コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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とんぐぶ!  【4/9本編更新】
日時: 2012/04/15 01:30
名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: sHQaGZqh)

どうも、紫亜しあです。
はじめましての方ははじめまして、いつもお世話になっている方はお世話になっております。
意味の分からない、でも本当にありそうなコメディを目指そうと思います。
ちょっと別板と迷ったので、もしこちらの板向きじゃないと思った場合はこっそり教えてください。
そしたら考慮の末、移動するかしないかしようと思います。

同時運営小説:【この物語は、】
       【結局世の中顔でして。】

では、どうぞ。

登場人物【>>2

本編【>>1】【>>4】【>>6】【>>11】【>>12】【>>13】【>>16】【>>19】【>>20】【>>24
>>26】【>>27



お客様
・さえ
・チビ二世 様
・椎香
・愛河 姫奈様


\ コメント大歓迎! /




[4/9追記]
参照人数200突破感謝!

[4/14追記]
>>28 紫様より感想/アドバイスをいただきました!
ありがとうございました!

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日向視点 ( No.19 )
日時: 2012/04/22 20:59
名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: CyM14wEi)
参照: ポッキーデイおわっちまった(´・ω・`)

空は快晴。
風は緩く暖かく、 心地いい。
風に揺られて微かに動く木々。

教室の窓から見える中庭の景色の、 全てが綺麗な今日。
入学一週間目。
ここまで、 空が一度も霞んだ日は無かった。


「絶好の出陣日和だぜっ!!」

棗くんは手を天へと大きく突き上げ、 元気一杯にそう叫んだ。
彼は嬉しそうに、 ぴこぴこ飛び跳ねるように動き回る。

「出陣日和ってなんだよ……」

棗くんに軽くツッコミを入れながらも、 いつもの仏頂面とは打って変わって優しい表情をした黒田くん。
黒田くんは最後まで部活設立 (と、 副部長の座) を嫌がっていたけれど、 やっぱり自分たちで何かを始める、 というのが嬉しいようだ。

「今日みたいな日は、 何か素敵なことが起こりそうだね」

綺麗な顔して笑う西條くん。
西條くんはロマンチストなのかな。 でも、 ボクもそう思う。
…西條くんが笑ったら、 六組の生徒皆が一斉にこっち向いたんだけど ……西條くんって、 人気者だったんだ。


「部活申請書、 受理されるといいね!」














               *



「えっ!? お、 俺が行くの!?」
「いやお前部長だろ?」
「い、 いやそうだけどさあ……たくとっ!」
「ええ、 ボク!? えっとえっと、 西條くんっ!」
「はぁ…… 中に入る時は皆で行けばいいんだから、 とりあえず部長先頭で行けばいいんじゃないかな?」
「そ、 それもそうか…… ナイス竜夜っ! お前らちゃんとついてこいよ!?」
「う、 うん! 西條くんナイス!」
「ああ、 ありがとう」
「うし…… いくぞ? し、 し、 失礼しましゅっ! ……あっ……」


職員室前。
中学校より縦にも横にも大きい職員室の扉の前で、 ボクたちは重大なことに——数分前に気がついた。
たった今、 ぜんぶ解決したんだけどね。


遡ること数分前。



               *




ボクたちは四人横並びに、 中学校とは高さも傾斜も全く違った階段を、 ルンルンと気分に身を任せて下りていた。
時折先輩や先生が通るので、 勿論そのときはちゃんと避けた。

黒田くんのクラスのある三階から降りてきた階段を全て降り終えると、 今度は教室棟から管理棟へと繋がる通路を通らなければならない。
春のにおいのする中庭横の通路を、 まだ散り終えてない桜の花びらと一緒に歩いていたとき。

記入漏れのないよう最終確認をしていた黒田くんが言った。


「……なあ、 俺たちの顧問って…誰?」


スッと。
まさにそんな感じだろうか。
全員がスッと足を止めた。

「……顧問か」
「……顧問ねえ」
「……そういえば、 この部活顧問いないね」

…………そして、この回答である。


「はぁ!? いないの!? いや、 昨日書いてるときに気付けなかった俺も悪いけどさ!」

全員の気が、 どんどん消沈していくのが分かった。
これが意気消沈ってやつですか?

