コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 山本が完璧すぎで憎いっ!
- 日時: 2015/12/28 08:33
- 名前: あかり (ID: 1lVsdfsX)
登場人物 葵 美月 (あおい みづき) あだ名「みっちゃん」
山本 健人 (やまもと けんと)
葵 恵美 (あおい えみ)
岡田 裕一 (おかだ ゆういち) あだ名「おっかー」
藤本 和(ふじもと のどか
よろしくお願いします!
- Re: 山本が完璧すぎで憎いっ! ( No.10 )
- 日時: 2016/07/10 09:56
- 名前: あかり (ID: yU8XJsFi)
おくれましたぁああああ!!!
あとかきかたちょっと変えます!
いや・・・待てよ。
恵美も風邪だ。
はやくかえらないと!
「ごめん!やっぱ無理!」
「え、あ、はい!さようなら!」
「じゃーな!」
私は急いで帰ろうとして、
走って靴箱までいくと、声をかけられた。
「・・・美月ちゃん、あのさ。」
「ん!?中山!急いでるからパス!
また明日!」
中山梨花を華麗にスルーして走って帰った。
「・・・うっざ。」
「恵美、お待たせ・・・って、え?」
風邪をひいているはずの恵美が外にでて、
女子と話していた。
「友達・・・?」
「ほんっとさ、調子のんなよお前!」
バンッ
「!」
恵美が殴られていた。
なんで・・・あの恵美が!?
「ずる休みとかざっけんなよほんとさ〜。」
いや、そんなことしてないじゃん。
私は話にわりこんだ。
「あのさ、あんたら、風邪ひいてる姉になんかよう?」
「あ?」
全員の視線がこっちを向いた。
「・・・美月!」
恵美は顔を真っ赤にしながら私を呼んだ。
「美月・・・ああ。
こいつの双子の妹か。
なんのよう?」
・・・だから嫌いなんだよ。
私は、恵美以外を思いっきり殴ってやった。
- Re: 山本が完璧すぎで憎いっ! ( No.11 )
- 日時: 2016/07/16 16:23
- 名前: あかり (ID: yU8XJsFi)
「は・・・ざけんなよ!」
殴られた。
「・・・っ美月!」
恵美がこっちを見る。
心配そうな顔で。でも、平気。
大丈夫だから。私をなめんなよ!
「なにを調子のってんだか知らないけどさ、
あんたら、恵美が人気あるから嫌いなんでしょ?
そういうのをさ、「嫉妬」っていうの。
だからって人に八つ当たりはしないと思うけど!?」
私は殴り返してやった。
恵美はぽろぽろと泣きはじめた。
他の奴らは図星だったのか、
顔色を変えてまた殴ってきた。
「・・・」
「調子のってんのはお前だろうが!
カッコつけが!」
また殴られそうになった瞬間・・・
パシッ
「っ!?な・・・」
目の前にあらわれた手が、殴ろうとしていた手を掴んだ。
「なんであんたがいんのよ・・・
・・・山本!」
目の前には休んでいたはずの山本がいた。
「あれ、仮病だから。」
「は!?」
「・・・あのさ、
あんたら、みんなにガン見されてるけど大丈夫なわけ?」
山本がクイッと後ろに手をやった。
周りには学校の奴らだらけ。
恵美以外が顔を真っ赤にして逃げ出した。
「・・・たっく、お前無茶しすぎだろ。
女だろうが、一応。」
私の頬をさすってくれた。
そんなことより!
「恵美!はやく寝ないと・・・!?」
バタッ
恵美が倒れ込んだ。
皆、目の色を変えた。
さすがの山本も驚いていた。
「っ恵美!」
恵美の友達などが恵美に駆け寄ってきた。
私は呆然として、声もでなかった。
山本は不思議と恵美のところにいかず、
ずっと私の近くにいてくれた。
「なあ・・・葵。
・・・葵?」
山本が声をかけていたけど、
私は返事をしなかった。
・・・こんなこと、前にもあった気がする・・・
- Re: 山本が完璧すぎで憎いっ! ( No.12 )
- 日時: 2016/07/17 08:00
- 名前: あかり (ID: yU8XJsFi)
恵美は熱中症だった。
私は恵美の病室の前でボーッとしていた。
「なにやってんだよ、葵。」
山本がコーラを二本持ってきた。
一本を私にくれた。
「話聞いてやるよ。」
山本はポンポンと私の頭を撫でた。
「・・・私さ、両親いないんだよね。
で、今は親戚と恵美と暮らしてたんだけど・・・
親戚のおばさんは仕事が忙しくて、現在出張中。
私と恵美だけってわけ。」
山本はこの時点で驚いていた。
「・・・恵美がいなくなったら、私どうすればいいのかな・・・」
山本はしばらく黙って、
しばらくするといきなり病室に入っていった。
「ちょっ!山本!?」
私は止めたが、止める気配がない。
山本は口を開けた。
「入院してる間、俺が美月さんを預かったらダメですか?」
・・・は?
「なにいってんの・・・!?
