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エイプリル企画 〜クロノスNEWゲーム〜【重大発表あり】
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 13ページ)
関連タグ: メイドウィン逃走中SEASON3 オリジナルゲーム カメラを止めるな 出演中 MM○○中 
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10~

*9*

(一応台本通りなら終盤に俺がプラズマミクロ爆弾を開発してパルスザガに特攻してえんでぃなんだが……)

「出られねぇ!!」

たくっちスノーの最後の活躍シーン、パルスザガを倒す爆弾を作ろうにも、今は腕に拘束されたまま動くことも出来ない。その時、パルスザガが動き出す。
パルスザガは腕を上に伸ばすと、そのまま大地に向かって拳を突き落とす。
大地はそれを避ける。
パルスザガは続けてもう片方の腕も突き落とした。
大地はそれをまた避ける。
その後もパルスザガは何度も拳を落とす。

「危ない!!危ない!!とりあえず手を離して!!手を……」

「……あっ、しめた!パルスザガがビルをぶん投げる!」

パルスザガがビルを持ち上げたその時、掴むために手を広げるので、僅かな隙間から脱出しビルを飛び越える。

ドラマは既に残り時間が半分を切った。
アナウンサーもヘリコプターに乗ってパルスザガの周りを飛び、自衛隊との戦いを解説している。

「とりあえずようやく俺は休める……ってわけでもなく、終盤に向けて爆弾作ってそれを日本政府に届けなきゃならないんだよな……」

改めて後半の台本を振り返る。
変身したヒーローと戦闘機に乗ったヒロインがパルスザガと戦っている間にパルスザガに対する爆弾を開発する。だが、先程の台本にない展開によって研究室は破壊されたのでそもそも開発する為の材料が無い。
なんとかして素材を集めなければならない。
まずはパルスザガから離れなければ。

「とりあえず英寿!大地!俺の見せ場まで頑張ってくれ!……その風船で何が出来るか分からないけど!」

「当然だ、ここからがハイライトだ」

「俺ももうそろそろ活躍しないと」

「ゆ「友情パパワー!」」

(セリフのタイミング合ってねぇよ!)

たくっちスノーが何か言おうとした瞬間、横から誰かが割り込んでアサルの声を遮った。
アサルが声の方を見ると、そこにはスレッタがいた。
彼女はアサルの前に立つと両手を広げてパルスザガの前に立ち塞がる。
彼女の体は震えていた。

「………」

その行動はたくっちスノーに向かってハンドサインを送っているようにも見える。

『次の展開ド忘れしました』

「はあ!?」

まさかのスレッタ、忘レッタである。
素人が10分で30分の話の内容全てを覚えろというのも仕方ない話ではあるが……
幸いにもたくっちスノーは流れを把握してたのでハンドサインで返した。

『この映画のヒロインはレンジャーだから』

『乗り物に乗ってヒーローを支援しながらそれっぽい事言え』

『すみません』
スレッタは謝ると、ビルの影に向かって走り出す
パルスザガはスレッタを見つけると、彼女に目掛けて走り出した。

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