コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Rain
- 日時: 2015/12/03 19:28
- 名前: 逢逶 (ID: Ft4.l7ID)
おはようございますorこんにちはorこんばんは
逢逶(あい)です。
Rain
嵐の大野智さんの歌をモチーフに書きます。
短編集です。
episode titleは、嵐の歌のタイトルです。
現在二作同時進行中です。
一日一話書ければいいな、と思います。
よろしくお願いします。
*Short Story EPISODE*
episode0 >>1 episode7 >>8
episode1 >>2 episode8 >>9
episode2 >>3 episode9 >>10
episode3 >>4
episode4 >>5
episode5 >>6
episode6 >>7
- Re: Rain ( No.9 )
- 日時: 2015/12/03 19:31
- 名前: 逢逶 (ID: Ft4.l7ID)
- 参照: http://0ja.jp/song/A2006070507.html
episode8
title COOL&SOUL
私の人生は終わらない。
いや、終われない。
こんなに痛いのに、男を求める。
そんな自分に飽き飽きしている。
「お姉さん、一人?」
夜の公園のベンチ。見上げると、長身で端正な顔立ちの男が立っていた。
「見りゃわかるでしょ、一人だよ」
「隣、座っていい?」
「どーぞ」
どうして私がこんなところにいるか…。
あの人と別れたところだから。
事件が起きたのは高校一年生の時。
私が男にいたずらされそうになって…。
男性不信で別れた。
でも、理由は言ってない。
だから、彼は今でも怒っているだろう。
「僕が誰だかわかる?」
「さぁ?どっかで会った?」
「付き合ってたじゃん」
その一言に凍りつき、彼の顔を見ると優しい顔で言った。
「この公園で別れたよね」
私が唖然としていると、彼は私の頭を撫でた。
「…好きだよ。今でも。僕はさ、別れた理由後から知って、守ってあげられなかったことに後悔している」
「無理だよ」
私はそう呟いた。
「…」
「私、男と遊んじゃったし。もう、昔の私じゃない」
私は泣いた。
すると、彼は私は抱きしめて、そっと囁いた。
「そんなの関係ないくらい君が好き」
私は彼の胸の中で泣きじゃくった。
冷たい心が一気に温められていくのを感じた。
- Re: Rain ( No.10 )
- 日時: 2015/12/03 19:31
- 名前: 逢逶 (ID: Ft4.l7ID)
- 参照: http://0ja.jp/song/A2003090302.html
episode9
title ココロチラリ
あなたの心が見えません。
いつも隣にいるのに。
「私のこと好き?」
「今はどうでもよくね?」
いつも答えてくれない。
それはきっと私のことなんて好きじゃないからだ。
高校二年生、春。
私からの告白。
あなたは良いよ、と呟いたけど…正直、彼女が欲しかっただけなんだろう、と思う。
一年経ってもあなたは一度も好きだと言わない。
今だってあなたの家に来ているのに、甘い雰囲気どころか私のことを一切見ずに、テレビを見ている。
「…好きです。私は、あなたが。…でも、もう別れよう」
家を飛び出した。
「ちょ…、待て!」
遊ぶのに丁度いい女がいなくなってあなたは困る?
また次に行けば良いじゃない。
私はもう辛いの。
誰もいない広場で涙を流した。
「…おい!」
「なんで、来てるの…?」
私のことなんて見てないくせに。
学校でだって一言も話してくれないくせに。
登下校も一緒にさせてくれないくせに。
…どうして、そんな辛そうな顔するの?
