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壊れた後の物語
作者: 彩都 (総ページ数: 20ページ)
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作者: 彩都 (総ページ数: 20ページ)
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*14*
二人共ボロボロで傷だらけだが、一番酷いのは友だった。
全身血だらけで、μ君の服や肌にさえ、赤色が映える位、血が付いていた。
体に付いた血を嘗めたりするμ君。
「アァ、ニンゲンノチハマズイナァ…」
「へぇ、そうなんだ…」
じゃあどんな血が旨いんだ、と言いそうになったが堪える。
するとμ君は近くのイスに座り、僕らの戦いが終わるのを待った。
「サッサトオワラセロ、ナックル、コノオンナハマダイキテイルンダ、ハヤクビョウインヘツレテイキタイ」
「あっうん、分かった…」
僕は急ぐ事を考えた。
すると真友が言った。
「ねぇ、最初の時みたいに名前を言い合ってナイフで攻撃しない?」
僕はその提案に乗った。
「良いね、それ」
「でしょっ!?でしょでしょ!?」
こんな台詞でさえ、真友が可愛く見えてしまう。
「私はクーちゃんを監禁して愛して一緒に死ぬ!」
…言っている事は最悪だけど…。
「私は二葉真友、君は?」
いきなり始まったので驚いた。
そして僕も言う。
「*****、これが僕の名前だ」
僕の名を聞いた瞬間、μ君は目を見開いた。
そして二人のナイフは交差を描き、二人の肉体にーーー
真友のナイフは僕の胴体を切った。
痛かった。
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