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*2*
(第一章 集会室の恋)
「じゃあ始めよっか」
委員長の声で、ミーティングが始まる。
毎週木曜日にこの集会室(机とロッカーが無い教室みたいだが)に集まって、話し合いをする。
今日は児童会テーマ決め。
あ、自己紹介遅れました。私、宮城穂乃香。小5。運営委員会のノート書記やってます!
色々話し合って、ノートに書き込んでいく。みんな意見出すの早いよ…
必死にノートに書き込んでいたら、あっという間にテーマ決まってた。
今年は「ひまわりのような明るい笑顔 元気に生活 石奈っ子」に決まった!
あとは、雑談タイム。
今日は、私の片思い相手の委員長の話を聞く。
今は委員長って呼んでるけど、実はご近所さん。
家が隣なんだ。
よく一緒に勉強してるの。
委員長はドラマ好きで、私と趣味が合うんだ。
「穂乃香ちゃん前イチ○イのカラス好きだって言ってたよね?本持ってるの?」
「持ってます!ノベライズも漫画も両方買いました!」
「いいな~今度貸してよ」
「いいですよ!」
ってタイミングでチャイムがなり、教室へ帰った。
翌日、6の1へ。ノベライズだけ持ってきた。
「わあ、ありがとう!」
「面白いですよ!」
「月曜日までに返すね!」
なんて話してまた帰る。コロナ禍ではあったけど、委員会もあったから楽しかった。
でも、コロナが夏に再流行してから、委員会はなくなって、委員長は卒業してしまったんだ・・・
つまり、委員会は半年もやってないってこと。
しかも委員長は受験したから忙しそうで、なかなか連絡取れてないときがあった。
落ち込むこともあったけど、今では委員長は「憧れの人」として私の中に居続けてくれている上、最近会えるようになった。
委員長選挙に出たのも、それが理由。
あとね、時々思うんだ。
私が誰かの「憧れ」でいられたらいいなって。
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