皆して俯いてしまった。
…いや、 棗くんはすぐにいつもの調子を取り戻して、 足元の桜を数えだしてしまったけど。
真面目な黒田くんと西條くんが、 考え込んでしまった。

むーん、 この空気をどうやって壊そうか。



「中嶋先生は? 去年まで写真部の顧問だった人!」
1. とりあえず提案。

「写真部はつぶれちゃったみたいだし、 今はなんの顧問もしてないみたいだよ!」
2. 現状提示。

「あの先生、 結構やさしそうだし!」
3. そしてゴリ押し!

4. 結果。
「じゃー拓斗の言うとおり、 中嶋先生とやらに頼んでみっか!」

5. 完了!



「おっと、 あんなところに中嶋先生が!」
「行け、 者共!! 出陣じゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「えっ!? なになになになに!!?」



               *


廊下走ったら怒るなんて、 やっぱりこの人も先生なんだね。

「おーいいつぞやの新入生。  顔に出てるぞー」
「えっ! また!?」

中嶋先生は頭をぼりぼり掻きながら、 今日もまた適当に着崩した服装でそう言った。
ちなみに今日の髭は二日前くらいに剃ったのだと推測。

生ぬるい風の吹く渡り廊下を抜け、 走りついたところは丁度、 角を曲がると職員室へ行き着く通路だった。
丁度いい。 とっても丁度いい。

皆もそれに気付いているらしく黒田くんは棗くんに話を促す。
中嶋先生もその様子に気がついたようだ。


「先生! 俺たちの部活の顧問になってください!」
「うん? 何部?」


待ってました! そう言わんばかりに棗くんは目を輝かす。
昨日皆… ううん、 正確にはボクと棗くんが楽しくなっちゃって決定した部活名。
本邦(?)初公開だよ!



「先生、 聞いてください!
 学生に必須な T ・ O ・ N ・ G …… それをする部活、 『TONG部』です!」


T たべたり
O おしゃべり
N 寝たり
G ゲームしたりする
部 部活。

TONG部!!


ボクと棗くんは、 先生のリアクションを待った。
黒田くんと西條くんは恥ずかしいみたい。 昨日も、 最後まで反対していたのがこの二人だから。

『名乗るのが恥ずかしい』 ……って。

ボクたち ( TONG部賛成派 ) はわくわくしながら、 背の高い中嶋先生の顔を見続ける。 ……首が疲れてきた気がするけど、 そんなの関係ない!
だけど、 先生のリアクションは予想以上に軽かった。


「いいんじゃない? とんぐ部。  なんかトングを研究する部活みたいだけど」
「ということは…… OKってことですか!?」
「え、 いや……」

「よっしゃあぁぁぁあぁああぁ!! お前ら! 顧問ゲットだぜぇぇぇ!!」
「これで必須項目全部埋まるね!」
「中嶋宗弘… っと…… よし、 これで提出出来るぞ!」
「やった!」

「……まあ、 いいか」




ボクたちは、 僕たちの高校生活の第一歩を進んだ。

誰視点でもないですえへへ ( No.20 )
日時: 2012/04/22 21:00
名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: CyM14wEi)

「どうだ……ッ!」
「……んっと …………ひゃくろくじゅう ……ろく?」
「ハア!? 166!? ちっさ! 俺ちっさ!!」


体育館。
この日、 この学校では身体測定が行われていた。

身長計や体重計、 座高計がいくつか設置された館内にて、 生徒達は各々計測、 記録をして回っている。 学年ごとに最初の計測場所が決められていて、 今回一年生は体育館がスタートとなっていた。 ちなみに二年生は視聴覚室にて聴力検査、 三年生は会議室を用いての視力検査が最初となっている。
つい最近…… 昨日、 設立した 『 TONG部 』 、 通称 『 写真部 』 は四人でペアになってこの行事に臨んでいた。


