コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Tone of amber —琥珀の音色—
- 日時: 2011/01/09 11:13
- 名前: 音羽 かなで (ID: c1MPgv6i)
(・∀・ )三ヾ(*・∀・*)ノ"三( ・∀・)ノ゛☆・*。こωレニちゎ。*・☆
音羽かなでという者デス〓
前に違う名前で書いてたのですが、、消えてしまったので書きなおしますΣ
あと、最初に言っときますが……がっつり初心者です!!!*
ほんと経験とか皆無ですから←
それでもいいよbっていう心の広い方は読んで下さい〓
この題名の意味は…サブタイトルのまんまですww笑←
笑いあり、涙あり(?)の恋愛ストーリーにするつもりなので、応援してくれると嬉しいです!!*
コメしてくれると泣いて喜びますよ??w
来てくれた方の小説には、ぜひぜひコメしに行きたいと思います〓〓
亀更新なのですが、最後まで見捨てないで下サイ<(_ _)>
★いめそん★
RADWIMPS『トレモロ』
スゴクいい歌なので、ぜひ②聴いてみて下さい∀
大切なお客様
*杏樹サマ→初コメくれたお方Σ 杏樹の小説オモロイの!!*かなでの腹筋崩壊したから←ぇw
*スピカ様→すんごい文才に恵まれまくってる人ww笑← 小説よんで損はないよb*。
- Re: Tone of amber —琥珀の音色— ( No.12 )
- 日時: 2011/01/07 23:25
- 名前: 音羽 かなで ◆/dz29R260U (ID: c1MPgv6i)
*第三話*
「なあ、お前らってやっぱ付き合ってんの?」
ようやく席に戻ったぼくに、ひとつ前に座る山崎が言った一言。
ついでに言えば、中学校から言われ続けてる言葉。
いい加減答えるのも面倒くさくなってくる。
「付き合ってない。 朝一緒に来てるのは、親同士が仲良くて頼まれたから。」
出来るだけそっけなく返す。
変に誤魔化すと、あとあと面倒くさいのだ。
「そういうもん? でもさ、今野菜月おれらの学年じゃかなりレベル高い方なんじゃね?」
「知らない。 そして興味ない。」
「はいはい。 カナはとってもクールですこと。」
こいつ、一発殴ってもいいだろうか。
正直言うと、山崎の言うとおり菜月は可愛い方の部類に入るのかもしれない。
少し気の強そうな瞳に、ほんのり小麦色の肌。
色白の子が可愛い、という常識を菜月は見事にひっくり返したのだ。
肩に少しかかる程度の長さの髪は、ハーフアップで横に小さなお団子を作っている。
さっぱりとした性格からか、女子受けもいい。
何度か告白されている姿も見ているから、やっぱり人気はあるのだろう。
それなら、さっさと彼氏の一人でも作ってそいつに朝送ってもらえばいいのに。
「付き合ってないのか。 それじゃ、おれ今野のこと狙っちゃおうかな。」
「残念だね。 菜月は自分より頭いい人しか好きにならないってさ。」
「なぬ!」
いつの時代の人の反応だよ。
とは言っても、菜月より頭いい人でも付き合うかどうかは知らないけどね。
ただ、少なくとも山崎みたいなタイプでは……いや、分からないけどさ。
「なんだよーやっぱり、なんだかんだ言いながらカナも今野のこと狙ってんの?」
「いい加減ぼくの言葉信じてくれない?」
しつこい奴だ。
なんで菜月とぼくを、そういう関係にしたがるんだろう。
「そっか! 叶海ちゃんには、美人な先輩がいるんだ——っ痛て!」
とりあえず、山崎の言葉をさえぎって一発頭を叩いておいた。
山崎は「いってーな」なんて言いながら頭を押さえている。
自業自得ってやつだ。
ちなみに『叶海ちゃん』というのはぼくのこと。
フルネームは、成瀬・叶海という。
昔から菜月は『カナ』と呼んでいて、そのせいかクラスメイトにもそう呼ばれるようになった。
んま、どっちでも良いけど。
「山崎ー移動のとき起こして。」
こんな遺言を託してから、ぼくは机に突っ伏した。
朝から体力を使ったせいで、ものすごく眠たいのだ。
二時間目の古典は夢の中で受けることにする。
「了解っす。」
そんな声を遠くに聞きながら、ぼくは夢の世界へと羽ばたいて行った——。
- Re: Tone of amber —琥珀の音色— ( No.13 )
- 日時: 2010/10/11 18:30
- 名前: 杏樹. (ID: W3aU.Uy/)
“二時間目の古典は夢の中で受けることにする。”
“そんな声を遠くに聞きながら、ぼくは夢の世界へと羽ばたいて行った——。”
次はココwwwwww何故か大爆笑wwww←
ty、なんでだろうwwwなんで笑ってるんだろう、自分wwwww←
あー、面白かった!!((((
やばい、この小説めっちゃ好き((
- Re: Tone of amber —琥珀の音色— ( No.14 )
- 日時: 2010/10/11 18:34
- 名前: 音羽 かなで ◆/dz29R260U (ID: c1MPgv6i)
〒あんじゅ-
なんかツボってくれてるみたいでww
感謝っす●`・ω・´●ゞ
これね-カナは割と普段のかなでと似てるかも←ぇw
かなでも杏樹の小説めっちゃ好きだよ-♪+。
- Re: Tone of amber —琥珀の音色— ( No.15 )
- 日時: 2011/01/07 19:15
- 名前: 音羽かなで (ID: c1MPgv6i)
*第四話*
「……な!……かな!……か〜な〜み〜!」
