コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 不良物語
- 日時: 2013/01/18 18:50
- 名前: しょめ (ID: SG7XrUxP)
- 参照: http://syome
ルールなんて嫌いだ。
自由に生きて何が悪い。
そんなルールに忠実に従う奴らと一緒にするな。
俺は——、ひたすら自由に生きてやる。
たとえ、不良と呼ばれようとも。
†
○●ご挨拶●○
こんにちわ、無名の小説書き、しょめです
受験生なので、更新率悪いです
許してください← 学生だもの(黙
どうもいい文が書けないのが悩みです
それもふまえて頑張って書いています!
何かとよろしくお願いします
○●主について●○
199×年7月1日誕生する
アニメ大好き。てかアニメ主食←
いつか2次元に行きたいと本気で願う
小説書くこと大好きだが、途中で何書いてたか忘れる傾向アリ
何もかもメンドクセェ病EVERYDAY発病中
最近の嫁アニメは銀魂・デュラララ!!・マギ・SKET DANCE・深夜アニメetc
基本雑食系でアニメ浮気多々発生中
キャラクターについては外見35%内面65%の割合で好みを決める
ラノベも大好き
種類は雑食で、キャラ好みはアニメと同様
○●同主作品●○
『モノクロ:コード』
こちらのほうもよろしくお願いします♪
○●ご注意●○
・全てオリジナルです→ガッツリ主の書き方で書いてあります
・荒らし様ご遠慮→心にダメージ与えちゃいますよー♪
・誤字脱字等あるかも…→発見した方はコメントよろしくお願いします
・しょめ嫌い、何この小説ダセェwww、ナニソレオイシイノ?という人→[BACK SPACE]キーを迅速にクリック!
・以上の4点大丈夫ですか? YES or NO
YESの人は下へご案内ー♪
NOの方は速やかに[BACK SPACE]キーをクリック!
◇◆◇◆目次◆◇◆◇
○●本編●○
【扉絵】 >>019 月森和葉 様
【プロローグ】 >>001
【登場人物】 >>002
《街編》
001 >>003 011 >>013
002 >>004 012 >>014
003 >>005 013 >>015
004 >>006 014 >>016
005 >>007 015 >>020
006 >>008 016 >>021
007 >>009 017 >>022
008 >>010 018 >>023
009 >>011 019 >>040
010 >>012
◇◆◇◆イラスト◆◇◆◇
・大鬼&一鬼 >>026 寡黙系女子 様
○●特別こーなー●○
○●コメントを下さったお客様●○
『燐 蜷 白亜 様』『氷麗 様』
大感謝です!
○●履歴●○
'13 1月1日 投稿開始
'13 1月5日 気づいたら参照50突破
'13 1月15日 参照100突破目撃
○●最後に●○
・注意は読みましたか?→納得&了承してここにいるんですよね?
・更新遅いですけど大丈夫ですか?→自動的に耐久力が測れます
・荒らしさんじゃありませんよね?→荒らし勘弁ですよ
・何かと主を応援してくれますか?→応援すると主のやる気が3UPします
・よかったらコメントください→コメントを書くと主のやる気が10UPして喜びます
・イラスト描いてUPする→主のやる気が15UPし、燃えます←
投稿開始H25 1月1日
最終投稿H25 1月18日
- Re: 不良物語 ( No.6 )
- 日時: 2013/01/15 13:56
- 名前: しょめ (ID: DSoXLpvQ)
