コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- とんぐぶ! 【4/9本編更新】
- 日時: 2012/04/15 01:30
- 名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: sHQaGZqh)
どうも、紫亜です。
はじめましての方ははじめまして、いつもお世話になっている方はお世話になっております。
意味の分からない、でも本当にありそうなコメディを目指そうと思います。
ちょっと別板と迷ったので、もしこちらの板向きじゃないと思った場合はこっそり教えてください。
そしたら考慮の末、移動するかしないかしようと思います。
同時運営小説:【この物語は、】
【結局世の中顔でして。】
では、どうぞ。
登場人物【>>2】
本編【>>1】【>>4】【>>6】【>>11】【>>12】【>>13】【>>16】【>>19】【>>20】【>>24】
【>>26】【>>27】
お客様
・さえ
・チビ二世 様
・椎香
・愛河 姫奈様
\ コメント大歓迎! /
[4/9追記]
参照人数200突破感謝!
[4/14追記]
>>28 紫様より感想/アドバイスをいただきました!
ありがとうございました!
- 日向視点 ( No.4 )
- 日時: 2012/04/22 20:53
- 名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: CyM14wEi)
「ええっ!? 廃部!!?」
職員室のとある一角から、 一人の生徒の声が轟いた。 静かに、 と人差し指で指示する教師の姿を他所に、 大声を出した張本人であるその生徒——上履きの色から察するに新入生——は、 驚愕の表情を露にしていた。
なんだろう、 入りたかった部活が廃部になっちゃってたのかな。
……ああ、 先生が頷いた。 なっちゃってたみたいだ。
その新入生は、 俯きながらとぼとぼと職員室を後にした。
「あのー……中嶋先生はいらっしゃいますか?」
ボクは自分の用事を思い出し、 用のある先生の名前を呼んだ。
へー、 高校の職員室って広い。 中学のときとは比べ物にならない。
感心しながら室内を扉のそばから眺めていると、 遠くの方で手が上がったのを確認した。
他に反応している先生はいない。
どこかに自分以外の生徒がいるわけでもない。
先生が先生を探している様子もない。
あの人か!
「あの、 中嶋先生であってますか?」
「うん、 俺が中嶋だけど」
わーっ! 高校の教師って放任的なんだなー!
新入生が目の前でしどろもどろしているのを見て、 気遣いのひとつもないんだ!
「……ねえ、 君。 心の声が大分漏れてるけどわざと? わざとやってるの? ねえ」
「あっすみません! よく言われます!」
「あーうんうん。 元気だねー新入生は」
中嶋先生は、 面倒くさそうにそう言いながらタバコに火をつけた。 シュボッと歯切れの悪い音がすると同時に、 先生の咥えたタバコに火がつく。 一瞬の赤い光を見せたそれは、 すぐにタバコを燃やしていくものへと変わった。
先生の机を見てみると、 結構片付いている。
机の上に置いてあるのはPC、 生徒出欠簿、 タバコ、 今片付けている仕事、 筆記用具。
先生が今開けた一番上の引き出しの中も綺麗に整理されていることから、 他も綺麗に整頓されているのだろう。
ボサボサのスポーツ狩りに、 恐らく最後に剃ったのは三日前だと予想される伸びた髭、 眠そうな目つき顔つきに適当に着崩された服装。 どうみてもだらしない印象しか得られないその姿からは、 そんな綺麗好きそうなイメージは全く湧かなかった。
もしかして、 誰かに片付けてもらったばかりなのだろうか。
それとも、 本当に綺麗好き?
