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スマブラ戦記 ロリポップキャンディ(完結)
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 6ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 スマブラ戦記シリーズ 魔法少女 ぽっちゃり バッドエンド 
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*3*

任天堂世界の均衡を守り、人々の安心となる存在、魔法少女。
それに相応しい3人の魔法少女候補が見つかった。


知世子=ロリポップキャンディ、万古=ロリポップマンゴー、そしてアルカ=ロリポップディープ。


世界総合研究所に世界の希望になり得る
3人の魔法少女が現れた。
しかし、その三人は……

「そうやって集まったのがデブに、根暗に、宇宙人!?任天堂世界関係なくどうかしてるでしょ!!」

「問題ない、知世子はぽっちゃりの範囲だし、万古は脇毛を剃ったら体は汚いイメージが消えた、アルカはまだ可能性がある!」

「やっと服のサイズ感は直りましたけど……胸がまだ…」

「何よ胸って……あんたのは脂肪でしょ!私なんてほぼ骨なの!!」

「何食ったらこんなにブクブクしたり細細したりするんだー?」

この3人は凪が本能と願いのままに集めた少女達だ。
彼女達を自分が責任をもってこの任天堂世界の希望となり、人々の安心の為のシンボルにさせる。

魔法少女とは言ってもそういう風に決めただけなので魔法は使えない。
そこを任天堂戦士の能力で代用する。

知世子の『カービィのグルメフェス』はコピー能力の代わりにコピーフード能力というお菓子の力を使い、更にイチゴを食べるほどパワーアップするという能力。

万古の能力はヨッシーの万有引力で重力をある程度傾ける事が可能。

しかし問題なのはアルカの『ミスピーチワールド』という物だ。
任天堂戦士の能力は、全て実在するゲームソフトが元になっている。
たまにゲームソフトではなく周辺機器が能力になることもあるが……

『ミスピーチワールド』なんてゲームは全く聞いたことがない。

(未知のゲームに関してはそうだ、まるで何かの『スイッチ』が押されたかのように聞いたことないゲームの能力が発見される事例が出てくるようにはなった)
だが、凪の頭の中には一つ思い当たる能力があった。

「ゼノブレイド……未来を見て、未来を変える力を持つゲームの……だがその作品の任天堂戦士はもう既にいる……」

「凪!凪!」

「ん……どうした、アルカ」

「アルカ達は結局この格好で何をすればいいんだ!」

「ああ……そういえばあたしらマジで何もしてないんだけど」

「最初、私一人だった時に移住区の消火をしたりはしましたが……」
確かに知世子と万古の言う通り、彼女達がやっている事は、この異世界移住区の住民達の手助けをしているだけだ。
凪は彼女達に魔法少女としての使命を与えることにした。
それは……

「解放だ」

「少し前に壊滅したコレクターズファミリーというギャング……それらに囚われていた人々の救出」


「ファミリーのボスがある人物によって暗殺された……研究所はそう聞いている」

「ならこの隙を見計らい、能力で奴隷にされていた人々の救出をする」


「奴隷って……それも能力?」

「ポケモンレンジャーの任天堂戦士の能力者がいた」

「ボールは必要ないが……手順を組むことでポケモンの力を借りられる作品……」


「それを行うのが任天堂戦士ならそれは人類にも作用する」

「じゃ、その人々を誘導していれば良いわけね」
「ああ、危険なにんだが頼んだぞ」

「はい!頑張ります!」

アルカはやる気満々の様子。
知世子と万古は少し不安げだったが、アルカの意気込みに押されてか、渋々と了承してくれた。
凪は三人の魔法少女を送り出した。

………
「凪さんによるとこの辺りで合ってるはずですけど……」

「ここって、さっきまで私たちがいた場所じゃない?ほら、あの白い壁の建物」

「あ!本当だ!でもなんでここに戻ってきたんだ?」

「間違いじゃないと思うのですが…」
知世子と万古は首を傾げた。その時だ。
ドガァッ!! 突如として建物が爆発したのだ。
建物は瓦礫となって崩れ落ち、周囲には火の手が上がる。
建物の中からは悲鳴が上がり、人々は逃げ惑う。
そこには巨大な影が立っていた。
元々裏の人間の根城になっていた所だ、そんな所に普通の人間がいる訳がない。
「くっ…アルカ!逃げるわよ!!」

