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君と紡ぐ二人の時間
作者: 豆狸 チェリー  (総ページ数: 17ページ)
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10~

*6*


第 2 章 ( 前編 )
〜運命〜

俺は、今死後の世界にいる。
俺は考えていた。
普段まったく使わない、いや、使いたくもない脳みそで考えていた。

たいていの人間は『死』に対する恐怖がとてつもなく大きい。
だが、あいつは違った。
普通にスルーした。
顔色一つ変えなかった。

「 なんでだ・・・」

意味がわからない。
もう、かれこれ 1 時間は経過した。


「 あれれ〜? 凍夜君、なに変な顔してんの〜?」

「 おい、失礼だぞ氷魔、正しくは、マヌケな顔して・・・だ。」

「 光魔先輩、氷魔先輩、 黙ってください。」

本当に嫌なタイミングでこの人達は現れる。
しかも超失礼だ。

「 何しに来たんですか。」

「 いや〜、だってさ〜、ね〜。」

氷魔先輩がじらす。

「 あ〜そうだな〜」

光魔先輩までじらした。

イライラする・・・

「 いい加減にしてください! ようがないなら帰ってください。」

「 しょうがないな〜。 光魔兄ちゃん、教えてやって〜」

「 あ〜、凍夜が最近働きっぱなしだったから〜、簡単な仕事を〜
持ってきてやったんだよ〜。」

「 はい、ど〜ぞ〜。」

氷魔先輩の手には、一枚の死人のリストがあった。

「 普通は、一週間の間に死ぬ人を担当するのが当たり前だけど〜」

「 今回は、上のお偉いさん達も許可してくれたから。」

「その仕事やりきるまで、他の仕事禁止ね〜。」


『 それじゃあ、 バイナラ〜。』


「 えっ!? ちょっまっ・・・」

すでにもういなかった。
いつも突然現れて突然、消える。
本当、大迷惑・・・

「 しょうがない、目を通してお・・・」

「 え!? は〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

信じられなかった。 俺は何度も何度も自分の目を疑った。

そのリストに載っていた名前は・・・



「 菊一・・・柊・・・。」

頭が、 真っ白になった・・・。

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