コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 彼女は魔王で俺はなに!? さっそく自作絵うp
- 日時: 2011/07/26 23:29
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
一番最初に書いていた作品、紅蓮の契約者の一話が終わったため、別の小説を書くことを決意したため書き始めた小説でございます^^(あれ?ほかに書いている小説とかぜんぜん終わってないんだけど・・・まぁいいか!!)
とりあえずそう開き直った末に書き始めました。
まぁ紅蓮の契約者の時と同様、魔法とかそういったファンタジックなものにあこがれている自分は、まぁファンタジー小説しか書けないので・・・とりあえず、そういった弱点を克服するべく、ギャグ要素を含めたファンタジー小説に仕上げて生きたいと思っています。おかしいところとか、ここはこうしたほうがいいと思った場合は、ジャンジャンと、バンバンと、コメントしていってくださいませ!!そうしてくれると作者が喜びます。
前回のとおり、荒らし関係などはご退室願います^^
それでは・・・さっそくはじめたいと思います。
【彼女は魔王で俺はなに!?】というタイトルはかわるかもしれませんのであらかじめご了承を・・・
零章 殲滅の王>>0
一章 【黒炎の魔術師】紅凪黎>>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9
キャラクター紹介
主人公———紅凪 黎 (こうなぎれい) 十六歳 男
【魔法】という能力があたりまえのように存在しているこの世界で、唯一といえる【異端者】としての汚名をもつ主人公。過去にそのことで傷を負ったりしたが、妹の存在のおかげでなんとか乗り越えることができて、今は極度のシスコンになっている。妹を傷つけるもの、妹にちょっかいをだすものはなりふりかまわず打ち殺すとかいいだすちょっとやばい兄貴。【魔法】に対抗するための唯一の手段【対魔殺】といわれる術をとある人から伝授され、ひそかに【魔法】をつかわないで最強の【魔術師】を倒すことを夢見ている。
>>10
ヒロイン———??? ? ?
?
妹 紅凪 由比(こうなぎ ゆい) 十四歳 女
シスコンの兄をもつエリート学生。兄とは違い、魔法の扱いが非常に上手い。自分では兄の才能を自分が喰ってしまったから兄は【異端者】になってしまったんだと勘違いをしたりして、過去いろいろなことがおきて今現在極度の【ブラコン】になってしまっている。それを表にはださないが、頭のなかでは毎日兄のことを思い浮かべているほどである。兄のことを馬鹿にされたりすると見境がなくなってしまうことがある。
最近書いてて思ったこと【イラストがこの作風と合ってないことに今気がついたwwww】
コメントをくれたありがたいお客様一覧を今ここに・・・(コメントくれたお客様の作品を1〜3っつまで紹介したいと思います)
王翔様(アーサードお兄ちゃんは浮気性、幼馴染のお嫁さんになる約束をしていた俺、委員会戦争などなどを執筆していらっしゃる作者様です)
零章 殲滅の王
なにもかもがきえてなくなってしまった世界、というのが正しい表現かわわからない。だが、とりあえず一言だけいえることがある・・・。
この世界、今この自分がいる空間・・・世界には、誰一人として、人間が存在しないということ、自分以外に、生命の活動を感じないということだけだった。
何もかもが・・・死んだ、という表現をしてみた。だけども、それは少し違う。どちらかといえば・・・ここには最初から、なにもなかった、という表現のほうが正しいかもしれない。
そんな世界に・・・自分は、一週間に一度の割合で、引き込まれるようになっていた。
どうして自分がこんな世界につれてこられるようになったのかもわからない。もしかしたら、自分は記憶喪失とかになっていたりして、この世界に引き込まれる理由がその記憶の中に入っているっていう可能性は・・・いや、ないな。生まれてこの方、事故などに一度もあったことないし、強く頭をぶつけたことなんていうのもない。
