コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 好きになったら・・・
- 日時: 2011/11/19 07:05
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
前スレロックさせていただきました。
勝手ながらですいません><
こっちを本格的に続けて行きたいと思っています^^
実話ではありませんが前よりもっと続けて行きたいです
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海の見える街で、中2になった春瀬 佳子。
そこで、初めて出会う桐原 秀也に恋をする。
しかし、何も知らずに秀也を好きになる、河合 莉子。
佳子の気持ちに気付かず莉子を応援する御門 紗和。
その紗和の好きな人は、相野 飛鳥。
そして、秀也に恋をするモテ王女、桜庭 未希。
それぞれの思いが交差する、恋の物語。
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プロローグ >>1
第1章 出会い
1 >>2 6 >>8
2 >>3 7 >>9
3 >>4 8 >>10
4 >>6 9 >>11
5 >>7 10 >>12
第2章 逃げ場
1 >>13 6 >>20
2 >>14 7 >>21
3 >>15 8 >>22
4 >>18 9 >>23
5 >>19 10 >>24
第三章 好き
1 >>27 6 >>38
2 >>28 7 >>41
3 >>31 8 >>44
4 >>34 9 >>45
5 >>35 10 >>48
第4章 複雑すぎて
1 >>52 6 >>72
2 >>53 7 >>73
3 >>59 8 >>76
4 >>70 9 >>77
5 >>71 10 >>78
第5章 疑問
1 >>83 6 >>102
2 >>84 7 >>105
3 >>85 8 >>109
4 >>95 9 >>113
5 >>96 10 >>118
第6章 隣
1 >>126
2 >>133
3 >>134
4 >>
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- Re: 好きになったら・・・ ( No.18 )
- 日時: 2011/07/25 19:32
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
4
その時の私は、逃げ場を欲しがっていた。
忘れたかったから。
付き合ってるわけでもないけど、忘れさせて欲しいから。
これ以上好きになると悲しくて、苦しいから。
もう、傷つきたくないの-------。
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次の日、私は莉子と2人で話していた。
「あのね、この前さあ、未希ちゃんブログにすごいこと書いてたじゃん?」
話を切り出したのは莉子だった。
「あー・・・あれね、ああいう人もいるんだね」
「でもね、実際桐原君が未希ちゃんをどう思ってるか知ってる?」
「知らない」
「あのねー・・・
桐原君、未希ちゃんだけは絶対に無いんだって」
にやにやしながら言う莉子に、私は驚いた表情を見せた。
だって、あんなに可愛いし、勉強も運動もできるし、絵も上手いし…
「その情報は何処から仕入れたの?」
「紗和が桐原君に電話してまで聞いたんだよー」
「すご・・・っ」
その時の私は、また自分に嘘を付いたかもしれない。
でも、桐原君が未希ちゃんだけは無いって・・・
ねえ、今嬉しいって少しでも思ってる私は、
悪い子なのかな・・・。
- Re: 好きになったら・・・ ( No.19 )
- 日時: 2011/07/25 19:55
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
5
紗和が電話したことを聞いて、思った事は2つあった。
1つは、あの時紗和と莉子が話してたのはそのことだったんだって事。
もう1つは、もしかしたら・・・
紗和が桐原君を好きかも知れないって事。
「紗和は桐原君が好きなの?」
無意識に聞いてしまった。でも後悔はしなかった。
「それはないよ、絶対に」
「えっと・・・・?」
「紗和は相野君が好きなの」
そっか、と思ってその話はやめた。
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「・・・最悪」
今年もこの季節が来た。
そう、夏休み。
夏休みは部活がきついし、午後は暇だし、暑いし、宿題多いから、大嫌いだった。
でも、今年は桐原君に会えないのも寂しいと思った。
野球部と私達陸上部は、練習の日が被ることはあっても、離すことは無い。
桐原君を好きなのは、誰にも教えて無いから、皆莉子を応援してる。
だったら尚更話せない。
莉子の事は大好きな友達だと思ってる。
そうでなきゃ忘れたいなんて思うはずがない。
でも、諦められない自分が大嫌いだった。
ねえ、好きっていつか消えていくものだって言うよね。
私の思いはいつ消えるの?
