コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 巡り遭い
- 日時: 2010/06/09 13:00
- 名前: しのぶ (ID: fjWEAApA)
えっと・・・。むっちゃコメディです。
よろしければ見てってください。
- Re: 巡り遭い ( No.19 )
- 日時: 2010/08/29 13:37
- 名前: しのぶ (ID: gzQIXahG)
「まずは道なりに進んでみるか……。」
学校の部室から落とされたのだから、この地下道は学校のものであろう。今は全く使われていないあたり、土地の再開発かなんかで忘れ去られていったのかと推測をする。
「ま、無いとは思うけど幽霊なんかは来んなよ……?」
こんなところでお岩さんの子孫なんかと鉢合わせしたらいくら俺でも腰は抜けると思う。
不幸体質野郎でも万能ではないんでね。
- Re: 巡り遭い ( No.20 )
- 日時: 2010/08/30 18:20
- 名前: しのぶ (ID: Hv9tLdWu)
カツーン、カツーン。
自分の靴の音がやけに大きく聞こえてしまう。
あぁ、やだやだ。
これだから不幸ってのは厄介なんだっての。
どうしようもないことをつらつらとぼやきつつ、俺はひたすら道に沿って歩き続けた。
……否、歩き続けようとした。
- Re: 巡り遭い ( No.21 )
- 日時: 2010/09/18 14:43
- 名前: しのぶ (ID: zXm0/Iqr)
「うぉっと……。」
今までずっと直線だった下水道が急に、二本の道になっていたのだ。
「さて、どうしたもんかな……。」
俺の直感では確実に右だと告げている。
だが、俺は迷わず、左へ行こうと、足を左に伸びる通路に向けた。
だって考えてもみろ。
俺は超不幸体質なんだ。
俺の直感が右と言ったら、そちらの道には必ず不幸があるに決まっているじゃないか。
だったら左に行くのは生物として、当然だろう?
自分の状況判断能力に若干の優越感を覚えつつ、さくさくと脱出を試みようとした直後、
左の通路が吹っ飛んだ。
「え……?」
あまりに突然のことに頭が今見た景色を認識しない。「意味わかんねぇよ……。」
いや、違う。
意味はわかる。
アイツだ。アイツに決まっている。
言っていたじゃないか。アイツは。
「すぐ行く。」と。
あのときは冗談かと思ったが、俺の不幸体質はそんな冗談を遥かに凌駕する。
アイツがこの状況を作り出したんだ。
アイツがどこかで関わってくるのは明白じゃないか。
- Re: 巡り遭い ( No.22 )
- 日時: 2010/09/25 14:35
- 名前: しのぶ (ID: hWSVGTFy)
背筋がぞくりと震える。
今はもう通路でも何でもないただの瓦礫と化してしまった元左も通路がばらばらと辺り一面に降り注いでいるが、もうそんなところに意識を向けられるほど、俺の精神状態は正常じゃなかった。
おそらくあいつのことだ。
あの化物じみた怪力と飛行機と競争できるんじゃないだろうかと真面目に思ってしまう脚力でここまでの道を破壊しながら駆けてきたのだろう。
くそっ!今からでもさっきの道を引き返すか!?
いや、無理だ。
ココまでの道はすべて直線だったし、あいつの脚力では三秒と経たずに捕まってしまうだろう。
なんだこの状況。
先生からも見放された超問題児に異臭を放つ地下水道に勝手に放り込まれて、脱出できる確率ががくんと下がっている通路を通るしか校内に戻れないって……。
ここまで来ると、もう笑うしかない。
- Re: 巡り遭い ( No.23 )
- 日時: 2010/11/03 19:40
- 名前: しのぶ (ID: hVBIzJAn)
「雪人くーん?いる—?」
地下道にあいつの声がボウンボウンと変に反響する。
「ねぇ。秀夜ー。ここで本当に合っているの?」
「間違いない。」
「麻里那は?」
「大丈夫だと思うよー?さっきここの土地神呼び出して聞いたからー。」
次いで聞こえてくる二つの声。
先の声は男の低めなもの。
次の声は女の高めなもの。
どちらもとてつもなく綺麗な声で、思わず喋ることをためらってしまう俺だった。
「なんだぁー。雪人くん。いるじゃんー。」
こうしてばらばらと降ってくる瓦礫を背景として、二人の部員を引き連れたあいつこと、KFMM会部長、神崎杏は俺の前に降臨した。
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