完結小説図書館
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*9*
今までお付き合いくださった方、本当にありがとうございました。「お泊りした。」は今回の「その10」で完結です。
夜の越谷家では、駄菓子屋が駄菓子を持って来たことで、更に賑わっていた。
れんげ「おいしいのん!!」
れんげは食後だったが、夏海たちと楽しく駄菓子を仲良く分け合っておいしく食べていた。
夏海「駄菓子屋も本当にれんちょんのことが大好きだからなー。」
小鞠「そうだよね。結局、アタシたちと同じなんだから。」
卓もうなづく。
れんげは、夏海・小鞠の言葉と卓の反応に対して照れくさそうに聞いてみた。れんげ「なっつんたちも、ウチのことやっぱり大好きなのん?」
夏海たちはちょっと驚きながらも笑いながら、
夏海「あたりまえじゃん!!今更何言ってんの?」
小鞠「もしかしてれんげのこと嫌いだとでも思ってたの?」
と言い、卓もうなづいた。
れんげはしみじみと「やっぱり・・・良かったのん・・・。」と言った。
夏海たちは「まさか?昨日の原因って・・・」と真相に気づき始めた。
やがてれんげ・夏海・小鞠の3人は歯を磨いて、体を洗い、風呂につかった。
そこで夏海はれんげに聞いた。
夏海「あのさ、れんちょん。もしかしてウチらに気をつかってた?」
れんげは、図星という表情でうなづき、顔を水につけた。
夏海と小鞠は「やっぱり・・・」とやっと気づいた。だがそのおかげで、いっきに気持ちがほぐれ、また笑い出した。
夏海「なんだよ!!ウチられんちょんがホームシックにでもなってたのかと思って、余計な心配しちゃったじゃん!!」
小鞠「あのさ、おにいちゃんがれんげを迎えにいったのも、このみちゃんちでかくれんぼしたのも、れんげが寂しくないようにしたことだったんだよ。」
れんげは顔をあげ、「なぬーーー!!」と大声で叫んだ。
そしてれんげも、「ウチ・・・姉ねえが寂しくて元気がなかったんじゃないん。もちろん姉ねえのことも大好きだけど、なっつんやこまちゃんたちが迷惑しないか心配だったん・・・。だって、ウチこの家の子じゃないん。なっつんやこまちゃんと姉妹でもないん・・・。」と理由を話した。
夏海は優しく、「そんなわけないじゃん・・・」と言って、れんげの頭を撫でた。
そして3人は風呂からあがると、夏海の部屋に布団を3枚しきつめ、夏海・れんげ・小鞠の順で並んで寝た。電気を消すと、今度は夏海がれんげの手を握った。 そして、れんげにこう言った。
夏海「れんちょんさ、ウチらに今更、変な気をつかうことなかったんだよ。だってウチら、もう家族同然の仲じゃん。もう姉妹みたいなもんだよ。」
小鞠も、「そうだよ。アタシたち、だからかず姉の代わりになれるようにも頑張ったんじゃん。れんげが寂しい思いしてたら、こっちだって同じくらい
辛いもん。」 2人のあたたかい言葉を聞きながら、れんげは自分がとても愛されていることを改めて知り、安心して眠り始めた。眠る直前、れんげは心の中で、「夏海お姉ちゃん、小鞠お姉ちゃん・・・なのん」と言ってみた。 れんげは幸せな気分になり、幸せな夢もみた。 翌日、れんげは昼食を食べ終わると、帰り支度を整え、雪子、卓に礼を言った。
雪子「れんげちゃん!!またいつでも遊びにいらっしゃい!!こっちは大歓迎だから!!」 卓も笑顔でうなづく。
れんげは、帰りは夏海と小鞠に宮内家まで送ってもらうことになり、越谷家をあとにした。 今のれんげの心にはもう悩みなどない、強いて言うなら、一穂が無事に研修をしているかどうかだった。 れんげは帰る途中駄菓子屋により、駄菓子屋にも改めてお礼がいいたいと言ったので、3人で駄菓子屋によった。 駄菓子屋では、れんげが元気な顔で礼を言った。
駄菓子屋「良かったな、れんげ。元気そうで。」
れんげ「うち、元気いっぱいなーん!!」
その後、れんげは左手は小鞠と右手は夏海と手をつないで、宮内家にむかい歩いて行った。
それを見送った駄菓子屋は一言呟いた。
駄菓子屋「アイツら、もう3姉妹みたいだな。」と。
おしまい。
最後まで読んで下さった方、本当にありがとうございました!! プロフィールにも書いた通り、このようなサイトで二次小説を書くのは初めてだったので、思った以上に疲れました。 今回は宮内家と越谷家の友情などをテーマに書かせて頂きました。 もしも二次小説とはいえ、自分の伝えたかったあたたかさが、少しでも伝わっていれば幸いです。 それでは失礼いたします。