- 参照: http://syome
「ねぇ、そのキーホルダー、あたしに頂戴っ!」
出会ってから変わらない沙鬼の愛くるしい声。
大鬼はさっきクレーンゲームで取ったキーホルダーを沙鬼に渡した。
「ありがとっ!」
いつまでも無邪気さの残る沙鬼。
大鬼は肩をすくめた。
「お〜い、大鬼、場所移動しようぜ」
一鬼がそう言ってきた時、時間は11時30分だった。
「そうだな。購買が開く時間だ」
大鬼はクルッと踵(きびす)を返した。
すると、沙鬼が何かを思い出したような顔で立ち上がり、叫んだ。
「あ!ごめん、私、美麗姉と約束してたんだ!二人とも、2時までには戻るから、いつもの場所にいてね!」
そして、あっという間に沙鬼は人ごみの中へと消えていった。
「相変わらずだな、沙鬼は。昔からなにも変わっちゃいねぇ」
一鬼が苦笑する。
「あぁ、そうだな」
大鬼はそれに対してポツリと呟くように言葉を発す。
「それじゃ、行くか」
一鬼の一言のもと、大鬼達二人は高校へ向かった。
向かって前を大鬼、その斜め後ろに一鬼といったいつもの歩き位置。
ふと大鬼が後ろに目を移すと、一鬼が竹刀を持っている姿が目に入った。
一鬼は毎日竹刀を持っている。
「お前、まだその竹刀持ってんのかよ?いい加減、捨てれば?」
大鬼はいつも気になっていたことを聞いた。
だが、帰ってくる言葉はいつもと同じ。
「お前、知ってんだろ?俺の実家が剣道の道場だって。だからだよ」
これで、3回目だ。
一鬼なりに訳があるのだろう。
だが、気になる。
大鬼が口を開くと同時に一鬼が言う。
「親父が……。殺されたんだ。1年前に。これは親父がいつも使っていた竹刀なんだ。形見っつーもんだけどよぉ」
悲しそうに、哀しそうに呟く一鬼。
「……そうか。悪いことを聞いたな」
「いや、いいんだ。いずれ大鬼にも言うつもりだったんだ」
数秒の沈黙が続いた。
学校に着き、そのまま購買へと向かう。
購買につくと、うるせぇガキ共が広がる。
皆、大鬼達にビビッてばかり。
——ふん、いい気味だ。
大鬼達はそれそれカレーパンとコロッケパンを買い、沙鬼の言っていたいつもの場所へと歩いた。
裏庭をずっと奥に行ったところにある茂みをくぐった先にある小屋。
それが大鬼達3人の住処。
そして、沙鬼が言ってたいつもの場所。
——キイッ
錆び付いたドアから嫌なおとが零れる。
大鬼は舌打ちをした。
そして、奥のソファに腰掛けた。
大鬼はカレーパンを一口食べた。
フゥ……と一息を付く。
こうしてしばらく無言が続いた。
- Re: 不良物語 ( No.7 )
- 日時: 2013/01/15 13:57
- 名前: しょめ (ID: DSoXLpvQ)
- 参照: http://syome
——ガチャッ
「ただいまー!」
ふいに沈黙を破ったのは、沙鬼だった。
「おう、沙鬼か。アン?誰だ、その女ァ」
一鬼が目を付けたのは、沙鬼ではなく、その後ろにいる気の弱そうな女。
一鬼に言われ、肩をビクつかせる。
いかにも沙鬼とは釣り合わなさそうな女。
一体どうしたというのか。
「あのね!この子の自殺、私救ったの!」
「「ハァ?」」
自信満々、誇らしげに語る沙鬼に大鬼と一鬼は同時に声を漏らした。
話は30分前に遡る。
沙鬼が美麗と別れてすぐ。
沙鬼は、とある高校の前を通った。
「?」
門の前に黒いビニール袋があった。
中から微かに呻き声が聞こえる。
沙鬼は警戒しつつ固く縛っていたビニール袋をほどき、中を見た。
「え……!?」
中には人が入っていた。
沙鬼は中の人を外に出し、事情を聞いた。
どうやら、この女はいじめにあっていたらしい。