誰か私に、自由な恋をさせて下さい。
- Re: 好きになったら・・・ ( No.20 )
- 日時: 2011/07/30 08:50
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
6
部活も終わり、午後から、莉子、紗和、友達の美織ちゃんと遊ぶことにした。
「莉子、桐原君と付き合ってるんだよねーっ」
紗和の言葉に、私はただ勝手に話を盛ってるだけだと思った。
だから、何も触れず、笑っていた。
やめたい。
桐原君をやめたい。
そして、莉子を素直に応援したい。
そう思ってるはずだった。
帰り道、真剣な顔で紗和が言った。
「今、莉子が居ないから言えるけど、本当に付き合ってるんだよ、2人」
それは真剣そのものだった。
でも、不思議と私は何も思わず、「本当なんだ」とだけ思った。
自分でも不思議だった。
--------------------------
次の日、私と美織ちゃんは部活で莉子に聞いてみることにした。
「莉子、彼氏いたんだねーっ」
「・・・・え?」
莉子ちゃんが不思議そうな顔でこっちを見る。
もしかして、まずい事聞いた?
「2人とも、知らなかったの?」
莉子が言ったことは、すごく意外なことだった。
「紗和と相野君も付き合ってるんだよ?この前、Wデートして、その日に2人で告白したの」
そうなんだ、としか思わなかった。
付き合ってるんだ?
初めて知った事実に、私は驚くだけ。
傷なんて付かない。
部活が終わった。
「じゃあ、また午後ねーっ」
・・・私って、桐原君をやめられたのかな・・・?
だとしたら、どんなにいいだろう。
自分でも分からない感情に、初めて味わう気持ちが込み上げてきた。
- Re: 好きになったら・・・ ( No.21 )
- 日時: 2011/07/30 08:58
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
7
午後になると、皆で恋バナが始まった。
「なんかさ、桐原君って、見てると贅沢した気分になるよねーっ」
紗和が言う。
・・・私も、それだったんだろうか?
「そんなかっこいい人捕まえちゃって、莉子羨ましーっ」
「ほんと、皆に自慢できるよねー!」
皆口ぐちに言う。
その中に私も居た。
----------------------諦めよう。
莉子を応援しよう。
私はそれで充分だよ?
------------------------
夜、布団にもぐると、今まで流れなかった涙があふれてきた。
ゴメンね、莉子。
私、桐原君の事好きだった。
大好きだった。
でも、莉子には幸せになってほしい。
だから、私諦めるよ。
今夜、日付が変わるまで、桐原君を好きでいさせて-----
明日になったら、目が覚めたら、もう私、好きじゃないから。
そうなるように頑張るから。
私も見ただけで贅沢な気持ちになるように-----
桐原君をやめるから。
忘れるから。
今夜まで、好きでいさせて下さい------------。
- Re: 好きになったら・・・ ( No.22 )
- 日時: 2011/08/12 08:12
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
8
次の日、何もなかったように部活へ行った。
でも神様は味方してくれるのかしてくれないのか、野球部は今日も練習の時間が被っている。
最悪。
なんか、好きとか嫌いとか、どうでもいいというか。
別にいつか自分が幸せになれれば、もうそれで良いような気もした。
今度こそ、傷つかない恋がしたい。
それが、私の願いだった。
分からない。
桐原君の事なんて、なんにも分からない。
一日中考えた。
その所為で、好きなテレビ番組の内容も頭に入らず、暑さしのぎに食べたアイスも美味しく無かった。
紗和と莉子は、もう完全に違う世界の人に見える。
莉子が桐原君と付き合ってるとか、聞いてないよ?
紗和も幸せで、もう私の出る幕なんて無い。
考えるだけで空しくなってきた。
会ってまだ数カ月しか経ってないけど、
数えるくらいしか話して無いけど。
桐原君が自分の事あんまり話さないのは
そういう事だったの?
桐原君が莉子を好きだから?
頭がついていけない。
もう、分かってしまった。
私、まだ、
桐原君の事好きだ。
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