コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました！使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例）鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- カタオモイ
- 日時： 2015/10/22 22:30
- 名前： ないちゃん （ID: yyWFfh9m）
−登場人物—
山城 まこと-Makoto Yamshiro-
中学三年生→歳嶺商工高校商業科1年生。
不器用、まっすぐ。カタオモイ
夏川 旬-Syun Natsukawa-
中学三年生→歳嶺商工高校商業科1年生。
心優しく、明るい。
三浦 廉太-Renta Miura-
中学三年生。歳嶺商工高校工業化1年生。
活発、ポジティブ。カタオモイ
西本 楓音-Kanon Nishimoto-
中学三年生。
人思い、女子力。カタオモイ
「旬〜早くしてよ〜」
「まてよー！まこと！」
少年と少女がの話し声が夏の夜空に響く。
「早くしないと始まっちゃうよ〜！」
そう言った少女は少年の手を取り走り出した。
「ちょっ！まこと！靴ひもまだ結んでねぇんだよー」
少年は困った顔をしながらも、少女に手をひかれて、走り出した。
少女の名前は山城まこと。少年の名前は夏川旬。
2人は別に幼馴染なわけではない。
中学に上がった時、転校してきた旬と、
もともとここに住んでいたまこと、という関係だ。
「ふぅー。やっと着いた〜！」
まことが、額から流れる汗をぬぐいながら言った。
「なんだよここ？ただの高台じゃねえかよー」
旬がつまらなさそうに言う。
「いいから、いいから。もうすぐわかるよ。」
そういうと、まことはすぐ近くにあった、
木のベンチに座った。
それにつられて、旬もまことの隣にすわった。
- Re: カタオモイ ( No.4 )
- 日時： 2015/10/21 22:39
- 名前： ないちゃん （ID: yyWFfh9m）
「あと2分だ。」
まことがスマホを開いて行った。
「マジで何があるん？」
旬がすごく興味津々な声でまことに尋ねた。
「あと少しで分かるよ」
まことのその言葉を最後に2人は沈黙に包まれた。
少しすると遠くに、キラキラと光るものが空を登っていくのが見えた。
「えっ？もしかして！」
旬がそう言ったのとほぼ同時に、
夜の空に大きくて輝いている花が咲いた。
バァーーーーーーーン！！！！
「花火！」
旬が嬉しそうにまことを見て言った。
まことはそれを聞いて笑顔でうなずいた。
「あんなとこで、花火大会があったんだなー。」
旬の声もかき消すように、
何発も何発も、花火は夜空に咲いた。
やがて、花火も終盤に差し掛かっていった。
「あっ。多分一旦上がらないね。煙すごそうだし」
「だなー。てかさ、何でこの高台に俺誘ったん？」
旬が首をかしげる。
「何でって…言われてもねぇ…」
まことは動揺していた。
「だって、そんなに遠くないとこだし、会場にだって行けるだろ?」
まことはさらに動揺する。
「ここで見たかった。今年の夏、最後の花火大会は、旬と。」
まことの言葉に旬はまた首をかしげた。
「どーゆーこと？そんなに俺のことが好きなん？」
旬が笑いながら言った。
まことは唇をかみしめた。
「そうだよ。私はずっと旬のことがす…」
その時だった。
ヒュゥーーーーーーーバァーーーーーーーン！！！！！
大きな花火が上がった。
「えっ？何か言った？」
旬がまことの方を見る。
「ううん！なんでもない！」
まことは泣きそうなのを必死にこらえ答えた。
「そっかー。てか、もう花火終わっちまったな。」
「うん。意外とあっけなかったねー。」
そういったまことはベンチから立ち上がり、
旬に背を向けた。
「あれっ？まことー？帰るん？」
旬も振り返る。
「うん。ちょっと用事思い出してさー。」
まことが作り笑いを見せる。
「そっか。じゃ俺も帰るわー。」
「ううん。いいよ。私走って帰らんと間に合わんけー。」
そういってまことが走り出した。
「待てよ。さすがに女子一人だけで帰らすのは…」
その言葉とともに旬がまことの腕をつかんだ。
「旬…」
「俺も走って帰るけ、1人で帰んな。」
「分かった。」
まことがそういうと、
「ほら。早くしろ！」
そう言って、旬が走り出した。
2人は家までの道を駆けて行った。
- Re: カタオモイ ( No.5 )
- 日時： 2015/08/25 23:11
- 名前： ないちゃん （ID: GWqmywU4）
「はぁ…はぁ…」
2人の呼吸が乱れていた。
少し落ち着いて、
「旬、今日は…ありがとね！」
と、まことが息を切らしながら言った。
「おう！俺もまことと花火見れて良かった」
旬はにこっと笑った。
「じゃあ、おやすみ。」
まことが手をふる。
「うん。おやすみ」
2人はその言葉とともに、別れた。
「ただいま〜」
山城家でまことの声が響いた。
「お姉ちゃん！？その汗どうしたの？」
妹の海が驚きながら、まことの方を見る。
「あー。ちょっとランニングしたー」
「ランニング？花火見れなかったの？」
「いや。見れたよ〜」
「じゃあ、なんで！？」
「まぁいいのいいの。」
まことは海の質問を適当に交わして、
お風呂場に向かった。
この掲示板は過去ログ化されています。