コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 女執事と5人のご主人様
- 日時: 2015/11/21 17:13
- 名前: 桜雨 ◆q.VcedTtY2 (ID: ZRBjN/Ul)
はじめまして。桜雨(旧翼紗)と申します。
この小説は、私が数年前に書かせていただいていた小説です。
携帯の故障によるパス紛失と受験期間が重なり、連載途中かつ企画途中にも関わらず更新ができなくなってしまいました。
読んで下さっていた方々には、申し訳ない、という言葉では言い表せません。
忘れてしまった方も、いらっしゃるかもしれません。
ですが、私にとって初めての作品で、書きかけですが、読み返してみて色々な感情がこみあげてきました。
もう一度、作品を終わりまで書き上げたいと思っています。
温かく見守って下さると嬉しいです。
どうか、よろしくお願いいたします。
〈11/20〜〉前スレッド投稿済みの話を再投稿中
- Re: 女執事と5人のご主人様 ( No.15 )
- 日時: 2015/11/23 14:27
- 名前: 桜雨 ◆q.VcedTtY2 (ID: uumkjDES)
〜次の日〜〈月波side〉
じりじりじり。
「……」
じりじりじりじり。
「…………」
ため息をつく。
「起きて下さい、水無月さん」
「……あわ?」
あわ?じゃねーよ、時間守れ。いらいらが募る。
「早く起きなさい」
「もーちょっと……」
月波は再び深いため息をつく。
……せっかく朝ご飯をお願いしようと思っていたのに。他は壊滅的だが、料理だけは見込みがありそうだから。
自分で言うのもなんだが、僕は時間に厳しい。
彼女は30分ほど寝坊している。
……馬鹿な奴。
面倒臭くなって、僕は部屋を出た。
- Re: 女執事と5人のご主人様 ( No.16 )
- 日時: 2015/11/23 18:56
- 名前: 桜雨 ◆q.VcedTtY2 (ID: uumkjDES)
「!!!」
勢いよく目が覚めた……が。
私は二度寝してしまったようだ。(月波さんがこの部屋に来たような気がしたから)
屋敷に誰も、いない。そういえば、皆、大学生だった。
物音も何もしていなくて、怖くなってきた。
今、何時だろう……ちらりと、上にかかる時計を見ると。
8時20分。
—終わった。
私の学校は登校が8時40分まで。 しかし、この家から学校までは歩いて20分以上かかる。
今から支度しても間に合うわけないじゃないかああっっ!!
制服に着替えて、あたふたしていると。
「みっ、水無月ちゃん?」
「ほえっぷ」
自分でも意味の分からない言葉が出た。だって後ろから声がしたから。
誰も、いないはずなのに!!
まさか……
ポン、と肩になにかが乗る。
「ふぎゃああああっしゅ!!!」
「何言ってんの。オレだよ?天王寺一真だよ!」
「……なむあみたぶつなむあみ」
喋ってる喋ってる幽霊が喋ってるよ!!!
「ちょっと、水無月ちゃん……?」
- Re: 女執事と5人のご主人様 ( No.17 )
- 日時: 2015/11/23 23:24
- 名前: 桜雨 ◆q.VcedTtY2 (ID: uumkjDES)
(さっきから凜華は天王寺に背を向けて会話しています)
「せ、成敗ッッ!!」
そういい放って、背後にいるであろう幽霊バイバイ☆……と思っていたのに。
逃げようとしたら、手首を掴まれた。
「ひっ」
「ねえ、水無月ちゃん!!!」
ん?
冷静になってきいてみると。 一回だけだが聞いたことあるよ、この声。
昨日私が月波さんにキッチンの使い方を教わってたときに、独りで、
……平行四辺形の面積の公式唱えながら通り過ぎた人の声ではないかっ!?
ドキドキしながら振り向くと。
普通に足あった。
普通に透けてなかった。
普通にご主人様の一人だった。
パニクっててやっちまったみたいだ。
「なんかすごく申し訳ありません」
「いやぁ、すげぇ面白かった!!」
ケタケタといつまでも笑っている。
私は白い目で彼を見る。 彼もその視線に気づいたようだ。
「……って、水無月ちゃん、学校とか行かないわけ?」
あ、忘れてた。 どうしよう。
……と青い顔をしていたら。
「んー、もしよかったら、オレの自転車使う?それなら早くいけるっしょ」
おおおおおお。
一真様、心遣いは神的なんですが、
私、
私……
自転車乗れないんですけどっっ!!
- Re: 女執事と5人のご主人様 ( No.18 )
- 日時: 2015/11/25 19:28
- 名前: 桜雨 ◆q.VcedTtY2 (ID: flKtWf/Q)
一真様に話しました。
自転車が乗れないことを。
はい……結果、
案の定大爆笑されました。
「ひどいです、そんなに笑うなんて」
もうこれくらいしか言えないわ。何かむなしくなってきてしまった……
「……くっ、んじゃーさ。オレが送ってくよ」
「微妙に笑いのこしてんの止めていただいていいですか」
と。つっこんてしまったが。
……え、お、送る?!
送るってどういうことすか。
しかもどーやって。
「そんな眉間にしわ寄せて悩むこと?オレの後ろに乗ってきゃいーだろ。もう支度できてんなら行くぞ」
あー。
そういう送り。
って、無理無理無理無理無理!!!
二人乗りとか恥ずすぎるから!
「へぇ?遅れてもいいんだ?」
にやにやと一真様。
「すみません是非お願いいたします」
「決ーまりっと」
……10分後。
ハイスピードの一真様によって、私は登校時間に間に合いました。
もうひとつ発見を付け足すと。一真様は、隣の大学でした。けっこう身近の存在だったわけです。
- Re: 女執事と5人のご主人様 ( No.19 )
- 日時: 2015/11/27 19:53
- 名前: 桜雨 ◆q.VcedTtY2 (ID: LHB2R4qF)
「久しぶり!凜華〜」
教室に入ったとたん、わっと声をかけられた。
彼女は園田夏希。私の大親友。そして学級委員。
「休んでた分のノート。よかったら使って」
そう、彼女は優しい。思いやりもあって、頭もいいわけだからこりゃもう完璧だよね。
「ありがとおぉぉぉっ」
「凜華うるさいー」
—がらがらっ。
教室の前扉が勢いよく開いた。
みんなの視線が一気に扉に集まる。
「凜華!!!」
扉を開けたその人物は、紛れもなく隣のクラスの友達、九条七香。
おいおいおい。
そんなでっかい声で名前呼ばないで!?
みんなこっち見てるよ!
視線痛いよ?!
そろそろと席を立ち、七香のところへ小走りで移動。
その表情は怒りにふるえていたんだと思う。
「あのねぇ七香」
「ごめんってばぁ」
「腐りかけたツインテ女めが。私は教室の前扉から叫ぶなと何回おまえに言ってんの?」
「……ぐっ、たぶん、50回は越えました」
"腐りかけたツインテ女" この言葉は、彼女にとって大ダメージなのだ。そのまんまのことを言っただけなんだけどね。
「あとでピーチティー奢りだから」
「えっ……なんかひどくね?」
「当然の報いだ」
きーんこーんかーんこーん。
そういった瞬間、鐘がなった。
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