それか、 人目につくところだけ綺麗に保っているのだろうか。 それなら、 まず身だしなみからどうにかするべきだと思う。
「……なに、 ジロジロ見てんの?」
先生はボクの視線に気付いたらしく、 サッと自分のデスクが全体的に隠れるように覆いかぶさった。 その仕草から推測するに、 何かやましいことがあるのだろうか。
でも全く以って焦りのないその表情は、 ただのノリなのかな。
先生はさっきまで吸っていたタバコを、 さっきとは違う上から二番目の引き出しを開けて取り出した携帯灰皿に押し付けた。 ジュッと焦げるような音がしたと思うと、 先生の押し付けたタバコから煙が途絶えた。
ボクが先生の手元の動き……否、 タバコの行く末を見守っていると、 先生はボクの方に体を向けて、 手をしっかりと膝に置いて僕に話しかけてきた。
「で、 何ですか?」
先生は気だるそうな声色でボクにそう問いかける。
そうだ、 すっかり用事を忘れていた。
先生の綺麗な机や流れるような仕草に気をとられていたからだ。
「あの、 先生は写真部の顧問ですよね?」
「うん、 そうだけど」
よかった、 今更だけど、 この人がボクの探していた中嶋先生だ。 もしここまでこの人のこと観察してきて、 それで違う人だったら殴り飛ばしていたところだ。
「あのね、 君。 殴られても俺困るから。」
あれ、 また声に出ていたかな。 ボクってそんなに、 思っていることと考えていることの区別が出来ない子なんだっけ。
今度からは気をつけよう。
「うん、 気をつけたらいいと思うけど。 それ以上に君、 考えてることが丸分かりだよ」
「ええっ!? そ、 そうだったんですか!」
(表情には誰も突っ込まなかったのか)
先生は何か言いたそうだったけど、 ボクはそのまま話を戻した。 だって、 このまま雑談になったら先生に迷惑がかかっちゃうし。
「あの、 写真部ってどこで活動してるんですか?」
「写真部の活動場所? ……あー、 写真部の活動場所かー……」
?
中嶋先生は、 少し困ったように僕から視線を外し、 宙を仰いだ。
あごに手を添え、 考えるような仕草を見せる。 この先生、 横顔の形綺麗だなー。 あ、 そうではなく。 なんだろう。 何をそんなに言いよどんでいるのかな。
まさか、 写真部もさっきの子みたく廃部してるとか。
まあ、 そんな漫画みたいなアニメみたいなドラマみたいな小説みたいな、 つまりフィクション的展開、 あるはずがないけどね。 ボクは結構現実主義者だよ。
先生はまだ何も言わず、 仰いで呻っている。
綺麗に組まれた足の、 地に着いているほうの足で、 先生は自分の座っている回転式の椅子を左右20度ほど回転させて腕を組みなおした。
そして再びこちらを向き直り、 手を膝の上に勢いよく置いて言葉を紡ぎだす。
「あのさ、 写真部廃部しちゃった」
「……へ?」
「ごめんな、 新入生。 ここに来たときの君の顔があまりにも喜々としていたから言いにくかったが」
…………。 あるんだ。
こういう展開って、 現実にも実際にあるんだ。
ボクは入りたくて仕方の無かった写真部が廃部となっていたことより、 今までフィクションでしか起こりえないことだと思っていたことが今、 現実に、 それも自分に起きたことに感動していた。
さっきの子も写真部希望だったのかな。
いや、 話しかけていた先生が違うからそんなはずないか。
それよりボクはどこの部活にも入るあてがなくなってしまったんだけど、 あの子は何部に入るのかな。
- Re: とんぐぶ! ( No.5 )
- 日時: 2011/09/24 15:08
- 名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: LsxQHR/F)
さえ様
はじめまして!
おお、そうですかww
私もこういうのがちょっと気になるたちで、それで初挑戦してみましたw
よよよ呼び捨てでいいんですか!?え、タメもいいのですか!
