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君と紡ぐ二人の時間
作者: 豆狸 チェリー  (総ページ数: 17ページ)
関連タグ: 豆狸 チェリー 
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10~

*7*

第 2 章
〜運命〜

菊一 柊。
16歳、身長157センチ、体重??キロ 日本人。
病弱で、外出経験なし。菊一家のお嬢様。

そして・・・

超変人。

この情報は、すべてリストに載っているものである。(超変人以外)

「 なんで俺が、こんな変人の担当なんだ・・・」

そう、話は1章にさかのぼるが、とにかく菊一 柊はおかしな奴だ。

あいつには、『死』への恐怖が感じられなかった。

が、しかし、それと同時に興味がわいた。
なぜ、あんなにも笑顔でいられるのか。
『死』への恐怖はなのか。

「 ふっ、面白いじゃないか。」

今までこんな奇妙な人間は見たことがない。
これはまたとないチャンスだ。

そうと決まれば・・・

「 よしっ! 偵察に行ってやる。」

俺は興味ほんいで、その場を後にした。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜人間界〜

「 ふ〜っ 説得するのにだいぶ時間が、かかった。」

あの後、おっさんと話をつけるのに 1 時間 かかった。
普段はアホに見えるが、意外と頑固なジジイだった。

本当なら、ここに長く滞在するのは良くない。
身の危険があるからだ。

だが、今回は準備万端。
なぜかって?

それは、ある特別な薬を飲んだからだ。
しかし、その薬はシークレットなんで、お話することはできない。
ご了承願いたい。
でもまあ、この薬で、きっかり24時間人間界にいることができる。

「 まあ、あいつの死に際に最高の BAD END を送ってやるよ。」

かくして俺は、吸い寄せられるかのようにあいつの家に行ったの
である。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜菊一家〜

とりあえず俺は、菊一家の庭にある桜の木の上にいる。
人間界の時間では、現在お昼過ぎである。
前はこの時間に、俺はこの庭に落ちたのである。


「 遅い・・・・。」

待ってから 1時間がたつが、いっこうに来ない。

ん? 俺はなぜ、待っているんだ?
いいや、俺は人間観察に来ただけだ。そうだ。絶対に。

俺はなぜかそんな不可思議な考えと葛藤していた。

「 あっ! 来てくれたんですか。」

「 えっ!? あっう、うわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
うかつだった。 俺は盛大にに手を滑らせ、そのまま落下した。


「 大丈夫ですか?」

目を開けるとそこには・・・

「 菊一 柊!」

ゴン!!

『 痛って〜〜〜』
勢いよく二人してデコを思いっきりぶつけた。

「 名前、覚えててくれたんですね、嬉しいです。」
赤く染めた額をおさえながら、菊一 柊は言った。

「 そこかよ!!」

普通もっと怒るだろ!
本当に変な奴・・・。

そう思った俺だが、不思議とそこまで悪い気はしなかった。

だがしかし、見つかってしまった。
こうなってはもともこもないじゃないか。

しょうがない、今回の偵察はあきらめよ・・・


「 あっあの!! 私とお友達になってくれませんか!?」


しかし、俺はこの後、間違った選択をしてしまう。


ん? 俺の聞き間違いか?
とうとう俺も老化の危機に直面しているのか?

もう、そんな年か・・・

しかもなんで俺がこいつと友達なんかに・・・




「 ああ、 いいぜ。 なってやんよ、友達。」

そう、俺は初の大失態をした。

「 本当ですか!? ありがとうございます!!すごく嬉しいです。」





そんなことを知らない君の笑顔は、きらめくどんな宝石よりも
輝いていたんだ・・・

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