だったらどうして・・・という感情が、自分の頭の仲に、その瞬間生まれようとして・・・前にこの世界にきたときと同じような考えが頭の中に生まれようとしたとき・・・気が付く。前回と同じように・・・ずっと前から、自分がこの世界に連れてこられるようになってから毎回おきる同じ現象が・・・目の前で起こり始めているということに。
そう・・・そこには「光」があった。希望の光だとか、そんな比喩てきなものではない。本物の光がそこにあったのだ。それは、自分と同じように、人間の形をしていて・・・叙々にその光を薄れさせていき・・・その場所に・・・君臨する。
そう・・・それは———女・・・いや・・・幼い、女の子の姿をしていた。だがしかし・・・それはあまりにも・・・美しすぎて・・・あまりにも人間ばなれしていて——あまりにも、恐ろしかった。
自分がただの人間だとすれば・・・そう、今姿を現したこの女の子・・・神か悪魔か天使か———そんな伝説上にしか存在しないとおもっていた存在と重ねてしまえるぐらいに・・・人間とは、思えなかったのだ。
だがしかし、この女の子と自分は、一度も目を合わせたことがない。というよりも、この女の子自体が・・・こっちの存在に、気が付いてくれないのだ。だから、自分はただただその女の子を眺めるしかない。永遠と、おんなじ場所で・・・おんなじことを・・・眺めるしかないのだ。
結論からいってしまえば・・・ここに自分はつれてこられているのではなくて・・・無理やり、その女の子の記憶かなにかを・・・映像として見せられているということなのではないだろうか・・・ということになるのだ。
ここでは、自分は動くこともなにをすることもできない。ただただ流れる映像をその目に焼き付けるだけ。そして———絶望するだけなのだ。
そのときはやってくる・・・絶望の、時間はやってくる。
その女の子が目を開き。そのパッチリとしていてかわいらしい瞳を、なにもないこの空間のどこかにむける。それを自分は目で追う。これも前からなにも変わっていない。女の子は手を伸ばす。自分もつられて手を伸ばす。これも変わらない。女の子が笑う。そして自分の顔は恐怖に歪む。そして———女の子は、狂ったかのように笑い———手から赤黒い・・・自分の知っている限りの言葉で表すなら・・・炎を生み出して———こう口にするのだ。
「私の名は・・・殲滅の王、なにもかもを無に返す。何も生み出さない、なにも救わない・・・ただ無に返す」
その炎は、必然としてその少女の手から離れ、この世界に撒き散らされていく。その炎は世界を食い散らかしていき、やがて———自分のところにも、その炎が迫ってくる。
あまりの力、あまりの大きさに、ただの人間である自分は、逃げようとする。だがしかし、体は当然のごとく動いてくれない。ただただ自分はその場から動くこともできずに———その炎を———
「レミィ・・・!!」
という・・・誰のかもわからない名前を叫んで———全身に炎をうけ———そのまま、焼き尽くされる。
現実では味わうこともない痛みが、けして味わいたくもない痛みが、自分の体全身を貫いて、自分の体は消滅していく。少女の名乗る、殲滅の王という言葉のとおりに、自分は殲滅される。自分のその存在自体が、この世界から殲滅され———やがて、目覚める。いつものように、この世界に来たときからずっと同じように———自分の意識はこの世界から乖離されて———もとの現実の世界へと戻るのだ。
ああ———また、あの世界いっちまたんだなぁ・・・とか思いながら———平凡で、つまらない、紅凪黎の現実は、再び始まる。
この世界に自分がつれてこられる意味というのを知らずに、あの少女がどんな存在なのかしらずに・・・そして、自分が最後に叫ぶ、あの名前は・・・誰のものかもわかろうとせず・・・理解しようとせず・・・その世界のなにもかもを拒絶している俺の物語は・・・もう、幕をあけているということを・・・知らずに。
- Re: 彼女は魔王で俺はなに!? ( No.1 )
- 日時: 2011/07/22 01:06
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
