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プロローグ「街外れのスタンド」パート2
「エーフィ、スピードスターだ!」
ヌーンの指示でエーフィがスピードスターを飛ばした。
「マッスグマ、ジグザグマ、お前等の走りを見せてやれ!」
「グマ!」
「クーン!」
マッスグマとジグザグマは頷くと走り出した。マッスグマが一直線に走り出し、その間をジグザグマがじぐざぐに走ってエーフィとブラッキーを牽制した。
「今だ、ずつきを食らわしてやれ!」
動けないでいるエーフィとブラッキーにマッスグマとジグザグマはずつきを放って攻撃した。エーフィとブラッキーは吹っ飛ばされるもすぐにバランスを整えた。
「行け、すなかけだ!」
ウィリーの指示で二体はすなかけに出ようとした。
「ブラッキー、くろいきりだ!」
ヌーンの指示でブラッキーはくろいきりを飛ばした。視界を塞がれて動揺するマッスグマとジグザグマにブラッキーはだましうちをして攻撃した。
「エーフィ、サイケこうせんだ!」
サイケこうせんを飛ばすエーフィだが、マッスグマとジグザグマはあなをほってこれをかわしてしまった。
「穴を掘った?!」
ムンが手を口に当てて驚いた。エーフィとブラッキーは周囲を警戒する。すると、周りの地面が揺れる音がしてきた。
「まさか!」
ヌーンがハッとすると地盤が崩れてエーフィとブラッキーが蟻地獄になった地面の下に落下した。砂にはまって動けないでいると地面の上からマッスグマとジグザグマが穴を掘って出て来た。
「その通りだぜ、あんたのポケモンの周囲の地面を掘らせて地盤を脆くさせていたのさ!さあ行けマッスグマ、ジグザグマ!」
ウィリーが指示を出すと、マッスグマとジグザグマは力を溜めて毛を逆立てた。そして無数のミサイルばりをエーフィとブラッキーに飛ばして来た。ミサイルばりの攻撃を受けて二体は苦しむ。
「どうだ、こいつはむしタイプの技だ、エスパーとあくタイプのあんたのポケモンにはかなり効くだろ!」
「エーフィ、バリヤーだ!」
エーフィはバリヤーを張ったが、二体同時に放たれるミサイルばりの威力は高くすぐに砕けてしまう。
「く、強い・・・!」
「負けないで、ヌーンさん!きっと勝てるよ!」
ムンがジャンプして応援していた。
「ああ、君のために勝つ!エーフィ、テレポートだ!」
ヌーンが指示を出すとエーフィはブラッキーと共にテレポートをして蟻地獄の穴から脱出した。
「マッスグマ、ジグザグマ、ミサイルばりだ!」
ウィリーが指示を出してマッスグマとジグザグマはミサイルばりを飛ばそうと力を溜めてきた。
「ブラッキー、あやしいひかりだ!」
ヌーンが素早く動いた。ブラッキーはあやしいひかりを飛ばしてマッスグマとジグザグマをこんらんさせた。
「ク〜ン・・・」
「グマ〜・・・」
二体は目を回してフラフラ状態になった。
「ジグ〜」
ジグザグマは間違ってマッスグマにミサイルばりを放ってしまった。
「マグーーーっ?!!!」
マッスグマは背中に針が刺さって回りだした。
「グググ、グマーーーっ!!!」
混乱状態だったために怒り狂いジグザグマをきりさくで攻撃した。
「ジグーーーっ!!!」
ジグザグマも怒り出して同士討ちになってしまう。
「お、おいおい、お前等やめろって!」
ウィリーが慌てるて止めようとするが二体は喧嘩を止めようとしない。ジグザグマはマッスグマの尻尾に噛み付き、マッスグマは痛がって走り出した。
「ヌーンさん・・・」
ムンが目をキラキラさせると、ヌーンは決めに出た。
「勝たせてもらうよ、エーフィ、ブラッキー、サイケこうせんとあくのはどうを合わせるんだ!」
ヌーンの指示でエーフィとブラッキーはサイケこうせんとあくのはどうをらせん状の光線にして発射、マッスグマとジグザグマに命中させた。二匹は吹っ飛ばされてあっという間にやられてしまった。
「やった、ヌーンさん!」
ムンが走り出してヌーンに手を握って喜んだ。
「やれやれ、早く仲直りしろよ」
ウィリーはため息を吐いてマッスグマとジグザグマをボールに戻した。
「いやあ、いい勝負だったぜ、最高だよあんた!そうだ、あんた達、旅の途中なんだろ、ならフェナスシティに行ったらどうだ?」
「フェナスシティ?」
「そうだ、石室と美しい水が流れる景観のいい街だ。きっと気に入ると思うぜ」
「フェナスシティ・・・そうだ!」
ムンが何かをひらめいた。
「ヌーンさん、私をそのフェナスシティに連れて行ってくれない、そこでやりたいことがあるの!」
「ああ、任せて、行こう、フェナスシティへ!」
ムンの手を繋ぐと彼女を補助席に乗せてヌーンはマシンを駆って次の街へと目指していった・・・。