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*3*
三時からお客様がお見えになる
それまで何をしておこうか
ピアノの練習でもしておこうかしら
お嬢様は居間から、他の部屋へと移動した
そこにはピアノが置かれており
お嬢様は椅子に座って練習する事にした
曲名はベートーウ”ェン交響曲第7番第一楽章
ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル
弾いてみると執事もいつの間にか隣で聞いていた
「素敵ですお嬢様」
「ありがとう、ナイト」
静かでいて時には熱くどこか癒される感じの曲だ
執事は私の演奏を真剣に聞いている
私も静かに演奏を続ける
演奏を終えると
またも、執事から拍手が上がった
「素晴らしいですお嬢様」
「ありがとう、ナイト弾いていてこちらも楽しかったわ」
そろそろ三時だ
お客様がお見えになる時間
執事と私はお客様がお見えになる前に
お部屋の片付けと
お茶の準備をしていた
お茶の箱を掴むと芳醇な香りがしてくる
「紅茶はアールグレイで良いかしら?」
「良いと思いますよ」
「それとも、ジャスミン?アッサム?オレンジペコもあるしダージリンもあるしアフタヌーンティーもあるわ」
「お嬢様の好きな方で」
「分かったわ、じゃあダージリンにしましょう」
「はい、かしこまりました」
私とナイトはお茶の準備をすると、お菓子の準備もし始めた
何種類かのクッキーに
苺の乗ったケーキも用意していた
甘い香りがしてくる
「美味しそうね」
「そうですね」
これをお客様に出すのだ
喜んでくれると良いのだが
私とナイトは準備を終えると
いよいよお客様の来る時間だ
その時屋敷の中でチャイムが鳴った
つづく
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