じゃあそうさせてもらいます。でも敬語は癖みたいなものなので、ちょくちょく出てくるかもですが…。
さえも呼び捨てしていいし、タメでいいよw
ここでいいのですね、わかりました。
あれ、いきなり敬語出しちゃった。
ええと、題名の意味はきっとそのうち分かりますw
また来てねっ!ノシ
- 黒田視点 ( No.6 )
- 日時: 2012/04/22 20:54
- 名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: CyM14wEi)
この高校に入学してから早三日。
どうやら今日から俺たち新入生も、 部活のことを考え始めなければいけないらしい。 同級生だけではなく、 先輩達もいきり立って朝から勧誘に励んでいるのが教室の窓からよく見えた。
俺はと言うと、 まだ入りたい部活を見つけていない。 読書研究会とか、 映画研究会とか、 そういう同好会じみた部活はないものか。
俺はそう思いながら、 読んでいた本を閉じた。
この本は俺の愛読書だが、 確か昔にどこかの映画祭で、 何かの賞を貰ったと聞く。 ファンタジーよりSFの方が好きな俺だが、 この本は特別好きだった。
本から視線を外し、 頬杖をつく。
すると、 ちょうど昇降口から校門にかけてわらわらと部活ごとに固まっている先輩達の姿が窓から見えた。 勧誘しているだけなのに、 限りなく祭りの雰囲気に近い。 俺がこの学校に入ろうと決めた理由は、 この賑やかさにもあった。
どんな部活が何をしているのか。 ふと疑問に思い、 席から立ち上がって一つ一つの集団を丁寧に眺める。 そこには読書研究会もあった。
読書研究会は見たところ十人前後居て、 それぞれが自分の勧める本を二・三冊掲げたり、 プレートを持って声を張り上げたりと、 なかなかに活気よく活動に励んでいる印象を受けた。
読書研究会の勧誘をしている人たちの中で、 自分の愛読書と同じものを掲げている人がいる。 どうやら自分の今読んでいた本は、 読書家からも好まれているようだ。
そう思うと、 何だか嬉しくなった。
何より、 この小説は自分が父から譲り受けた古い書籍だ。 そんな本を読んでいる人がこの学校にいると思うだけでも、 何故だか喜ばしい気持ちになる。
「何も入ろうと思える部活がなかったら、 読書研究会に入ろうかな」
誰も居ない教室で、 誰に聞かせるでもなくそう呟いた。
なんだかこれからの学校生活に、 少しの希望が見えた気がした。
と、 一人あたたかな春風に当たりながら校門近くを見ていたとき。
「……ん?」
よく知っている顔を発見した。
明坂棗。 同じ中学出身、 実は小学校も同じの、 中三以来の俺の親友だ。 あんなところで誰に話しかけるでも、 荷物を持つわけでもなく、 一人で一体何をしているんだ? あいつは。
何かを叫んでいるようだ。 何だ、 何を言っている?
あれは……。 母音だけ分かった。 「u」 「i」 「o」 だ。
uio……。 「うきわ」 ? いや、 最後の母音が 「a」 だから違うな。 「くみこ」 ? 誰だそれは。 「ういろう」 …… 「外郎」 ? 何があってそんなことを。 「u」 「i」 「o」 ……。
…………待て、 「ゆきお」 じゃないだろうな。
あ、 校舎の方に近付いてきた。
「……きおー! ゆきおー!! ゆきおー!!!」
って俺かよ! 本当に俺かよ! あのバカ!!
