完結小説図書館
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 57ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 スマブラ戦記シリーズ 前日譚 バッドエンド クロスオーバー
*55*
ピンポーン
「はぁい」
七夜
「よう」
………
七夜
「鈴蘭音牟、それと………桜井彩月」
彩月
「………」
七夜
「こーして話してみるのは初めてかもな………ま、話に来たわけじゃねぇ、受け取れ」
ドン
音牟
「えっ………ちょ、これ!?」
七夜
「100万だ、余った分程度だが養育費にでも使えばいい」
音牟
「えっ……なんで!?なんでそんなこと」
七夜
「四柳から聞いたよ……親に置いてかれたってな」
七夜
「………どうにか生き残ってくれた貴重な任天堂戦士なんだ、なるべく不幸にはなって欲しくない」
七夜
「こんな事、お前達からしたら敵だった俺に言われても信用できねーと思うけどな」
彩月
「………」
七夜
「それだけだ、じゃあな」
彩月
「待って」
七夜
「あ?」
彩月
「忘れないで」
彩月
「皆と、離れないで、忘れないで」
七夜
「…………心配すんな、俺は記憶力がいいんだ」
七夜
「俺が見てきた百を遥かに超える任天堂戦士達」
七夜
「アイツらの面も、名前も、思い出も、能力も………1度も忘れたことがない」
七夜
「でも、そいつらは結局俺の記憶の中にしかない、思い出のままで止まってしまった」
七夜
「…………だから」
七夜
「何があっても、死ぬな」
七夜
「誰かの思い出になるな」
音牟
「待っ…………」
音牟
「…………さっちゃん」
彩月
「ん」
音牟
「……ボク、もう少しここで頑張って生きてもいいかな?」
ーーーーーーーーーー
七夜
「……………」
七夜
「……博多」
七夜
「正直お前のことは、どう思えばいいのか分かんねぇんだ」
七夜
「お前は普通に見れば自分勝手な理由で家族に暴力を振るったクズみたいな犯罪者だ、でも………」
七夜
「俺の記憶の中では、お前と楽しく過ごした1日も残ってる…………」
七夜
「お前の中ではあれは何だったんだ?」
七夜
「なぁ、どうだったんだ畠山………」
七夜
「…………」
七夜
「じゃあな、また来るからな」
七夜
「………ん、メール?」
『今、会えるか』