完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

罪人の娘 「end」
作者: 水沢麻莉衣  (総ページ数: 27ページ)
関連タグ:
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~

*23*

「なぁ、ミドリ」

あたしは帰ってくるなり、
暇つぶしに声をかけてみる。
ミドリは予想通りに、返事をする。

「あたしって綺麗か?」

「」

なぜだまる。
うざいぞ。
すこしはうん、くらい言ってくれてもいいだろう。
レディーを分かっていないな、貴様。

「うん、えとね…綺麗だけどね…どうしたの?熱でもある?珍しいよ?ミルカちゃんが自分の事そういうの聞くの…」

「あたしにだってそんな時くらいあんだよ!」

「でも確かに不気味だわ…」

白い髪のハーフアップの少女はあたしを見ながら言う。
こいつもこいつで教育が必要のようだな。
教育学部に行くのではこれじゃあな。
なんの話だ?あたし。

「お母さんおかしいわね…」

「てゆうか怪しいよね。なんか企んでるよ。きっと。ミズホ、お小遣いのためにも。ね?」

「お母さんーー!すごい綺麗よ!」

「お小遣いの為だけに褒めるな」

しょうもない娘だ。
いや、悪いのはミドリなのだが。

まぁ、カイトがあたしを昔に綺麗だと言ったのを思い出して聞いてみただけだが。

こんなことを言っている間に、夕食の支度をする時間になってしまったではないか。

22 < 23 > 24