一章、【黒炎の魔術師】紅凪黎
・・・世界に【魔法】という存在が生まれたのは、俺が生まれるはるか前からだったとかいう。
それが正式にはいつのものかはわからないが、とりあえずは、ずっとずっと前、俺が生まれる前、今の国とかが築かれるずっと前にあったことはたしかだという。
それを知っている国々はまぁその魔法の力なんなりを使って様々な戦争を繰り広げ・・・まぁいわずともがな、魔法の技術が進んでいた国は強く、魔法の技術が進んでいなかった国は弱く、弱い国は次々と強い国に食われていき・・・そして今現在、俺が生きるこの時代でも・・・、そんなばかげた戦争が繰り返されているのだという。
この世界の中心から、少し東にいったあたりに存在する大国・・・【ミカヅキ】王国は、はるか昔から独自の魔法技術を発展させてきて、普通の市民も、【魔法教育施設】というところに行けば、才能しだいでは相当強い【魔術師】になることも可能なこのご時世になってしまっているのだ。
大人から子供まで、どんなやつらでも魔法が使えてしまうこの時代で・・・この俺、紅凪黎は、かなり異端者ともいえよう。
まぁ簡単にいってしまえば、魔法には属性っていうものが存在していて、使うものにとっては、多少得意不得意があっても、ひとつの属性に絞られるっていうことはないのだ。つまりだ。その属性のだいたいすべてを普通の人なら使えるはずなのだ。だがしかし・・・どうしてか、俺にはひとつの属性しか使えないらしかった。
それを自分が知ったのは・・・まぁ、今十六歳だから・・・二年前、ちょうど俺が、親にいわれて【魔法教育施設】に言って、簡単な試験を受けて・・・その後にやった、実技試験で———俺は、【炎】の属性ひとつしか扱うことができないということが、わかったのだ。
当然、それはこの国が生まれてから初めてのことだったらしかった。魔法というのは誰でも扱うことができて、誰でも少し知識があれば使えるもので・・・誰でも、簡単に、三つ以上の属性を扱うことができるはずだったのに・・・俺にそれはできなかった。
まぁ、そういうことだからといって、別段俺が嫌われ者だとかそういうわけでもない。まぁその当時、俺がひとつの属性しか使えないと知った当時にはまぁいろいろなことがあったけど・・・今ももう落ち着いているし・・・まぁそれでも、俺はもう二度と魔法を使わないって決めているんだけどな。
時刻は朝の七時。すぐにやめてしまった【魔法教育施設】に登校する時間は間じかに迫っているが、俺にはそんなこと関係ないので、やっとの思いで俺は体をベットから引き剥がす。なにも音を発さない目覚まし時計を見ながら、今日はなかなか早く起きれたな、とか思いつつ、ベットから抜け出す。
電気のついていない自室。五畳にも満たないこの部屋の移動は実に簡単なものだ。まず最初にちょっと歩いてドアをあける。そしてでる。
ただそれだけである。
廊下にでた俺は、自分の部屋の隣にある・・・妹の部屋をチラッと見てみる。妹・・・紅凪由比は、今月・・・夏も終わり、冬に備えて着々と準備を始めているこの秋という季節・・・十月に、十四歳の誕生日をむかえた、俺の実の妹である。だけど・・・妹は、俺とは違い、魔法の才能があった。俺と一緒に試験をうけにいって・・・俺に才能がない・・・俺は異端者だ、と絶望しそうになっていたとき・・・同じ血のつながった家族だというのに・・・ちょっと魔法の使い方を教えてもらっただけですぐに上達した妹を見て・・・なんとか俺は、絶望せずにすんだのだ。同じ家族でも・・・こうも違うんだと見せ付けられても・・・自分が今まで大切にしてきた妹が、輝かしいばかりの才能をもっていることに対する喜びが・・・、俺の絶望を、断ち切ってくれたのだ。
まぁ勝手にいってしまえば、俺は妹に助けられたといってもいい。命の恩人とまではいわないけど、とりあえず・・・そんな由比は、今日も【魔法教育施設】に登校するために、もうリビングで朝飯でも食っているところだろうから・・・俺もいかせてもらうとしますかね。
