのは誰だ!
あたしだ!!
…ふっ、紛れもなく、あたしだぜ。
やってもぉぉおたぁぁ!!
落ち着け、あたし。
あたしはよぉ、大人だ。そうだ、大人。
海斗にあえる。
終われば、海斗に会えるぜ、ミルカ。
な?
やるしかねぇんだぞ!?
んていってる時間があればその時間でやれ、あたし!
よし、まずはだなー。
この本部にいる罪人野郎どもの処理だ。
ん…
この、ベリーピンクの髪のおとこは。
あのときの。
「白川罪人の娘事件のーー犯人…」
白川罪人の娘。
もとは白川罪人の事件。
由緒正しい家系であった「舞」で知られる清き精粋な白川。
清きこころをもつ、汚れのない、家系。
そこにいた使用人38人と、当主、奥さま、白川の姫君、「白百合」が殺された。
そう、白川の時期当主である、「若」を除いては。
一人残るはそのとき外出していたー若だけ。
そして。
その白川殺し、を絶滅種族としてしまった、舞黒のかつてのアデス警察の諜報部隊を受け持っていた隊長。
そいつが、犯人だったのだ。
その犯人の娘二人と妻は生活にも苦しめられた。
当時はルフェリ街にすんでいて、娘たちも外を出歩くたびに石を投げられ罵声を浴びたものだ。
これを知ったアデス警察はその娘たちへの残酷な報いを知り、「白川罪人の娘事件」と名付けたのだ。
そう、この娘が、あたしである。
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