コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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失恋の木の下。シンデレラ 【参照1000超え感謝♪】
日時: 2016/07/07 19:49
名前: クラリネット (ID: 2aIbLYIF)

お久しぶりです。クラリネットです。
時間がないので人物紹介はまた次回。。。
とにかく「運命」をテーマとした恋愛ものです!

目次
プロローグ 「私の運命の人」>>02
第1話 「運命の始まり」>>03〜17
第3話 「変化」>>18〜27
第4話 「何角関係?」>>28〜

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Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照200超え感謝♪】 ( No.31 )
日時: 2015/10/27 21:00
名前: クラリネット (ID: 89pI6k0L)

ギューバットさん♪
コメント、まことに感謝しています!
本当に嬉しいです!感激です!
それでは、本編に戻ります。

僕ら幼馴染4人は、映画を見に行くため、地元のショッピングモールへ行きました。
それはよかったんだけど…
「ああああう!わからないっ!わからないよぉおお!」
「静かにしなさいふーたろ」
「だって、梨哀!僕は男だよ!?女子の趣味なんてわかるわけないじゃん!」
そう。僕らは今、とある事情でレディースの靴売り場にいる。
その理由は、10分前にあった…

「でも奇跡だよね!部活offの日と、レンの休み、夏休みが重なるなんて!」
「そうだね…久々にみんなで出かけるから…楽しくなりそうだね…」
「だーよなー!梨哀も部活やっていないとはいえ、生徒会で忙しいもんな〜」
「レンの方こそ、毎日レッスンお疲れ様」
…まただ。2人が『幼馴染』から一瞬『彼氏と彼女』に変わった。
正直今でも辛い。今でも僕は、梨哀のことが好きだから…
諦め悪いな…僕。
すると、前方から見慣れた姿がこっちへ向かってきた。
友達と一緒に歩いている、美華奈だ。
僕はすかさず手を振った。
「みーかーなー!久しぶりー!こんなところでで会うなんて…」
「ふ、ふーたろ!?ちょっ!そんな勢いよく手振ったら、転ぶわ…」
美華奈の忠告通り、僕はバランスを崩し、美華奈の足の上に着地…
それだけでも最悪なのに、美華奈の足の方から、ミシッという不吉な音が聞こえた。
「ほら言ったでしょ、バカっ!」
「ああうっ!」
僕はその不吉な音が聞こえた場所に、美華奈のげんこつによって見る事になったのだが…
僕の予想は見事に的中した。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照300超え感謝♪】 ( No.32 )
日時: 2015/11/06 07:57
名前: クラリネット (ID: pP6u0GCX)

僕の目線の先には、桃色の靴とその靴の飾りであったであろうリボンと、切れた紐があった。
平たく言うと、僕は美華奈の靴を壊してしまったのだ。
「ご…ごごごごごめんなさいっ!べ、弁償するので許してああああ…!」
「別に。ぶかぶかだったから丁度よかったわ」
美華奈の反応は意外だった。
「あ。ちょっと私急いでるから。バイバイ」
美華奈はそう言うと、いそいそと友達と一緒に歩いて行った。
僕は人ごみの中に消えて行った美華奈を呆然と眺める事しかできなかった。
『別に。ぶかぶかだったから丁度よかったわ』
そう、美華奈は言っていたけど、いいわけがないよね…
やっぱり後日弁償しよう。そう思った瞬間。
「ったく、しゃーねーな。ふーたろは」
「靴選び、今から行くわよ」
「大丈夫…私たちも一緒だから…」
本当、すごくいい幼馴染だな。
「うん!ありがとうみんな!」

そうして、今に至る。
「でも、同じやつ、本当に見つからない…どうしよう」
「そうね。ピンクのリボン付きのパンプスが、こんなにも難易度が高いなんて思わなかったわ」
「で、でも…同じようなやつは見つけたよ…?リボンないけど…」
「ま、これ買えばいいんじゃねーか?これで少しは…な?」
「そうだね。皆を待たすのも悪いしね」
そういうことで、僕はサイズが2、3番目に小さい物を選ぶ。
ぶかぶかだって、美華奈言っていたしね。
僕は会計を終え、また4人と遊びに戻るのだった。
まだ僕は知らない。この靴が、美華奈をシンデレラにすることを。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照400超え感謝♪】 ( No.33 )
日時: 2015/11/11 15:24
名前: クラリネット (ID: pP6u0GCX)