馬鹿なの!?」
恵美はただただ驚いていた。
私は「馬鹿」と何度も言った。
すると、山本は私のほうを向いてこう言った。
「お前は、一人にさせない。
仮に一人になったら困るし・・・
一応、友達だろ。」
・・・!?
「友達」
・・・私は、初めて「友達」ができたことに気がついた。
「ありがと!」
私はただただ嬉しくて、はねあがった。
恵美はクスクス笑いながら山本に言った。
「入院してる間、よろしくね。」
「はい。」
山本は、どんなやつだろう?
私みたいに頑固じゃないし、
はっきり言うけど言わないこともある。
・・・憎いはずなのになぁ・・・
「友達」という存在になってしまった。
- Re: 山本が完璧すぎで憎いっ! ( No.13 )
- 日時: 2016/07/18 09:32
- 名前: あかり (ID: yU8XJsFi)
ー過去ー
「ね〜ね〜えみ!母さんと父さんはどこいっちゃったの?」
「みづき・・・お母さんとお父さんはね、いなくなっちゃったの。
もう、会えないの。」
「えっ・・・会えないの?
えみ・・・私いやだよ!会いたいよ!
どこにいけば会えるの!?」
「・・・死んだら、会えるんだけど、ダメだよ?
死んだら、生きられないからね。」
双子なのに、恵美に頼りっぱなし。
こんな私はいらないと思って、ホントに親に会いに行こうとした。
恵美には止められてたけど。
ビルから思いきって落ちようとすると、暖かい手が私を抱きしめた。
「っ・・・!?」
目の前には、知らない同い年ぐらいの男の子。
私を抱きしめて離さなかった。
「し、死んだらダメだよ!
君はこれからいろんなことをして、生きていくんだから!」
「は、離して!父さんと母さんに会いに行くの!」
「そのお父さんとお母さんは、そんなこと望んでない!
生きてほしい、って考えてくれてる!
その期待を裏切っちゃダメだよ!」
力が強くて、私でも離せない。
でも私は、彼の言葉を聞いて思いっきり泣き出した。
泣いて、泣いて、泣いて。
彼の胸の中にすがりついた。
私はそのまま眠ってしまった。
目が覚めると、男の子はいなくて、
恵美が心配そうに私を見ていた。
私は、生きていく決心をした。
彼の言う通りに。
誰かはわからなくて、そのまま会うことはなく、
現在に至った。
- Re: 山本が完璧すぎで憎いっ! ( No.14 )
- 日時: 2016/07/28 20:24
- 名前: あかり (ID: yU8XJsFi)
「・・・」
「おい?葵?」
「・・・あっ!ごめん、考え事してた・・・」
恵美と話し終えて、またベンチに座っている。
もちろん山本と一緒で。
・・・はぁ。誰なのかな。あの男の人。
同い年ぐらいだし、会えると思ったんだけど・・・
・・・てか今考えたら恥ずかしい!
なに!?私見知らぬ人と抱き合ったの!?
私の顔が赤く染まっていく。
山本はギョッとした顔。
「あ、葵?顔真っ赤だぞ。
熱あんのか?」
「な、ない!
ちょっとコーラもう一本飲む!
買ってくる!!!」
「は?お、おい!?」
山本を無視して自動販売機に向かった。
・・・うう。恥ずかしい。
山本に見られちゃったよ・・・
やだなぁ、もう。
「葵!」
へ?と声のほうを見ると山本。
なんなのこいつ!?
「な、なに・・・」
「財布忘れてたぞ。」
・・・
うぁあああああああああああああ!!!
「っぅ・・・!」
また顔が真っ赤に染まる。
財布を奪い取ると知らないところに走った。
全速力!とりあえず「山本」という人間から逃げろ!
「はぁ・・・はぁ。」
こ、ここまでくれば大丈夫だろう。
・・・ん?
「泥棒!!!」
知らない人が叫んでいた。
こっちに鞄をもった「どろぼう」がくる。
ナイフ持ちか・・・
「おらぁっ!」
ガンッと蹴りをいれるとバッと倒れ込んだ。
ナイフを奪い取ると、ゴミ箱に捨てた。
・・・ちょっと待てよ。ナイフって燃えるか?
うーん、まあ、いっか。
燃えるゴミのところに捨てた。
「あ・・・ありがとうございます。」
「いや、別に。」
気分転換になったや。
私は「じゃ」と言ってその場を去った。
「・・・あおい!葵!!」
「ゲッ」
察した。震えながら振り返る。
「なに考えてんだ!葵!」
「や、山本・・・
ご、ごめん。」
逃げ出したことを、謝った。
「・・・そうじゃなくて!」
「へ?」
「危ないだろ!死んだらどうすんだよ!!!」
あ、そっちね。
いや、平気だよ。私。
「はぁ・・・昔のトラウマあんのに、
ホントやめてくれよ・・・」
「トラウマ?」
山本はハッと口を押さえた。
完璧な山本でも、真っ赤になった。
真っ赤に・・・ん?
青ざめてる・・・!?
「や、山本!?」
「ご、ごめん。平気だ。」
山本・・・?
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