コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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カジヤの鍛冶屋!
日時: 2015/10/01 23:22
名前: sツタ (ID: lnyTOR8Z)

初めまして。sツタというものです。初投稿なので指摘はお手柔らかに……。
この作品は鍛冶屋を目指して田舎からやって来た主人公、『鍛冶家 玉垣』君が無茶苦茶な怪力の狩人、『ライニ』ちゃんとドタバタするファンタジーコメディです。
また、SSも入れてみたりします。

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Re: カジヤの鍛冶屋! ( No.2 )
日時: 2015/10/02 00:30
名前: sツタ (ID: lnyTOR8Z)

1話(2)

「そこの人!逃げてください!時計が来ます!時計が来ますよ!」
今までも、仮に逃げ切れたとしてこれからも二度と言うことがないだろう台詞を大声で叫んだ。……が
「わかってる」
という一言が帰ってくるものの、逃げる気配は無い。
自殺願望者だろうか。それとも逃げなくてもなんとかできるのだろうか。
向こうに小さく見える人間が微かに仁王立ちの体制から腰を落とした気がした。
前の人間がどんな降るまいをしようとも僕には走るしか無い。走って走って逃げ切るしかないのだ。前にいる人間も時計が近くなれば逃げるだろう。とにかく今は何も考えずに逃げなければ。そう思い、前にいた人物の隣を通り、すれちがった。と、思うと、変な音が鳴った。
『ガキャン』
表すならこの擬音語だろう。
まるで『固い物を力にまかせて叩き切ったような』、そんな音だった。
いや、この表現は適切ではない。
正しく表現するなら『固く大きい時計を力にまかせて大剣で叩き切った音』だった。
「大丈夫か?怪我はしていないだろうか?」
助けてくれた人物の言葉が頭に入ってこない。
原因は僕の後ろにあった大きな時計は僕と僕の前にいた命の恩人を避ける様に真っ二つになり、僕の右と左に逆ハの字状に地面に伏せ、動かない事にあった。

Re: カジヤの鍛冶屋! ( No.3 )
日時: 2015/10/03 11:20
名前: sツタ (ID: lnyTOR8Z)

1話(ライニ視点)
私の名前はライニ。狩人だ。
……狩人と言っても街の護衛係みたいなもので、日々、街に近付く狂暴な獣を追っ払って(必要であれば狩人らしく狩る)、街の外から貴重な木や鉱石、果実、獣の皮や爪、牙を取ってくるのが私の仕事なのだ。街の中は科学技術である程度安全だが、外は獣だらけで危険だから狩人が代わりに外で活動している。本来、私の様な未成年かつ女性(気の強そうな目とボーイッシュなしゃべり方で男性と間違えられるのだが)が出来る仕事では無いのだが、遠い街から無傷でこの街に来たのが評価されて、狩人の権利を得た。そんな私は今日もいつも通り、色々狩って色々取って帰って、沢山のお金を貰い、ホテルに泊まり、素振りをして暇を潰し、明日に備えて寝る。
つもりだった。

Re: カジヤの鍛冶屋! ( No.4 )
日時: 2015/10/03 11:59
名前: sツタ (ID: lnyTOR8Z)

1話(2)(ライニ視点)

(まだ家に誰も来ないのか…)
元々街の公園だったがトラブルがあって今はもう公園どころか街の一部ですらない危険な土地に最近家が立った。
無人の機械で家を建てるため、人が危険に晒される事は無いが、こんな獣がうじゃうじゃ居るところに家を建てるなんて命知らずだろうか。
と、思いつつも家の近くに獣が来たら追い払っている。なんとなく越して来る人間を見たい気もするからだ。まあ、街からの道中で生き絶えているかもしれな……
「うわあああっ!」
悲鳴だ。左にある山道の方から男のものであろう悲鳴が聞こえてきた。
報酬ゲットのチャンス!
間違えた。
人として、困ってる人を助けなければ!

いざ山道に着くと『人間が時計に追いかけられる』という訳の解らない状態だった。
「そこの人!逃げて下さい!時計が来ます!時計が来ますよ!」
向こうもこっちに気がついたようだ。逃げろという警告をしてくる。
「わかってる。」
私はそれに短く返す。時計位ならすぐ壊せる気がしたからだ。
男性が隣をすれちがった時、もう邪魔な障害物は無いので、時計を下から上に私の背中に背負った鞘から大剣を抜き、切り上げた。(時計の大きさ的にジャンプもした。)
そして、助けた男性に大丈夫かどうか確かめる発言をして、返事が無かったので顔を除きこんだ私はその男性の前でそれ以上言葉を発する事は出来なかった。

服装はかなり遠くの田舎の方で、もうボロボロだった。護身用と思われる短剣2つの鞘を腰に下げ、大きなリュックを背負ったその男性の顔は

私がこの男性に対して好意以上の感情を抱かせた。

Re: カジヤの鍛冶屋! ( No.5 )
日時: 2015/10/03 12:07
名前: sツタ (ID: lnyTOR8Z)

世界観などの質問を受け付けております。わからない、または説明不足のところは質問してください。
また、この作品は恋愛モノではありません。シリアスメインでもありません。
コメディです。(念押し)

Re: カジヤの鍛冶屋! ( No.6 )
日時: 2015/10/03 20:53
名前: sツタ (ID: lnyTOR8Z)

2話

「ありがとうございます!助かりました!本当に!」
命を助けてもらったのだからお礼以外にも何かさせて貰いたいぐらいなのだが、お金ももう底をつきかけていてあげられる物も無いので、全力で感謝の意を示す事にした。
前屈の時ぐらい腰を曲げ、何回も頭を下げる。
「い、いやいや、いいんだ!むしろこっちが嬉しい位だぞ!」
「……はい?」
……何を言っているんだ?
この人間は何を言っているんだ?
……ああ、あれか、とてつもない博愛精神的な何かか。またひとつの命が救われたぞ!みたいな。
「ところで、最近建った家を知りませんか?オークネルという街に家を建てたのですが…あ、街まで案内していただくだけでも良いですけど…」
と切り出すと恩人に困った様な顔をされてしまった。
命の安全を考えて、この人に街まで連れていって貰いたい所だったが……流石に迷惑だっただろうか。
と思ったが、
「ああ、あの家か……まあ、とりあえず着いてきてくれ。」
迷惑というよりは本当に困った事があるようだ。街が戦争で滅んだとか……街が歩いてどっか行ったとか……ここに街は無いとか……家の件がドタキャンされたとか……うう……心配だ。


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