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*5*
「その6」になります。
れんげ、夏海、小鞠の3人は富士宮家に向かった。
れんげ「何して遊ぶん?」
夏海「まあついてきなって!」
小鞠「このみちゃんいるかな〜?」
夏海と小鞠は次の仕込みに入っていた。
夏海「ん?あれ?このみちゃーん!! いないみたいだな・・・。」
小鞠「えっウソ!?このみちゃん、いるって言ってたのに!」
夏海「まいったなぁ・・・ってあれ?何か落ちてるよ?」
夏海は、富士宮家の庭に落ちている1枚の紙きれを拾った。
夏海「なになに・・・なんか書いてる・・・はっ!?なんだこりゃ!?」
紙きれには「わたしはこのいえのどこかにかくれています。どうぞさがしてください。 このみより」とれんげにも読めるように平仮名で書かれていた。
夏海「あ〜もう!このみちゃんたらまたこんなイタズラして・・・」
小鞠「しょうがないよ、手分けして探すしか・・・」
夏海「とはいってもさ、れんちょんはウチかこまちゃんのどっちかといっしょに行動せんとなぁ〜。どうやって決める?」
小鞠「こら夏海!!また『こまちゃん』って言って!!当然アタシの方がお姉さんなんだから、れんげといっしょに行動するのはアタシでしょうが!!」
夏海「え〜、でもなんか姉ちゃんだと頼りない気がするし・・・」
小鞠「なんだとう!?」
れんげ「じゃあ、ここは公平にジャンケンで決めるのん!」
れんげはたまらず2人の会話に割って入った。
すると夏海は笑顔で
「おっ!!れんちょんそれナイス!!」と言った。
2人はジャンケンをした。 勝ったのは、小鞠だった。
小鞠「あっ!!やったー!!はいアタシの勝ち!!」
小鞠ははしゃいだ。
夏海「あーあ、じゃあ姉ちゃんがれんちょんといっしょね〜。」
小鞠「まかせときなさい!必ずアタシがれんげを守るから!!」
小鞠はここぞとばかりに得意気な表情を見せた。
夏海「れんちょん、もしなんかあったら大声でウチの名前呼んで。」
小鞠「こら!!この期に及んでそんなこと言わないの!!」
夏海「はいはい、じゃあウチは1階の方見て回るから、れんちょんたちは2階の方をお願い。見つけたら大声で呼んで。ウチもそうするから。日が暮れても見つからなかったら、いったんここにまた集合ね。」
夏海はそう言い終えると、1階の部屋へと入っていった。
小鞠はれんげの手を握って、2階へと続く階段をのぼった。
れんげは卓の時と似て、小鞠の手にも何か優しいものを感じた。
上手く言葉では言い表せないが、何かあたたかいものだった。
2階に着くと、2人もこのみを探し始めた。
「その7」へと続きます。