そしてついさっき、この黒いビニール袋の中に入れられ運ばれた。
もちろん市販の袋なので、破って逃げることも出来たことだろう。
「でも……」
「でも?」
「もういいやって思った。私なんか、いないほうがいいって……」
「つまり、自殺をしようとした」
女の声を遮って沙鬼はポツリと呟いた。
沙鬼の声に女は深く首を縦に振ろうとしたが、それは沙鬼の笑い声によって再び遮られる。
「アハハ!バカじゃないの!ホント、笑いモンだわっ!」
罵倒。
罵り。
「そんなことで人は死ぬんだっ!アハハッ!バカみたい!脆い脆い!」
涙目の顔で沙鬼を見る女。
なおも笑い続ける沙鬼。
女はただただうなだれているだけだった。
「いいわ。あんた、助けてあげる」
さっきの笑い声とは違う、優しい笑顔で沙鬼は言った。
「ほ……ホントに……?」
「ホントホント!私も友達ってモンあんまいないし。私は藤塚沙鬼。アンタは?」
「武井雅(たけい みやび)……」
沙鬼は気づかなかった。
雅の本当のいじめの訳を。
今、彼女がフッと怪しく嗤った事を——。
- Re: 不良物語 ( No.8 )
- 日時: 2013/01/15 13:58
- 名前: しょめ (ID: DSoXLpvQ)
- 参照: http://syome
「……って感じで雅を救ったの」
陽気に話す沙鬼に、大鬼と一鬼の顔は、呆れ顔になっていた。
刹那、雅の目が一瞬変わった。
今までの弱々しい目ではなく、鋭い殺気のこもった目。
——こいつ、危ない……。
大鬼は一鬼に伝えようとするが、沙鬼が「ねぇ?」と言って振り向いたため、目は戻ってしまった。
——さっきの目はなんだったのだろうか…!?
「へぇ、雅って名前なんだ、お前。いいぜ、ココにおいておいてやる。感謝しな」
一鬼の上から目線。
どうやら一鬼は目に気づいていないようだ。
「なぁ大鬼、こいつ弱そうだし暴れなさそうだから、いいだろ?」
一鬼が大鬼に問いかける。
大鬼はさきほどのめは気のせいだと思い、
「あぁ……」
しょうがなく雅を受け入れた。
昼休みが終わり、再び辺りがシンッとなった。
授業が始まったのだろう。
と言ってても二人は授業に出ない。
サボりである。
これについては雅は口を出してこなかった。
ただ遠慮しているだけだろう、と大鬼は思うことにした。
ついさっき、沙鬼が暇だから久々に授業を受けてくると言って、出て行った。
残されたのは大鬼、一鬼、そして、雅だけ。
大鬼達を繋ぐ唯一の存在の沙鬼がいないので、何とも言えぬ雰囲気が漂っていた。
「おい、女ァ……」
「雅」
大鬼の声を遮って雅は言う。
さっきの弱々しい声とは別物の、強気で暗くて冷たくて重くて、そして低い言葉。
背筋がゾッとする。
「お前、何者だ……。この学校へ何しに来た!?」
さすがの一鬼も気づき、警戒する。
再び女——、雅は二人を嘲嗤うように怪しく、妖しく嗤った。
- Re: 不良物語 ( No.9 )
- 日時: 2013/01/15 13:59
- 名前: しょめ (ID: DSoXLpvQ)
- 参照: http://syome
自分のクラスに来た沙鬼は、まっすぐ自分の席に座った。
特に喋る人も友達もいないから。
皆が白い目で沙鬼を見て、何かヒソヒソ言っている。
聞こえるのは、『あ、藤塚さんよ』『今日は授業受けるのかしら』『シッ!聞こえるぞ!』『バカ、目ェ合わせんな!半殺しに会うぞ』とか、バカとバカの話し声。
——言いたいことがあるなら、自分で言えばいいじゃ
ない。
沙鬼は心のなかで呟く。
きっとこんな目にあっているのは、この外見と性格かな?
