コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- お兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、なぜ二(ry
- 日時: 2015/07/28 16:54
- 名前: はるる* (ID: KqRHiSU0)
お兄ちゃんがほしいなぁ…
妹がほしいなぁ…
────────────────────────────────────────・・・・
そんなこと、叶うはずもないのに思ったことがありませんか?
これは、そんな願いをもった一人の中学生と、一人の大学生の話。
No.1 作者からのお願い、ルールなど。
No.2 登場人物
No.3 予備
「「なんでお兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、二人は兄弟になれないんだろう…」」
- Re: お兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、なぜ二(ry ( No.17 )
- 日時: 2015/07/28 17:04
- 名前: はるる* (ID: KqRHiSU0)
「百愛」
お兄ちゃんの優しい声。
何だろう…そう思っていると、お兄ちゃんの手は私の顔に近づいてきた。
「え、なっ…」
何、何、何…? お兄ちゃんの手はどんどん近づいてくる。
そしてその手は私の眼鏡にかかり、私の眼鏡をはずそうとする。
お兄ちゃんの顔は真剣で、まっすぐ私をみていた。
手、手を、お兄ちゃんの手をはらわなきゃ… でも体がうごかない…
「えっ、やっ…!」
やっとしてお兄ちゃんの手をはらう。
そうするとお兄ちゃんはため息をしてもっと私に顔を近づける。
やだ、もう、声もでない。
お兄ちゃんの顔はどんどん近づき、とうとう私の耳元まできた。
息がかかる、くすぐったい。
そしてお兄ちゃんはこう言った。
「あのこと、もう忘れちゃった…?」
ビクンッ
一瞬で鳥肌がたって、心臓の早さがより増す。
さっきまでのお兄ちゃんはどこにいったんだろう。
お兄ちゃんは私から顔を離し、私の眼鏡をとる。
そのことを言われたら私は、この人に逆らえなくなる。
やめて…!
「やっぱり…」
お兄ちゃんは私の眼鏡をかけて言った。お兄ちゃんは眼鏡も似合う…
「やっぱり百愛、そんな目悪くないよね?眼鏡はずしても0.8ぐらいでしょ、視力。」
反応したいけど震えすぎて頷くこともできない 。
もう、ほら!」 お兄ちゃんは私の頬をひっぱった。
「い、い''だい…」
「笑えって」
お兄ちゃんはそういって私の頬から手を離し立った。
なんなんだ、わざと驚かせたり、笑えっていったり…
でも、少し落ち着いた…
「ごめん、さっきの冗談。そういわないと百愛、眼鏡とらなそうだったし…
強引なやり方になっちゃったけど」
「なんで眼鏡なんてはずしたのよぉ…」
私は震えた声で頬をおさえながら言う。
まだほっぺが痛い…
「いや、百愛の眼鏡をはずした姿がみたかったから…」
「はぁ?」
「怒るなよ〜それにさっきの忘れてよ、冗談だし。
もう全然あのこと、気にしてないし。ただ見たかったということだけで…」
「こっちは怖かったのにぃ!!」
頬の痛さと怖さがふっと消えたのがまざってよくわからなくなる。
「でも眼鏡はずした百愛も可愛かったよ?視力0.8ぐらいならはずしててもいいのに…」
「いいからもう眼鏡返してよ!」
- Re: お兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、なぜ二(ry ( No.18 )
- 日時: 2015/07/31 15:26
- 名前: はるる* (ID: KqRHiSU0)
「あー、はいはいはい。なんか百愛と一体化したみたいでよかったのにな…」
またお兄ちゃんは優しく笑って私に眼鏡を差し出し返してくれた。
って、え、お兄ちゃんちょっと気持ち悪いよ?