美華奈side

私は人と比べて異常に(?)足が小さい。
サイズ言いたくないほど極小なのだ。なんなら、子供靴も楽勝で入る。
昨日命を落とした靴は、子供靴なんて嫌!なんて言って買った大人用の靴。
見事にぶかぶかだったけどね。3週間ご苦労だった。
昨日その靴の命を…そんな言いかたしたら人聞き悪いわね。
まあ、私の靴を壊したふーたろは、昨日からなんかウザい。
メールで『靴壊した事怒ってるよね?ごめん!本当にごめん!』だの。
『と、友達の縁切るとか言わないでよ?反省してるから!』だの。
『代わりの靴買ってきた!だから…ね?許して!』だの超ウザい。
そんなに私が根に持つ人間に見えると。靴壊された事よりこっちの方が腹立つっての。
私は少し苛立ちながら、ベッドの下にある白い靴箱を見る。
そう、あの後夕方にわざわざ私の家まで来て、この靴をふーたろが渡してきたのだ。
気持ちは嬉しかったけど…一つだけ問題が。
この靴、前はいていた靴よりサイズ大きいのよね。
まあ買ってもらった側だから、文句は言えないけれど。
でも、この靴のデザイン、私の好きな感じのデザインだったりするのよね、
ふーたろは、『リボン付きじゃないけどごめん!これで勘弁して!』なんて言ってたけど…
逆にリボンあった方が子供っぽいから…リボン無い方がいいし。
何の飾りもない、小さな3つの穴がデザインされただけのシンプルなピンクのストラップシューズ。
まるで、ふーたろが私の好みを知っていたかのように…
ふーたろのくせに。なんか、ずるいよ…
あんな馬鹿で、気持ち悪いほどピュアで、変なやつなのに…
って、何を考えているのよ気持ち悪い…
今日はもう寝てしまおう。明日も部活で朝早いし。
そうして私は眠りについた。
明日、ちさとちゃんの想いを聞いてしまうことも知らずに。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照400超え感謝♪】 ( No.34 )
日時: 2015/11/13 14:43
名前: クラリネット (ID: Q7FEgXSL)

「コンクールメンバーは音楽室で合奏の準備して!」
「「「「はい」」」」
3年生と2年生が混ざったコンクールメンバー30人はいそいそと音楽室へ向かう。
今年は出れなかったコンクール。来年は出たいな…
ちさとちゃんは、出れるのにな…
私はそう思いながら1年生を指導するのだった。

「ちさとちゃん、お疲れ〜」
「あ、ありがとう…美華奈ちゃん…」
疲れ切った表情をしたちさとちゃんと帰り道を歩く。
「そういえば、一昨日ショッピングセンターに美華奈ちゃんいたよね…」
一昨日と言えば…ふーたろと色々あったあの日だよね…
あまりにもすごいハプニングで、周り見えてなかったや。
たぶん、ちさとちゃんとふーたろが一緒だったのだろうって…
「ちさとちゃん!ままままさか!ふーたろと付き合って…」
「ないよ!?」 
ちさとちゃんは一瞬頬を赤らめこういった。
「まあ…そうなればいいなって…思ってる…けど…」
衝撃的すぎて言葉が出てこない。
ちさとちゃん…ふーたろのこと…
な…によ…このモヤモヤする感情っ…
なんで私がふーたろにこんな思い…
鈍い私は気付かなかった。

この感情は、恋だということを。
私はふーたろのことが…好きなんだということを。
それに気づくのは、遥か数か月後のことだった。

Re: 失恋の木の下。シンデレラ 【参照400超え感謝♪】 ( No.35 )
日時: 2015/11/19 08:10
名前: クラリネット (ID: zt5wk7o6)

ちさとちゃんは、ふーたろのことが…好き。
「ひ、秘密に…してね?」
そりゃあ、秘密にするに決まっている。友達だから。
「美華奈ちゃん…応援してくれるよね…」
当たり前でしょ。友達だし、別に、ふーたろが好きなわけじゃないし。
でも、この納得しないようなもやもやした気持ち…
へんなの。私最近、すごく変だ。
私は、優太が好きなのに…この気持ちに偽りはないはずなのに。
最近、優太の事を気に掛けなくなったのは…
最近辛く感じないのは…
何なの?わたし、おかしくなっちゃたわね。

そんな気持ちに揺れながら、コンクール当日となった。
「じゃあちさとちゃん、頑張ってね!応援してるから!」
「あ…ありがとう!…頑張るね!」
この瞬間が最後だった。
ちさとちゃんが私に普通に接してくれるのが。


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