まっすぐ腰まで伸びた少し茶色が入ったストレートの髪に、少し釣り目の大きな目。
背は普通くらいで、ほそい手足と胴体。
そして、短いスカート。
ちなみにこの学校は茶髪・短いスカートは禁止だ。
だが、そんなもの規則に過ぎない。
ルールに過ぎない。
規則が嫌な沙鬼は、それらの全ての校則を破った。
破ってやった。
逆らう教師共を無視して沙鬼は自分の道(じんせい)を歩んでいた。
だから、規則を忠実に守る犬(にんげん)とは違う。
そんな負け犬とは関わらないでいた。
そして性格も気が強く、負けず嫌い(と大鬼と一鬼がよく言っていた)なので、友達が出来るわけがない。
いや、彼女にとってはできなくてもいいのだが。
授業が始まった。
沙鬼の席は窓側。
例の小屋が見える。
「先生、やっぱりアタシ帰るわ」
沙鬼が唐突にそう言ったのは、授業開始5分後の教師の説明の最中だった。
沙鬼はそう言って教師の返事も聞かずに特に何も入っていない鞄を抱え、席を立った。
クラス全員の視線が一気に沙鬼に集まる。
「帰るって、アナタ、今は授業中ですよ!?」
今は数学の時間中。
教師が無駄に吠える。
「先生知ってる?『弱い犬ほどよく吠える』。それ、先生のこと」
そう言い、沙鬼はクスッと笑った。
「じゃあね」
沙鬼は教室を出た。
廊下をひたすらに歩く。
階段を降り、下駄箱へ行き、校舎を出る。
中庭を歩き、茂みをくぐる。
そうして沙鬼はいつもの場所へと向かって行った。
いつもの場所に着く。
ドアノブに手を掛けようとすると、中から大鬼と一鬼と、誰か、冷たい女の声がした。
どこか雅の声に似ている。
——まさか。
中から会話が聞こえる。
『沙鬼は知らないようだけど、よかったよ。私があの番長の妹だって』
『あぁ?どういう事だよ』
『沙鬼はね、何も知らないまま私に利用されているってこと』
沙鬼の目に涙が溜まる。
彼女はそのままドアノブをひねった。
- Re: 不良物語 ( No.10 )
- 日時: 2013/01/15 14:01
- 名前: しょめ (ID: DSoXLpvQ)
- 参照: http://syome
『私に利用されているってこと』と女が言った瞬間、ガチャッとドアが開いた。
「ねぇ雅。私を利用しているって本当?」
そこには沙鬼がいた。
大鬼と一鬼は驚愕の表情を浮かべる。
ただ、女だけは違った。
女は——、嗤っていた。
沙鬼は悔しそうに問う。
「えぇ、本当よ。沙鬼と私が出会ったあの高校、実はあそこの番長は私のお兄ちゃんなのよ。
お兄ちゃんの命令で、岡崎大鬼と杉沢一鬼を釣れって命令受けたんだけどね。お兄ちゃんの命令は
絶対だから」
女は淡々と喋る。
まるで独り言のように、本人が目の前に居るにも関わらず喋る。
「てめぇ、だまって聞いてりゃぁ……」
「沙鬼が釣れたのは予想外だったけど、おかげでここに来れたからよかったわ。沙鬼には感謝してる」
一鬼の言葉を無視して雅は喋り続ける。
「そっか……。私、騙されていたんだ。馬鹿だなぁ、私……」
沙鬼の目からはさっきまでこらえていたはずの涙が零れ落ちた。
場所は少し変わって、某所。
「へぇ。雅、もう奴らの住処に潜り込めたんだ。早かったね。やるじゃんか。
惇都、準備は?」
ここは人目のつかない場所。
今、そこにいるもは二人。
「準備オッケーだよ、ツッチー!そろそろ行動に移ろうか!」
惇都と呼ばれた男は、立ちながら陽気に話す。
「ツッチーはやめろ」
”ツッチー”と呼ばれた男は、無愛想に言った。
「なんでぇ!?いいじゃんか!翼だから、ツッチー。いいじゃんか!」
「意味分かんねぇよ」
惇都と呼ばれた男の言葉にツッコんで、ツッチーこと、翼は笑いを浮かべた。
「んで?てめぇらの目的は何だよ」
大鬼はなるべく声を低くして油断しないように身を引き締め、雅に問う。
「目的?だから、私は知らないって——」
「それはさっき聞いた。てめぇのじゃねぇよ」
一鬼が冷たく、背筋がゾクッとするような声で言い放つ。
それに雅が少し「……っ!」と声を漏らす。
所詮は女。
強がっても無駄なのだ。
そう一鬼は思ったのだった。