コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 壊れた恋の羅針盤。【12歳冬】
- 日時: 2016/11/11 23:54
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: cSy8Cn7x)
はじめまして、もしくはこんにちは。
ことりです。
「壊れた恋の羅針盤。」今作で個人としては四作目の執筆となります。
処女作「私は君の連絡係」を執筆中、ふと恋愛ものが書きたいと思い、スレッドをたてた始末です。
ちなみに、漫画「砂時計」をもとにしていますが、先の展開は大きくかわります。似ている、と思われた方。すみません。
それでは。
*
「全ては12の冬_____」
○=羽山麻里=-hayama mari-○
●=島田大地=-shimada daichi-●
●=月夜文= -thukiya humi-●
○=月夜立夏=-thukiya rikka-○
*目次の目次*
【零章】 >>1
【12歳冬】 >>2
*お客様リスト*
・夏目 織 様
・ゆきうさぎ(ふわもこ) 様
・みーこ 様
・スミレ 様
・K(*^▽^*) 様
・恋桜 様
・相良 様
・湯桁のろま 様
スレ立て日*H27.7.18
- Re: 壊れた恋の羅針盤。【12歳冬】 ( No.12 )
- 日時: 2015/09/04 23:15
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: /bKE8PZK)
「かえして圭助さんを。あたしの圭助を」
お母さん、やめて。やめて。やめて__________
*
気づけば自然と足がバス停に向かっていた。
逃げたいんだ。
お母さんから。
現実から。
自分から。
皆から。
私は弱い。
こうすることしかできないんだ。
一番大事なときに側にいれないんだ。
みてるだけなんだ。
所詮、傍観者なんだ。
気づけば自然と涙がでていた。
だめなんだ、私じゃ。
私なんかじゃ。
かわりにならないんだ。
私は、母の中の太陽になれなかったんだ。
「なんで・・・私だって・・・」
私だって、私だって。
お父さんのかわりになりたくて。
お母さんを元気つけたくて。
がんばって、がんばったのに_______
どうして、認めてくれないの?
私じゃ、だめ?
ねぇ・・・
「何泣いてんだよ」
「え・・・?」
気づけば、そこには同い年くらいの男の子が立っていた。
夕日がさして顔がみれない。
「誰そ彼。夕方のこの時間帯を黄昏っていうんだ。
黄昏時は、まぶしくて相手の顔をみることもできない。だから、誰そ彼ともいうんだ。
ま、季節が違うから黄昏もどきか」
「え・・・あ、うん」
「ってまぁ、母ちゃんの受け売り。
あ、そうそう。俺、島田大地。あんたは噂の転校生?」
出会いは突然である。
そして、別れも____
- Re: 壊れた恋の羅針盤。【12歳冬】 ( No.13 )
- 日時: 2015/09/06 23:21
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: W/M2HNwF)
こんにちは。
人違いだとすれば、申し訳ありません。
小説家になろう、の方にコメントを下さった方ですよね?
本当に有難うございました。
嬉しかったです。
小説の更新、頑張って下さい。
- Re: 壊れた恋の羅針盤。【12歳冬】 ( No.14 )
- 日時: 2015/09/30 19:48
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: /bKE8PZK)
島田大地、私と同学年。この街に住んでいるそうだ。
日焼けした肌。満面の笑み。はきはきした声。
それら全てが彼の性格を表していた。
「んで、どうしたん?」
彼の言葉が身にしみる。
そしてまた、彼の方言が私を安心させた。
「お母さんがっ・・・・・」
_______「一緒におったるで。俺が一緒におったる」
*
「お母さーん!ただいまー!」
「あ、おかえり」 「おかえり、さっさと手洗ってきな」
おばあちゃんもでてきた。
よかった、おばあちゃん許してくれたんだ。
帰ってきてよかった。もどってよかった。
これも全部大地のおかげ。
もし、あのまま逃げ出してたら後悔してた。絶対に。
______ありがとう。
*
「帰りな、おくるで」
「いや、いいよ。一人で平気」
「俺さ冬休み中、遊ぶ相手おらくてつまんねぇんだが。だでお前ん家行きたいでさ。道案内とでも思ってや」
「う、ん。わかった」
「上手くいくといいな、お母さんとおばさん」
「うん・・・」
「おばさんさ、悪い人じゃないと思うで?近所やで何回か話したことあるけど・・・」
「大地のいうことなら信用できるかも」
「だからおばさんのこと、おおめにみたってや?たぶん、久しぶりすぎて血がさわいだっていうの?かっとなったんだが」
「使い方違うけど・・・まぁ、うん。慰めてくれてありがと」
- 短くてすみません。 ( No.15 )
- 日時: 2015/10/09 18:05
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: /bKE8PZK)
「いってきます」
母はいつも持っているコジャレた鞄ではないく大きめのボストンバッグのようなものをもっていた。
___なんとなく嫌な予感はした。
「どこ行くの?!」
私が興味津々に聞くと母は微笑んで衣類をねいっぱいデパートへ買いに行きたいの、といった。
幼稚くさく、妙に説得力のある言葉に私は騙された。信じてしまった。
「いってらっしゃい」「いってきます」
その母の微笑みは、キレイデハカナカッタ。
触れてはいけないもののように。壊れてしまいそうだった。
_____その後ろ姿が最後だった。
ピシャッと音が鳴って閉まる扉は、まるで「さようなら」といっているようだ。
- Re: 壊れた恋の羅針盤。【12歳冬】 ( No.16 )
- 日時: 2015/12/10 23:51
- 名前: ことり ◆E09mQJ4Ms. (ID: ptSF.ucw)
「お母さん遅いね〜おばあちゃん」「そのへんで油売ってるんとちゃう?」
嫌な予感はしてた。
「バス停で待ってようかな〜」「やめとき、もうじき暗くなるよ」
なんとなく分かってた。
「すぐ帰るから!!いってくる!!」
この決断が間違っていたとはいわない。
ただ___『真実は人を幸せにしないのかもしれない』
**
「行ってくる」そういって、家を飛び出しバス停へ来た。
といっても、正直待つしか術がない。
でも、母はいつ帰ってくるかわからない。
もしかしたら、一時間後かも。そう思うと、余計に待つのがつらくなる。
この田舎のバス停には、当然人もいなく静かだった。
いや、いたらいたでめんどうくさいから嫌なんだけど。
そんな気持ちとは裏腹に、向こうから人影が2つちかよってきた。
誰だろ・・・
そんなことを思っていると、その人影の一人は、わたしの方へ歩み寄ってきて「麻里ちゃんだよね?!」といい、ぴょんぴょん跳ねている。
あの、誰ですか。
そんな私の気持ちを察したかのように
「あ!!わたし、月島立夏(tukishima rikka)!!麻里ちゃんのことは大地から聞いてるよー!!!!よろしくねっ!!!!」
立夏ちゃんは自己紹介をはじめた。
そして、それをもう一人が呆れた目でみている。
「俺、月島文。立夏の兄。あ、でも同い年だから。できれば必要以上に話しかけないでほしい、忠告したからね、できれば話しかけないで」
文くんは、変わった人だった。
____自己紹介を聞く限りは。
バス停での偶然の出会い。
このときのわたしは、舞い上がっていた。
学校にまだ行ってもないのに友達ができて。
同じように笑える相手がいて。
_____私が真実を知るのは、その数分後だ。
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