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罪人の娘 「end」
作者: 水沢麻莉衣  (総ページ数: 27ページ)
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10~ 20~

*10*

「え、ミルカちゃん仕事なの?明日…?」

「は、当たり前だが?」

ミドリはなぜか酷く落ち込む。
…?
何落ち込んでんだよ、キメぇな。
この、しらたき野郎め。

そんなことを、考えていると、ミドリはあたしに提案をした。
それも。

「デートしたかったから、サボってよ」

などと言うくだらないことであたしにサボれと言ってきた。
なんだ、こいつ?
頭わりぃのか?
どう考えてもアホだな。

「無理だ。」

「ですよねー。じゃ、断っておくね」

ん?
断っておく?
ほかにだれかいるのか?

「海斗がさ、一緒に、ドーナツ食べ行こってさ。」

なん、だと!?
あたしは耳を疑う。
海斗?!

「いいよ。断るし。お仕事だもんね、仕方ないぜ。」

最後の方があたしのまねをしたらしく。
ミドリは気づかないあたしに呆れる。

「笑おーよ!ミルカちゃん!!」

「つまんねぇよ。かつ、気づかねぇよ、ばーか。」

暴言を吐くと。
泣き始める。まね。

「うわあああああん!!!」

「うるっせぇ!!!んのしらたき野郎!!!!」

この声は家をまっすぐに、すすんだところにあるカレンの家にも、聞こえたという。

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