でもこの顔を見せられたら何もかも忘れて許してしまいそうだ。
「じゃあもう帰るな」
「え、もう帰っちゃうの!?」
「何?もっとお兄ちゃんと居たかった?」
お兄ちゃんは私をからかっていっているのだろう。でも私は本気で残念だった。
まだ一時間もたってないのに…
「……俺ももっといたかったけど…また会いに来るから」
私の気持ちに気づいたのか、さわっと私の頭に手をおいて撫でた。
こんなにも包容力に満たされたことが今までにあっただろうか。
「じゃあな」
お兄ちゃんはそう言って部屋の''窓''に近づく。
ってええ!?
「お兄ちゃん、まさか窓から!?ええっ!?」
まさか、まさかと思ったけど、ええ!?
でもお兄ちゃんは笑ってなどないし…
するとお兄ちゃんはどんどん頬をゆるませて…
「あははっ!ばーか、そんな訳ねーじゃん!冗談、冗談!!」
……え?
「じゃあなー、百愛ー」
お兄ちゃんは笑いながらドアに近づいていき、帰っていった。
こっ、この野郎!!
「お兄ちゃんのばか!もう来るなー!!」
ドアの奥から笑い声が聞こえる。
ほんとなんか色々かわるなぁ、もう…
でもそれは今まで暗くなっていた私を元気にさせてくれるためのものだったのかもしれない。
私はいつもこう思っちゃうんだ。
気づかないとわからない優しさ。もう、ほんとにお兄ちゃんは優しいなぁ…
- Re: お兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、なぜ二(ry ( No.19 )
- 日時: 2015/08/07 10:17
- 名前: はるる* (ID: KqRHiSU0)
- 参照: h
「百愛、最近気分いいよね!」
国語の授業が終わった休み時間、伊久実が話しかけてきた。
「そう?」
「うん、今までなんかイラついてて疲れて多感じだったんだけど、
最近の百愛はそんなふいんきも消えて、明るいオーラがふわふわぁ〜って!」
「ふわふわ…」
「百愛も気分もよくなったことだしさ、ほら、この前の映画駄目だったじゃない?
だから次の日曜、観に行こうよ!」
「次の日曜かぁ…」
次の日曜はお兄ちゃんも休みだと言っていたから、いっぱい話せる予定だったんだけど…
どうしよう、伊久実に誘われたけど、お兄ちゃんと話したいな…
「ごめん、私その日は用事が…」
「そうなんだ…じゃあしょうがないや、またにしよう」
「うん、ごめんね」
行けなかったことだけじゃなくて、嘘をついていることも含めて謝った。
用事なんてものじゃないのに いくみの誘いはいつものるのに…
今回は断ってまでお兄ちゃんを優先してしまった。
そんな私はお兄ちゃんの子とを__
- Re: お兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、なぜ二(ry ( No.20 )
- 日時: 2015/08/13 16:49
- 名前: はるる* (ID: KqRHiSU0)
「いい?この公式を使って…応用するんだよ。このxに3を代入して…」
「んー……あ、こう?」
「そう、それ!じゃあその式を解いてみ?式の解き方はそんな難しくないだろ?」
「うん…あ、できた!」
「どれ…あ、ここの答えにちゃんと単位つけなきゃ」
「忘れてたぁ…じゃあ㎞をつけて、終わり!?」
「終わり!よしっ、じゃあ休憩!!」
「ほんと!わーいっ!」
お兄ちゃんは予定どおり私の家にきて、
予定とは違って、話すのではなく、お兄ちゃんが来てから一時間、ずっと数学をやっていた。
数学は好きだけど、苦手で…
やっと休憩になった私は、フラフラとベットにむかい寝転んだ。
「お前、ベットが似合うな…」
「なっ…!それ、ばかにしてるよね!?」
私はガバッと起き上がった。
お兄ちゃんは笑いながら私のいれたお茶を飲んでた。
そうすると紅茶のカップから唇をはずして話しかけてきた。
「百愛、何でお兄ちゃんが欲しいと思った?」
その言葉に少しビクッとした
「え、えと…その、お兄ちゃんも知ってるでしょ?私の親がすごいの…」
お兄ちゃんはまっすぐこっちを見ながらうなずいた。
その目で全てをみすかせられるようで、私は目をそらして俯いた。
「だからね、私昔からずっと期待されてきたの。私もそれに答えられるように頑張ろうって…
小学校のときは勉強も余裕だったんだけど、中学にはいってからずっと平均でね。
周りからはもちろん誉められなかったよ。
でも私はすっごく頑張って勉強したのにさ、みんな攻めるばかりだもん。
兄弟もいないし、親のことは友達も知っているから愚痴とか言えなくて…
それでね、気軽に話せて甘えられるお兄ちゃんがほしいなって…」
どんどん声が小さくなる。お兄ちゃんに引かれちゃったらどうしよう…
こんなこと痛いよね、話すんじゃなかったかな…
「百愛…」
お兄ちゃんの声、近づいてくる足音。
本当にひかれたのかしれない。
『別れよう』なんてないよね…?