【ミカヅキ】王国の東区域の中心部あたりにある俺の家は・・・両親がなんかしらないけどはりきって金をためて、一年前に買ったばかりの新しい家である。まぁ二階建てで、広さは保障できないが・・・とりあえず、だ。前々から東区域で暮らすことが夢だったらしい両親たちは、それでもよかったらしかった。なぜ東区域に暮らすことが夢だったのかとかはまぁ聞かないでおいているからしらないとはいえ・・・由比にとっては、ちょっとそれは喜ばしくないことだったらしいんだけどな。
東区域にある【魔法教育施設】は、そう、前に暮らしていた中心部よりもせまいというか・・・なんというか、荒れているのだ。教育方法自体が、生徒自体が・・・荒れているのだ。そのせいでいじめとかいろいろな事件が発生しているのを、妹の口から何度か聞かされていて、俺てきにはもう妹をそんなところにはいかせたくはないのだが・・・まぁ、由比の夢っていうものも尊重しないといけないから・・・な。
俺は、二階にある自室から、リビングにいくために階段を下りる。階段を二段飛ばしで下りた後、リビングへとつながる廊下を進み・・・リビングに入るためのドアをあける。
「あっ、お兄ちゃん今日ははやいんだねー」
「おうっ!!黎!!今日は朝早いんだな!!なんならどうだ・・・父さんと朝のランニングでも・・・」
「断固拒否させてもらう!!朝から暑っ苦しい・・・それと由比、おはようさん」
「はい、おはようさん〜」
「・・・なぜだ!!なぜこの偉大なる父を目の前にして貴様はおはようという簡単な挨拶をせんのだ・・・!!」
「あ〜・・・なんだ、父さん」
「なんだい、我が息子よ!!」
「おやすみ」
「おう!!おやすみ・・・って黎よ・・・お前・・・なんか違うぞ・・・?」
「気のせい気のせい」
- Re: 彼女は魔王で俺はなに!? ( No.2 )
- 日時: 2011/07/22 01:13
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
俺は父・・・紅凪戦事。いかにも暑っ苦しそうな名前を持っている父・・・というか、その名前みたいに暑っ苦しい父を適当にスルーしてから、妹の隣の席に腰をおろす。妹はもう、朝飯・・・食パンを食べていて、父親も同じように食パンを食べているが、俺の前にはなにも飯が用意されていない。・・・まぁそりゃそうだな、俺、いっつもこんな時間におきてこないし。母さんだってそんな無駄なことをするはずないからなぁ・・・。
俺は無言で腰をあげて、リビングにつながっているところにある台所で、下手な鼻歌を響かせているその人物のもとへ歩いていくことにした。
足音に気が付いたのか、その人物は鼻歌を止めて、こちらを振り向く。その顔はまさしく・・・俺の母親、紅凪秋帆のものだった。身長は俺の173cmよりもちょっと小さい167cmというちょっと女性としては大きいかなというぐらいで、スタイルはまぁちょっとぽっちゃりしたタイプで・・・最近、若干顔にしわがでてきて、おばさん化してきている、その人だった。
母は、こちらを見て、奇妙なものを見るような目で一瞬こちらを見た後、すぐに笑顔になって・・・
「あらあら黎ちゃん・・・今日ははやいのねぇ。ご飯、食べる?」
「いや、俺も由比たちとおんなじ食パンでいいよ」
「・・・ふむ、最近朝ごはんにみんな食パンを食べるからつまらないわぁ」
と、そういいながら食パンの入った袋を棚から取り出して、その中から食パンを一枚だけトースターの中にいれる。俺はできたらもってきてくれ、といって、リビングにもどって、再び由比の隣に席を下ろす。
・・・明るい食卓だ。にぎやかな食卓だ・・・というぐらいではないけれども、なんとも普通な食卓だな・・・と俺は思う。父親がいて、母親が料理をしていて、妹が隣で食事をしている・・・。こんな光景は、当たり前のようなもので、当たり前でないものなのだ。たとえばだ、貧しい暮らしの一なら親なんかは朝からいなくなってしまっていて、食事は子供だけで食べるとか・・・そんな光景、想像しただけでも俺は吐き気がしてしまうのだが・・・まぁ、いい。この光景は、とりあえず、俺の中にある幸せリストの中でもずいぶんと上位のほうにあるっていう話なだけだからな。・・・なに?幸せリストが乙女チックだって?・・・別にいいじゃねぇかよ!!そんなこと!!
