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ハロウィン☆パーティ
作者: 彩都  (総ページ数: 23ページ)
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10~ 20~

*6*

ピエロは両手を上げる。
友は一人で空を見る。
まだ時間は大丈夫だろう、そう思いながら少し青暗い空を見やる。
まぁ、見ても仕方無いので、ピエロに話を聞く。
「ねぇ、ピエロさん、どんなパーティをするの?」
その問いにピエロは人差し指を口に付け、友の顔を至近距離で近づけた。
ほぼ一cm位だろうか、友の視界はピエロ以外写らない。
「静かにして聞いて下さいね?」
そう言って周りを見る。
そしてこのバスにはトイレがあったので、二人で入る事になった。
個室の中、友を便座に座らせ、ドアの手前を陣取るピエロ。
そしてごく一般な事を言った。
「貴方、友君はニンゲンですか?」
あまりの突飛した質問にずっこける。
「いや、そうでしょ…」
そう言ってジャックを外す。
そして頭を抱えながら、わざとらしく言うピエロ。
「うわーしまったー、まさか友君がニンゲンだったなんてーうわーヤバいー友君が食べられてしまうーここのバスに乗っているのは全員怪物や妖怪なのにニンゲンが乗ってしまったーうわーやばいなぁー友君は生きられるのかー心配ー」
明らかに重要なセリフを棒読みで言うピエロに驚く友。
……………。
一瞬の沈黙の中、沈黙を破ったのは友だった。

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