「おー!」

「待ちなさい」

「「え」」
二人の前に一人の女性が姿を現した。
長い黒髪に青い瞳をした女性、その手には鎖を握っている。
「な、何者!?」

「私は魔法少女。この世界に君臨する者…」

「ま、魔法少女だってぇ!?」

「私たち以外にも魔法少女って居たんですね…」

「こんなところにいる奴なんてどう考えても敵だけど!」

「あなた達もファミリー壊滅の話から助けられたんでしょう?」

「な、何故それを!!」

「私もファミリーにいたことがあるのよ、だからファミリーのことは知ってる」
女性は知世子と万古に歩み寄る。

「といっても、私はボスに能力を利用されて……う……?」
女性の体から光が溢れ、その体はフィギュアとなった。
万古はそれを見て驚愕の声を上げる。
「な、何あれ……!?」

「どうした?なにかおかしいのか?」

知世子と万古が今起きている状況に驚いている中、アルカだけは平然としていた。
だがアルカは、知世子の驚きようを見る限り、相当珍しい存在なのだと思った。

「い、いや……今、人が人形のように……」

「ん?地球人は死ぬと石のようなものが出来るんじゃないのか?」

「なるわけないでしょ!!」

「そんなことはないだろ!アルカは沢山石を見つけているぞ!現にここにも沢山あるじゃないか!」

「………え?ここにもって……」

「これだぞ!」
アルカが取り出したのは、人の形をした赤い宝石のような物だった。
アルカはそれを知世子に手渡す。
それはまるで血を結晶化したような禍々しい色をしていた。

「それ、どこに……?」

「なんか臭い所に沢山だ!アルカはその前から沢山取ってきたけどな!」

『……!』

『全員、研究所に戻ってくれ、その人形は全部回収してくるんだ』

『ロリポップディープは以前見つけたと言っていたものを全部持ってくるように!』

「分かったぞ!」

「凪さん?」

『これは……もしかしたら、これが事実ならこれまでの任天堂世界の常識が大きく変動するぞ』

だが、その時だった。
爆発音と共に、上空に一つの人影が現れた。
それはまるで悪魔の羽が生えたかのような姿の女性。
その手に握られているのは、剣の柄。
彼女は地上に着地すると、周囲にいた人々に向かってこう言った。