「お兄ちゃん」
俺が頭の中で、ちょっとは乙女チックだったほうが男としてはいいんだよ!!とかなんか意味のわかんないことを講義している途中で、隣から由比が声をかけてくる。俺はそれに我に帰って
「な、なんだ?」
と聞き返す。すると、由比は若干真剣みを帯びたような声で・・・こう告げてきた。
「お兄ちゃんは・・・さ、もう一度だけでも・・・【魔法】を、使ってみる気、ない?」
「・・・」
その言葉は・・・俺が【魔法教育施設】をやめてから、何度も聞いたことがあった。異端者である俺は・・・由比に迷惑をかけないために、もう二度と魔法を使わないと決めたのだ。それには理由がある。俺が魔法を使うことによって、由比は・・・異端者の妹ととして・・・生きていかなくてはならなくなってしまうから・・・そんなことなら・・・俺だけが【異端者】という汚名をもって・・・生きたほうが、ましだ。
・・・でも、そんな説明をするのは・・・もう、やめた。俺は由比に、一度だけそう説明したことがあった。由比は、その言葉に・・・涙を流した。俺に才能がないのは自分のせいだって。自分が、俺の才能を喰っちまったんだって・・・自身を追い込んだことがあったのだ。
もちろん、俺はそんなことをこれっぽっちも思っていない。これは・・・ただ俺に才能がないだけで・・・由比に才能があっただけの問題だし、由比がなく必要なんてなかった。なのに・・・俺は由比に、誤解をさせて、なかせてしまった。
だからこそ・・・俺はそんな説明をする気はない。俺の幸せリストの中で上位にある今のこの光景を前にして・・・辛気臭い話をするのなんてごめんだな。
だから俺は、なるべく明るい笑顔をつくって。由比にこういってやることにした。
「魔法を使うぐらいなら運動をしたほうがましだからな!!」
「おぉっ!!黎よ!!ようやく父さんのやっていることの素晴らしさが・・・」
「黙れこのやろう」
「息子に黙れって言われた!?」
「ま、そういうことで俺は魔法を使う気はないな」
「う・・・うん、それならいいんだけど・・・」
「あー・・・もしかして、俺が魔法を使わなくちゃいけない事情とかあったりする?」
「そ・・・そんなことはないんだけど」
「そっか、じゃ、今日はお前と一緒に学校にいくよ」
「・・・ふぇ?」
「ハッハッハ!!由比の隠し事なんて一発でわかるってーの。どうせあれだろ?前みたいに俺のことでちょっとしたトラブルがあったんだろ?」
「う・・・うん、まぁそのとおりなんだけど・・・」
「だったら俺がお前と一緒にいってちょっと話あってそれで解決だ。よし・・・そうと決まれば今日は休みの連絡いれとかないとな・・・」
俺の働いている先・・・つまり、東区域【魔法教育施設】の近くにある、小さな喫茶店は、まぁそれなりに客は多いもののなかなか従業員が増えないことで有名の【キャッツファィアー】という、ちょっと変わった名前の店だ。俺が休むとかいった暁には、困るよぉとかのほほとした性格のオーナーがいうかもしれないけど、オーナーよりも、その店の経営なんかよりも、妹のことを大切に思っている俺は、そんなことは当然気にもならないわけなんだけどな。
・・・なに?シスコンだって?ハッハッハ、ないない、そんなことは絶対にありえないね。俺はただ、普通の、一般的な、お兄ちゃんなだけだ。
「あ・・・あの、お兄ちゃん!!」
「ん?どうした?」
俺は、母がもってきた食パンにバターをたっぷりと塗りたくりながら、妹に返事をする。妹の声にはなにかを決意したかのような色が宿っていたが・・・ふむ、なんだろうな?
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