「百愛、俺はどんなことも聞くし、甘えられてもいいよ?喜んでお兄ちゃんするから!」
「え…?」
顔をあげればお兄ちゃんがいつものように笑っていた。
「だって俺は妹がほしくてあそこに書き込んだんだよ?」
「あ、う…安心したぁ…」
「だからどんどん言っていいから!」
「うん、安心した。じゃあ、さっそく話したいんだけど…」
いつかは話さなくてはいけないと心で決めていたこと。
心臓の鼓動が早くなっているのがわかる。
「あのこと、勿論おぼえているよね…?」
「………勿論覚えてるけど……」
お兄ちゃんは少し驚いたようだった。
話したかったのは年前のあのこと、について。
あれは私とお兄ちゃんにとっての一番大きな事件。
二度と思い出したくなかったけど、会ってしまったのだから素直に話したいと思った__
- Re: お兄ちゃんと妹がほしいと願う人が互いにいるのに、なぜ二(ry ( No.21 )
- 日時: 2015/08/21 20:54
- 名前: はるる* (ID: KqRHiSU0)
六年前───
私は泰彦さんと遊びたくて、泰彦さんのいえへ向かった。
小さい頃からお母さんとお父さんは忙しくて、お手伝いさんがお世話をしてくれていたけど、
どうも遊んでいて何か物足りなかった。
そんなとき、お手伝いさんと家の前を歩いていたら、一人の少年が声をかけてきた。
「一緒に遊ばないか?」って…
それが近所に住んでいる、麻生泰彦だった。
それからは泰彦さんがうちにわざわざ向かいに来てくれて、
ずっと一緒に遊んでいた。私はその時間が大好きだった。
その日は泰彦さんは向かいにはきてなかった。
だけど私は暇でつまらなくて、お手伝いさんに頼んで泰彦さんちに連れていってもらった。
玄関からインターホンを鳴らして泰彦さんが出てくるのを待つのが普通。
なのになんで私はあの時、お手伝いさんの手を払って勝手に家にあがってしまったのか。
あの時の私は本当に馬鹿だったと思う。あの時、ああしてなければ…なんで…
泰彦さんちなんてあがりなれている、部屋なんてどこにあるか知っている。
泰彦さんの部屋に入った私はいすに座って前の机の上をみた。
そこで見たのは、ラブレター_____
そこで私は葛藤した。 なんか心がむしゃくしゃして…
───私はその手紙を破って、くしゃくしゃにして、その場に散りばめた
それからどのくらいそこで立ち尽くしていたか、 その時どんなことを思っていたのかわからない。
気づけば目の前には泰彦さんと、泰彦さんと同じ年齢だろう女の人と男の人がいた。
泰彦さんはばらばらになった手紙を見て、慌てて二人を外にだし、何か言っているようだった。
しばらくして大きな声が聞こえたら、急に静かになった。
泰彦さんは涙目で部屋へ入り、私に怒鳴った。
「何すんだよ、くそ野郎!!二度とうちに来るな!!!」
私にはまだ状況が理解できてなくて、まだ立ち尽くしていたので泰彦さんに手を引かれ家の外に出された。
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