「…別れるってなんだよ」
「だって…」
涙が溢れて視界がぼやける。
何か温かいものに包まれた。
私は彼に抱きしめられていた。
「俺…別れる気ねぇし」
「私のことなんて見てないじゃん…」
「お前が好きだ」
初めて。
初めて好きと言ってくれた。
嬉しくて嬉しくて。
「…私だって好きだバカ!」
「俺の方がずっと前から好きだ!」
「でも言ってくれなかったじゃん!」
「ごめん」
「…今更、なんなの!」
「ごめん。俺…、中学生の時からお前のこと好きだ」
初めて。
初めて聞く事実。
「でもほとんど話したことなかったじゃん」
「ほとんど無かったけど、ちょっと話したことあるじゃん」
「うん」
「話した時に…、好きになって。ずっとずっとお前のこと目で追って。お前見つけると嬉しくて。でも告白なんてできなくて、高校でお前から告白してくれて死ぬほど嬉しかった。…ごめん、好きすぎてなんて伝えたら良いかわかんなかった」
「…嬉しいから許す」
「めっちゃ好き。…これからもずっと…、一生離してやらねぇから」
「私だって、離れる気ないし」
大好きなあなたに別れを告げた日が、最高の日になるなんて思わなかった。
それはあなたが私に伝えてくれた気持ちが、とても大きくてずっしりと重くて…そして暖かかったから。
こんなに世界が綺麗に見えるのは、あなたが隣にいて好きだと囁いてくれるから。
私たちの心が再び離れそうになっても、きっとお互いに心を見せ合って、永遠を誓う。
心がチラリと顔を覗けば私たちはまた、大きな幸せを掴むのだろう。
- Re: Rain ( No.11 )
- 日時: 2016/01/07 12:20
- 名前: 逢逶 (ID: z5Z4HjE0)
- 参照: http://0ja.jp/song/A2001012405.html
episode10
title サワレナイ
遠い遠い、春の夜に。
眩い。
君はきっと、きっと月より。
愛しさ胸に、船こげば。
水面がふわりと舞い踊る。
焦がれ、世が変わる。
瞳の中に、ただ美しき、君がいる。
髪を靡かせ、天を仰ぐ。
心が乱れ、背を向ける。
触れたい。
君に、触れてみたいのだ。
「先生、これ、なに?」
「俺が考えたんです。吉瀬さんのために」
「はぁ?」
担任、小川稔はどうやら私のことが好きらしい。
只今、呼び出されたのだけれど要件は詩を読ませること。
私だけ居残りさせたり、先生との話し合いが多いクラス委員にさせたり、思い返せばキリがない。
「先生、私のこと好きなんですか?」
「気付いちゃいましたか」
「わかりやすいですね」
小川先生は生徒…主に女生徒から圧倒的人気を誇るイケメン教師である。
正直興味はない。
「吉瀬さん。俺と付き合ってみますか?」
「嫌です。だって先生は先生だし」
「先生だって男ですよ?」
「…」
黙り込むと先生は優しく笑いながら頭を撫でた。
「あ、赤い」
火照った私の頬を見て先生が呟く。
「…うるさい」
「いつも笑顔で頑張り屋の吉瀬さんが俺は大好きですよ」
「犯罪」
「…それを言われちゃうとなぁ。…でも、恋する気持ちは止まらないですよ?」
翌日から、私は毎日教室に居残りさせられた。
クラス委員の仕事、と言うけれど本当は先生が勝手に〝好き〟だの〝愛してる〟だの気が済むまで囁くだけ。
今日は少し違うみたい。
私を教室の扉のそばまで連れて行ったと思えば、急に壁ドンをした。
「先生、ふざけてるの?」
「…」
私の質問には答えず、先生は至って真面目な表情で私の顎に手を添え、あごクイをして唇を近づける。
私はびっくりしてしゃがみ込む。
やばい、思いの外どきどきした。
「今流行ってるんでやってみました。…ドキドキしましたか?」
「…全然しないし」
「…嘘が下手ですね。耳まで真っ赤ですよ?笑」
先生もしゃがんで私の頭に手を置いた。
「なに」
「いつか俺のこと好きになってくださいね」
「…ならないと思うけど?」
「絶対振り向かせてやる」
いつもより荒い口調にドキドキする。
「…」
「ふふ笑 今日も詩を書いてきました。読みますね」
桃色の肌が朱くなる
僕の視界がこんなにも
君だけで埋まる この春の日は
少しだけ遅い 初恋を
めいっぱいに 感じてる
君が好きだ
執筆中
- Re: Rain ( No.12 )
- 日時: 2015/12/11 20:11
- 名前: スミレ (ID: Id9gihKa)
途轍もない名作を見つけてしまった気がします!
とても面白いというか…大人っぽい話とかもあってそれが凄くいい!
これからも、応援してます!
- Re: Rain ( No.13 )
- 日時: 2016/01/06 21:05
- 名前: 逢逶 (ID: mvR3Twya)
>>12
スミレさん
ありがとうございます!
すごく嬉しいです(*^^*)
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