誰かがぼくの名前を呼んでいる、気がする。
とりあえず気のせいってことで。
再び夢の世界へ旅立とう。
「起きろって言ってんだろうが!!!!」
ふわふわと夢の世界へ意識を飛ばしていたぼくの頭に、凄まじい衝撃が走った。
たぶん、いや絶対にあいつだ。
このパワーで思いっ切りぼくの頭を殴る人なんか、一人しか思い浮かばない。
「痛ってぇ……。 おい、菜月!」
殴られた後頭部を左手で押さえながら、イライラと顔を上げる。
すると、僕の口調がそうとう気に食わなかったらしい。
菜月がものすごい不満そうな顔で、腕を組んで立っていた。
やばい、切れる三秒くらい前かもしれない。
「いや、あの……起こしてくれてありがと。 うん、感謝してるよ?」
慌てて口調を変える。
菜月はいっかい切れると手がつけられないのだ。
一番めんどくさいタイプだと思う。
ぺこぺこと謝りながら上目づかいでそっと菜月の表情をうかがってみる。
さっきよりは大分やわらんでいるけど、怒りをこらえていることに変わりはない。
「あたしはどっかのネボスケのこと待って、わざわざ起こしてあげたんだよ? まあ、別に気にしなくていいけど。」
菜月はわざとらしく口角を釣り上げて笑顔を作った。
だけど……怖すぎますよ、菜月さん。
目が、目が少しも笑ってない。
これなら素直に怒鳴ってくれた方がまだ楽なのに。
「はい、本当にすいませんでした。 これからは気をつけます。」
ぼくは何を気をつけるかもよく分からないままに謝る。
ここは菜月の機嫌が直るまでとにかく謝ろう。
多分それが最善策だと思う。
「よろしい。 今回だけは許してやろう。」
「ははあ。 ありがたき幸せに御座います。」
いつの時代だよ、とつっこみたくなるやりとり。
だけどボケが来るってことは、菜月の機嫌が直った証拠だ。
扱うのがめんどくさい分、機嫌が直るのも早い。
それが今野菜月という女だ。
「とりあえず、つぎ移動だから早く行こ?」
ぱんっと手を叩くと、菜月はぼくを引っ張って椅子から立たせた。
なんだ、つぎは移動教室だったのか。
どうりでぼくたち以外だれも居ない訳だ。
山崎のやつ、移動のとき起こせって頼んだのに。
裏切りやがったな。
「了解。 つぎ美術だっけ?」
「そうそう、早く準備して!」
菜月に急かされながら、美術の教科書と資料集をとりだす。
「おし行くか。」
ドアに向かって歩き出したところで、『何か黒いもの』が飛んできた。
反射的にそれを右手でキャッチすると、ぼくの筆箱だった。
「カナまだ寝ぼけてんの? 筆箱わすれてどうやって絵書くのさ。」
「なんか忘れてたわ。 さんきゅ。」
「ばーか!」
菜月に小突かれながら廊下に出る。
ちょっと急がないと遅れるかもしれない。
美術も遅れて立たされたらたまんないな、急がないと。
「ね、走ろ!」
「りょうかい。」
菜月と一緒に走りだそうとしたその時。
僕の耳に、なじみの深い音が流れ込んできた。
「あれ……?」
- Re: Tone of amber —琥珀の音色— ( No.16 )
- 日時: 2011/01/07 23:28
- 名前: 音羽かなで ◆GHEd/X9.3I (ID: c1MPgv6i)
*第五話*
「あれ……?」
この音……もしかして、先輩の?
「カナどうしたの? 早く行こうよ。」
突然立ち止ったぼくに心配そうに声をかける菜月。
ぼくの制服の袖口を握って、引っ張ろうとする。
だけど、ぼくの意識は聞こえてくる音色から離れない。
「どうして……?」
どうして今この音が聞こえてくるんだ。
だって今は授業が始まる直前で、今までは放課後だけだったはず。
だけど——。
「どうしてって何が? カナどうしたの?」
制服の袖を握る菜月の力が、少し強くなった。
心配そうにぼくの顔を覗き込んでくる。
だけど、ぼくは菜月と目を合わせることができなかった。
とにかく音が聞こえる方向へ歩いて行きたかった。
歩いて行こうと思った。
いや、もはや無意識のうちに足が動きだしていた。
最初はゆっくり、だんだんと速度が上がっていくのが自分でも分かる。
気づいた時にはもう全速力で走りだしていた。
——ぼくの制服の袖を強く握りしめていた菜月の手を、振り払って。
「ちょ、ちょっとカナ! 授業どうすんのさ!」
遠くの方で菜月が叫んでるのが聞こえる。
だけどぼくの頭の中では、聞こえてくる音色の方が断然大きく響いていた。
階段を駆け上がって、角を右に曲がって、次に左に曲がって、あとは真っ直ぐ廊下を付き進む。
途中で足がもつれて、思いっきり前に転びそうになった。
なんとかドアの前にたどり着いて、ドアノブに手をかける。
音は、たしかにこの部屋の中から聞こえている。
やっぱり、先輩の音だった。
ガラガラ——っと、古びた音が響く。
ぼくは息も絶え絶えになりながら、先輩の名前を呼ぼうとした。
だけど……声が出せなかった。
いつも通りほこりっぽい小さな部屋の中には先輩がいて、小さな椅子に座りながら楽器を吹いていた。
突然ドアが開いてぼくが入ってきたことなんて、何も気にしていないらしい。
名前を呼べば、たぶん顔を上げて答えてくれると思う。
だけど、どうして息が出来ないんだろう。
先輩のもつ黒い木の楽器——クラリネットから溢れ出てくる音は、声を失うほどに美しくて、思わず眠りを誘うくらいに暖かい。
ああ、やっぱりこの人は〝天才〟だ。
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