体育館内、 入り口から向かって右奥のスペースが身長測定の場であり、 まだ上級生は各部屋で測定中なので、 この時間は唯一一年生が気を軽くしていられた。 そして、 その間に一番測定法の緩い身長測定が混むことは必至であった。
……ように思われたが、 他の一年生は自分の身長をさっさと測り終えるや否やすぐさま他の部へと移り、 あっという間に身長測定の混雑は終わった。
皆当然体重や座高もすぐに測り終えたため、 友人達と結果の報告のしあいや鬼ごっこ、 持参していた本で読書をしたり黙って座っていたり昼寝したりと、 各々したいことを自由にしていた。
女子は体重計前で立ち止まる人が続出し混雑が起こり、 未だ終わっていない人が多数いるようである。
ともあれ、 身長測定が混んだその間にさっさと体重測定、 座高測定を終わらせた四人は、 上級生が来るまでゆっくり身長を測りながら遊んでいた。


「なな、 拓斗。 本当に166か? 見間違いじゃないのか?」
「多分…… 見間違いなんかじゃないと思うけど……もっかい測る?」
「やめろッ! オレをどこまで苦しめたら気が済むって言うんだッッ!!」

四人の中で、 一番に測定を開始した明坂。
普通に並んでいても一人だけ少し小さめな彼は、 彼自身そのことを気にしているらしく……測定器の目盛りを読み上げた日向に向かって咆えていた。
結構大きめな声を発したが、 面積は広く、 天井は高く、 その上気分の高揚しきった一年生全員分の騒がしさも相俟って明坂の声はさして目立ったものにはならなかった。
一つ、 目立つものといったら……

「ちくしょう、 何でオレあんま背ぇ伸びねーんだ?」

今明坂がポフポフと触っている、 脳天。
の、 今ならそうにしか見えない、 身長稼ぎと捉えることの出来る前髪。

明坂の前髪は長いらしく、 彼はいつも前髪を赤いヘアゴムで束ねてそれを編みこんでいる。
お洒落かな、 そう思い今まで何も突っ込んでこなかった面々だが、 明坂棗という男のファッションの真の意味にでも迫ったのかと内心わくわくしだしているのが目に見えて分かるような表情をする。


「……おい、 お前ら。 言っとくけどコレ、 身長稼ぎじゃねーからな?」


空気を悟った明坂。
眉根に皺を寄せ、 唇を尖らせ、 分かりやすく怪訝な顔をする彼に、


「えっ、 違うの?」


嘘をつけないことに定評のある日向は、 突っ込んでしまった。
頭に花でも咲いていそうな、 ほわほわした女顔で。
そして、 明坂はもの凄い勢いで日向に飛び掛った。


「ッてめえ拓斗!! いくら顔が可愛いからって、 言っていいことと悪いことがあるんだぞ! 顔が可愛いからって!! 何だよ、 お前なんか顔が可愛くて素直で運動神経よくて人気者なだけだろっ!!」
「おい棗、 誉めてるぞ」
「えへへー、 棗くんがいっぱい誉めてくれたよ竜ちゃーん」
「よかったねぇ拓斗くん」

……もの凄い勢いで飛び掛ったものの、 明坂の圧倒的な良心と日向の女顔に阻止され、 日向は無傷。 それどころか、 痛みも苦しみも一切感じないまま明坂が自滅し撃沈するに至った。
シュール。 シュールである。