俺は一目散に走った。 理由は簡単だ。 自分の名前を長時間叫ばれるのは嫌だからだ。 かと言って、 二階の教室からあいつに向かって叫ぶと余計目立つ。 ここは自分が 「ゆきお」 ではないというフリをしつつ、 棗を黙らせるのが得策だ。 まあ、 そういうわけだ。
「ゆきおー! ゆきおー!! どこだー!?」
「おい! 明坂!」
棗は案外人気のないところで叫んでいた。 いや、 それでも人は大勢いるのだが。 そうではなく、 他と比べるといくらか人の少なめのところで叫んでいたらしい。
それでも自分の名前を大声で叫ばれるのは、 恥ずかしいものなのだが。 彼の小さな気遣いにほんの少しだけ感謝し、 俺は棗に声をかけた。
「あっ! 由紀生!!」
こいつ、 一瞬で俺のダッシュを無駄にしやがった。 せっかく、 自分だけでも目立たないようにするつもりだったのに。 そして棗も、 騒動にならないうちに回収しておこうと思ったのに。
空気と場を選んだらいいと思うよ、 棗。
と、 愚痴のようなものを人前で、 しかも親友で本人である彼の前で言えるはずもなく。 俺はいっそのこと開き直って、 彼にしばらく疑問に思っていた事柄を投げつけた。
「何やってんだよ、 こんなところで!」
その言葉に、 棗は 「こんなところ?」 とでも言いたそうに首をかしげた。 かと思うと、 何かを思い出したように目をカッと見開いた。 これは知り合った当初からの彼の癖だが、 正直ビビる。 やめてほしい。
「おい由紀生! 焼肉同好会なくなってた!」
「……え、 それだけであんなに叫んだのか!?」
どうやら彼の話を聞くと、 焼肉同好会とやらは、 昨年まではこの学校でもなかなかに栄えていた方だったらしい。 だが今年度に入る少し前に、 学校から 「部費をこれ以上払えない」 との通達があり、 廃部したと。 どうやらその焼肉同好会の部員は、 今はサッカー部や野球部、 アメフト部や美術部など、 様々な部活で楽しくやっているそうだ。
棗は焼肉が大好きだった。 誕生日には、 昔からいつも焼肉を食べていたと聞く。 その代わり、 プレゼントはいらないと。 中学生からならその現金な考えも分かるが、 それが小学校入学からだと何も言えない。 というか、 そんな昔から何にそんなに惹かれてしまったんだろうか。
恐らくベジタリアンには一生分かるまい。
「で、 どうした?」
「ああ、 大事なとこ忘れてた! 由紀生、 俺たちで部活作ろうぜ!」
……はあ?!
どうしたんだこいつは。
「だから、 部活だよ部活! どうせお前、 読書同好会とかに入ろうと思ってたんだろ?」
そこまで分かっているなら何故。
「でもお前のことだから、 それ以外何も考えてないんだろ」
「失礼だな、 考えている。 映画研究会とか」
「だーかーら! お前はどうせそういうのしか目星つけてないんだろ!?」
こいつは今、 俺たちが大勢の人に見られているということを知っているのだろうか。 恥ずかしいから、 いい加減ここから動きたい。 だが棗は、 それを拒んだ。
桜の舞うこのまだ見慣れない校門のすぐそばで、 新入生がこんな話をしているのは大分シュールなのだろう。 俺は冷静にそう思う。 先輩も同級生も、 誰もが皆 「何だ何だ」 と好奇の目で見ているのだからな。
俺はとりあえず、 目の前でバタつく棗に返事を返してやった。 すると、 こいつの口から予想もしていなかった、 否、 少し予想していたが、 無理矢理違うとし、 考えから外した言葉が出てきた。
「何でもやる、 自由な部活作ろうぜ!」
……すみません、 頭痛が痛いので帰ります。
- Re: とんぐぶ! ( No.7 )
- 日時: 2011/09/24 22:17
- 名前: チビ二世 (ID: MGsyo9KU)
Hello!
遊びにきちゃいましたっ!
題名が可愛いって、釣られたマグロですなっ!←私、食っべれませんがっ!!!
部活を作る………。
色々、大変ではっっ!?
私が口出しする事じゃ、無いね。あははははは(?)
まぁ、簡単に言うと、面白いどっ!!!
また、遊びに来ても、いいかな?
ま、答え聞いても、聞かなくても来ますよっ!!!
で〜はっ!!!!
- Re: とんぐぶ! ( No.8 )
- 日時: 2011/09/25 11:23
- 名前: 紫亜 ◆N4lxHV1tS2 (ID: LsxQHR/F)
チビ二世様
Hello!
ようこそ!わーい!w
題名可愛いだとwwこの題名にしてよかったなうふふ!←
マグロくいてえ!←←
部活を作るって、普通に大変だと思うんですよね。自分でこんなん書いといてあれですがw
面白い!ありがとう!
いいですよ!大歓迎!w
ではっ!!
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