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*2*
キーンコーンカーンコーン
クラスメイト「おはよー、千尋!」
千尋「おはよっ!今日、数学小テストあるんだっけ?ノート見とかないと…」
クラスメイト「ねえねえ、それより聞いたっ?」
千尋「ふぇ?何を?」
クラスメイト「Aちゃん、B君に告ったらしいよ〜!」
千尋「へえ〜そーなんだ」
クラスメイト「前からそんな感じだったから、まあそこまで驚かなかったけど。いや〜それにしても、ついにうちのクラスに4組もカップルできたね〜」
千尋「ええっ?!4組?!そんなにいるの?!」
クラスメイト「はー、千尋、本当にそういう情報に鈍いなあ。CちゃんとD君は名物カップルだし、EちゃんとF君だって、普段の生活見てたらバレバレだし…」
千尋「へー、たくさん付き合ってるんだね」
クラスメイト「ねえねえねえっ。千尋って好きな人いるの〜?」ニヤニヤ
千尋「私はいないよ」
クラスメイト「ほんとぉ?千尋って昔から好きな人いないし、付き合ったこともないよね」
千尋「うーん、そうだね」
クラスメイト「ってあれ?!あの2人まさか…またまたカップル誕生の予感…!ちょっと見て来る!」ダッ
千尋「いってらっしゃ〜い」
言われてみれば、私には好きな人ができたことがない。中学生になって、周りの友達が誰が誰を好きとか、付き合ってるとか色々噂して。でも、私は興味があまりなかった。たまたま魅力的な人がいないだけかもって思って、芸能人とかジャニーズとかスマホで調べて見てみたり、恋愛漫画を読んだりしてみた。
それでも、何故か好きな人ができなかった。
まあでも、大人になればそのうち…と思っていた。けど、納得がいかなかった。
胸に何かが足りないような。大切な何かが。
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