つまり、 キレて友人に飛び掛ったものの結局は罵倒ではなく褒め称え、 挙句に撃沈しているという。
そしてその相手はというと、 誉め言葉を満更でもなく、 零すことなくしっかり受け取って、 笑顔で他の友人に頭を撫でてもらい幸せそうな顔をしている。
この二人の温度差が天と地ほどあり、 面白い。

……こういう場合、 シュールというのか不憫というのか微妙なところである。


明坂が落ち込んでいる間に、 他の三人も計測を開始した。
勿論明坂を心配しつつ……

「拓斗くんは…… 171だね」
「へえ、 結構高いんだ」
「へへ、 これでも一応ね」

明坂を心配しつつ……

「竜ちゃん高そうだね! えっと……176!」
「あれ、 僕と拓斗くんて、五cmしか身長変わらないんだね」
「意外だな、 もう少しあると思ってたけど」
「僕も。 拓斗くんに抜かされちゃいけない気がするし、 背伸ばそう」

心配しつつ…………

「えっ! 由紀生くん高っ! 高ーい!」
「由紀生くん178。 高いね! 僕と二cm差だ」
「いや、 中学のときとあんま変わんない…… 伸びはせいぜい七cmってとこかな」
「へぇー!」

心配………………



「おっ前らちょっとは慰めろよ!! 何だよ、 追い討ちかけるように170越えの事実を声に出して言いやがって!! しかもなんか意外と拓斗の背が高いのがムカつく!!」



明坂はどうやら、 心配してもらえなくて、 否、 構ってもらえないうえ一人だけ160cm代であることに拗ねているらしい。 半泣きである。
その涙が、 彼の担当を確立するものだと知らずに。





((( いじられ系ちびっ子キャラ路線……! )))



今日も平和である。

Re: とんぐぶ!  【11/15本編更新】 ( No.21 )
日時: 2012/03/25 21:45
名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
参照: http://yaplog.jp/8710kuma/

毎度2000字を目指していると言う神文作家は貴方の事ですね…?
私なんてせめてもの1000字なんですけど?!

貴方様のような神文作家が居るのに俺って…←

男の様な性格ですいません^p^これからも陰で応援し続けますね☆
更新、互いに頑張りましょう♪

Re: とんぐぶ!  【11/15本編更新】 ( No.22 )
日時: 2012/03/26 16:18
名前: 紫亜 ◆RC5Rh1pXuc (ID: rR82qnqT)


愛河 姫奈様



ようこそ!
お越しくださりありがとうございます!^^

そうです、毎度2000字のくだりまで私のことです。
後半は別人です←
神文? ドコドコー?

私は1000字のほうが読みやすくて好きですけどねw
だからこの小説のとき以外は1000字ちょっととか、そのとき書きたいくらいまでしか書きません。

神 文 作 家 … ? (゜д゜ )


男っぽい性格でもいいのですよwww
それが個性なのですよwww
少なくとも私はどんな性格でもうぇるかーむなのですよwww←

なんかめんどくさいレスしちゃいました、すいません^^;

影じゃなくて堂々とでもいいのですy((
お互い頑張りましょうね♪


(´∀`)ノシ

Re: とんぐぶ!  【11/15本編更新】 ( No.23 )
日時: 2012/03/31 21:12
名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
参照: http://yaplog.jp/8710kuma/

どうどうとしていいと言われて調子乗った結果がこれですよ。すいません。

神文作家な貴方に勝てる日なんてずっと来ないんでしょうね……!悔しいけど俺、諦めるよッ

…え?最初からあきらめてますけど何か?勝てる気なんてしないですよwww

ずっと堂々と見ますよ!!本当に調子乗ってますよ!すいません!!

めんどくさいスレ…?あぁ、俺の事か。すいません(´・ω・`)だが自重する気はn(ry


……人のスレで暴走してすいません;;
一番言いたかったことを言いますね;;;;



質問、答えていただきありがとうございます!!
新しい質問を一点増やしたのでよかったら見てくださいね^^
リクエスト通り。もう一個作る予定ですw


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