「何をしている、アルカ」

「あ、レイア!」

「え?」

レイアと呼ばれたそれはアルカに向かって話している。

「何って、石になった地球人の話を…」

「石の……?なんだそれは」

『逃げろ』


『全員 逃げるんだ』


「え?凪さん?」


「奴はまずい!!逃げろ!暗滅教だ!!」


「アルカ、その格好は何だ?地球人の味方をしているのか」

「味方か?アルカ味方してるのか?」

「………まあいい、我々デスギア人の中でも最年少なのがお前だ、まだ思考が成長しきっていないのに話しても意味が無い」

「あの地球人を処刑して、お前をダンテの所に連れていく」

レイアは赤い鱗のドラゴンを呼び出し、その上に乗っている。
そして、翼を大きく広げた、今にも炎を吐かんとする構えだ。

「待って!私達は関係ない!!」

「……ほう?」

『デスギア人!この子はまだ幼い、手を出すのは……』

「どうした凪?アルカ達はまほーしょーじょなんだろ?世界のとんでもないのを倒すなら、アルカ達がなんとかするんじゃないのか?」

『それは……そうだが、まだ順序というものが……』

「い……今は逃げましょう!!」

知世子達はとにかく脱出を優先し、世界総合研究所へ戻ろうとした。
だが、アルカがそれを止めた。

「凪!凪!アルカはどうすればいいんだ!」
『……アルカ、人形の場所を知ってるか?それを全部こっちに!』

「わかったぞ!」

「ちょ、ちょっと!?」

アルカはあっという間に見えなくなった、普段見せていないだけであれだけのスピードを出せるらしい。

「アルカは育てば惑星デスギア最強の戦士となる素質がある、何故貴様ら地球人の味方をしているかは知らんが……」

「ここで死ね」

「くっ……!なんでこんなことに……」

「なんで……なんで……」

「知世子……」
知世子と万古は絶望していた。
目の前には巨大な悪魔、そして空からは巨大なドラゴンが迫ってきている。

とにかく逃げて、逃げて、走っていたら……

「きゃっ」

あまりにも急いできたので、誰かにぶつかってしまう。

「ちょっと何してるのよこんな時に!」

「ご、ごめんなさ……」

「大丈夫だ、岩でもぶつかって来……あ、失礼だったか、一体どうし……」

知世子とぶつかった男は、背後から迫ってくる赤いドラゴンを見て、即座に表情を変える。

「この任天堂世界にリオレウス……この状況、大体理解した」

「あの、危な……」


「問題ねえ」


「叩き落とす!!!」
赤い竜は男に向かって火球を放つ。
知世子と万古はただ呆然とそれを見ていた。
だが、男が何かをした途端、知世子と万古は一瞬目を疑った。
何故なら、そこには、自分達の前にいるはずの男の姿が無かったからだ。
知世子があちこちを見渡すと……

「あっ!!」

男は竜の真上までいつの間にか飛び上がっていた!

「地球人なめんな!!」

そして、拳を振り上げて力強く叫ぶ。
その瞬間、竜の頭部に拳が叩き込まれて一撃で墜落する。


「100%吹っ飛び級のダメージ……まだ未完成だが、ハンドレットインパクト……ってところか」

「つ、強い……」

「貴様…!立崎七夜!!」

「ダンテに伝えておけ、俺らはお前らに手を出す気は無いが、そっちから何がするつもりなら抵抗はしてやるってな」

「……覚えていろ」

レイアは黒い渦に乗って消えていった。

「あ、あの……ありがとうございます」

「………何があったかはあえて聞かねーが、ここはガキが来ていいところじゃねえ」

「流石にアレは無いが、裏の人間がウロついてるような所だ、あいつらマジで血も涙もない……」


「お前ら、どこから来た?」

「世界総合研究所です」

「世界総合研究所……あそこか」

「最近行ってなかったな、俺もあそこに行くか」
そして、彼はその場を去っていった……。

―――研究所内。
知世子達が戻ってくると、中は酷く荒らされていた。

「え!?これは酷い……」

「……これは……誰がやったのかしら?」

「凪さんは?凪さんの姿が……」

「アルカも見えないんだけど」
知世子と万古が研究所の中を探し回っている。
だが、凪もアルカも見つからない。
その時、万古の持っていた通信機が鳴った。
凪からの連絡だ。
万古は通話ボタンを押した。
すると、聞こえてきたのは……
凪の声ではなかった。

「おい!おいいるかー?」

「アルカの声!」

「アルカ!?凪さんの所に居るの!?なんでこんな…」

「話すとまー、いろいろあるのだが………とにかく色々来たのでな」

「えっと………あ、ダンテが来たぞ!アルカを辿って来てくれたんだ!」


「そしたら……他にも色んなやつが来て、皆なんか言い出して……」

「それで、ここにある機械を使えって言われて……」

「まあ、とりあえず使わせてもらったが……」

「なんか……こう……」

「そういうことだ」


「要するに色々乗り込んできたってわけなのは分かった」

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