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繰り返される永遠の物語〜魔法界編〜
作者: 夕月カレン  (総ページ数: 27ページ)
関連タグ: ファジー  王国 
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10~ 20~

*6*


「はぁっ・・・はあっ!」

「・・・ルリ!大丈夫?」

カオルくんは息の切れたルリ・・・さん・・・を気遣う。
あ、ルリって読んじゃった・・・。

「うん、大丈夫。ありがとぅ、葵ぃ」

「よかった。じゃ、もうすこし走って」

うん、と答えるルリさん。
安心したのか、カオルくんは優しい声をした。
そして私たちは走った。

ひたすら走った。走った。

息を切らせ、ゼェゼェになっても、走った。
全てを忘れてただ、ひたすら走った。
・・・疲れた。
とても疲れた。
でも。
そんなことを気にしている暇はない。

「・・・大丈夫かなっ、いいのかなっ?先生たちは?」

ルリさんは心配をした。
カオルくんは宥めていた。

すこしくらい、黙って走ってよ。
カオルくんだって心配なはずだよ・・・!
どうするの?なんてみんなが思ってるよ。
それでも・・・。
神々は戦争を続ける。
戦争は終わらないーーーー。

窓ガラスはめちゃくちゃに割れる。
次々と割れていく。
神々はそんなのお構いなしだった。

バリぃぃぃぃぃぃぃっ・・・

なんの音・・・?
これは窓ガラス。
また窓ガラスが割れる。

「・・・うっぐっ・・・・・!」

突然、後ろから悲鳴ーーー?
振り向けば、カオルくんの心臓近くにガラスが、刺さっていた。

・・・っ!?なんで・・・っ!?
カオルくん!!

「葵っ、ごめんね!私の代わりに・・・っ!」

「大丈夫だよ、ルリ」

・・・あっあああああああ・・・っ!
カオルくんが・・・!

麻痺し始めてる・・・っ!
どうしようっ
どうにかしなきゃあああああっ!

バリぃぃぃぃぃぃぃ!

また割れた。

「おいっ!大丈夫かっ!こっちだ!来い!」

声がした方に振り向けば、ベリーピンクのウエーブしたセミロングの女性が立っていた。

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