コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 勇者の剣と勇者な剣
- 日時: 2016/06/24 06:47
- 名前: 涙雫 (ID: 9BxfvGUD)
クリックしていただきありがとうございます!
涙雫です!
最近は色々と忙しいので更新が遅くなりますが、暖かい目で見てくれるとありがたいです!笑
感想、アドバイスなどのコメントもお待ちしております!
登場人物
・俺
男子 おそらく高校生 引きこもり
・黄色い髪の少女
女子 おそらく中学生 なんか可愛い
・勇者な剣
男子 声はおっさんに近い とりあえずうるさい
・レム(本名不明)
性別不明 年齢不明 ぼくっこ
・アルフェリア
女子 ヒニーより年上 行方不明
登場人物はこれからもっと増えていきます^ ^
暇つぶしにでも読んでいってください!笑
- Re: 勇者の剣と勇者な剣 ( No.4 )
- 日時: 2016/06/17 06:49
- 名前: 涙雫 (ID: 9BxfvGUD)
前回のお話。と、オマケ。
レムが仲間入り!ヤッタネ!
勇者な剣はただの人見知り。いやん
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
「じゃあ、今日から3年間、よろしくお願いします〜!」
「「ゑ?」」
「え?」
「い、いや、3年間?」
「はい〜。いくらぼくが人探しの達人だからって、あのサー・ヒニス様ですよ?少なくとも3年はかかりますよ〜!」
レムはドヤ顔で答えた。
どんな理由であれ3年は長すぎるんだが。
でもあの勇者な剣のことだ、黙っていられずに「遅すぎるぜ!」なんてこと言うんだろうけど。
俺もできるだけ早く目覚めたいし、3年はさすがに…
「遅すぎるぜ!」
ほら、やっぱり。
人1人探すのに3年かかるなんてもう人間じゃない。
チーターもびっくりこいただよ。
「だが!仲間になってくれって頼んでるしな、仕方がない。待とう!」
「は?」
「ぼくも出来るだけ早く見つけられるようにしますね〜」
え、ちょ、
本気で3年??
俺っち成人しちゃう。
慌てすぎて言葉も出ない俺に、勇者な剣は小声で俺だけに聞こえるように囁いた。
「たぶんレムっちは俺たちに隠していることがある。」
「か、隠し事?」
やっと声になったその言葉は、レムの耳にも聞こえていたらしく、レムは不思議そうに首をかしげた。
「あぁっ、いや、何でもない」
「そうですか〜」
レムが俺たちに背を向けたのを確認すると、勇者な剣はまた小さな声でささやいた。
「性別、年齢はもちろん、その他にも何かを隠している。」
「何か?何かってなんだよ」
「そこまで分かるかよ。分かったらおいらノーベル賞取れるぜ」
「ノーベル賞の意味わかってんのか?てかお前心読めるんじゃねーのかよ」
「おいらは坊ちゃんの心しか読めないんだよ!」
「まじかよ!!」
俺はため息をついた。
こんな事になるなんて。
生まれてこのかた子守なんて一切したことない。
ましてや年下かどうかも怪しい子とついでにおっさん剣なんて。
「あっちの方向に町がありますね〜。とりあえず行ってみますか〜!」
不安がどんどん増えていく中、俺たちは町へと歩き出した。
- Re: 勇者の剣と勇者な剣 ( No.5 )
- 日時: 2016/06/17 22:12
- 名前: 涙雫 (ID: 9BxfvGUD)
前回のお話。
隠し事いくない!
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
キリトカリン町。
俺たちは今その町を目指して歩いている。らしい。
レムが言うには、あと3日もすればつくと言う。
3日…。
「じゃあ〜、今日はここで野宿しましょうか〜」
今日の野宿場所も川の近く。
レムは毎日体を洗わないと気が済まないらしい。
毎日少し歩いて、そこから近い川を探し川を見つけたらそこで野宿。その繰り返し。
多分、川探し無しだと2日、いや半日でも行けるんじゃないだろうか…。
「おいらもそう思うぜ」
勇者な剣が小さくつぶやいた。
体を洗いたいのは分かるが、人の気持ちも少しは考えて欲しいものだまったく。
「じゃあぼくはお風呂行ってきます〜♪覗いたら殺しますね〜!」
「はいはい覗きませんよー」
俺はテキトーに返事をした後、すぐにその場を離れた。
レムが風呂に入っている間は俺たちが食材を探し調理する。それが俺たちの役目。
ちなみにレムの役目は綺麗に体を流すこと。
まあ全てレムが決めたんだが。
「なあ坊ちゃん!このキノコ食べれそうか?」
「しらねーよ!」
俺は高校生1年の半ばころからの引きこもり。
この役目、引きこもりにはハードルが高すぎるぜ…クラクラしてきた…。
「なぁなぁ坊ちゃん〜!この草はたべれるかぁ?」
「だから知らねぇってば!」
俺はキノコとか草とか見分ける事は一切できない。引きこもりだからな(どや
だか、2つだけ安全に食べれるかどうか見分けられるものがある。
「坊ちゃん!この花は食べれそうか??」
「うーん…その花は…ちょっと近くで見せて」
それは、花と木の実。
なんか女子力ある?
褒め言葉として受け取っておこう。
幼稚園の頃、俺が女子っぽくてよく女子と一緒におままごとをさせられて…
まあそんな話はおいといて。
「おう、食べれそうだ。持って帰ろう。」
「よっしゃ!一個ゲット!」
「これでとりあえずはレムのおこパンチを受けなくてすんだな」
なんだかんだ言って、俺もこの状況楽しんでるな…。
いつも気づけば笑ってる。
でもまぁレムも勇者な剣もまだ出会ったばっかりだし、まだ2人(詳しくは1人と一個)の事よくわからないし。
これからもっと仲良くなっていけたらいいななんて
「おい坊ちゃん!」
「どうした?!」
「レムっちが!!」
「レムがどうした?!」
「レムっち!レムっち!生きてるか?!」
俺が急いで駆けつけると、レムが苦しそうに倒れていた。
- Re: 勇者の剣と勇者な剣 ( No.6 )
- 日時: 2016/06/18 11:54
- 名前: 涙雫 (ID: 9BxfvGUD)
前回のお話。
レム 緊急事態!?
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
「おいレム!!どうした!返事しろ!!」
「レムっち!レムっち!」
レムの名前を呼んだのはこれで何回目だろう。
うんともすんとも返さずただただ苦しむレムはまるで死にかけの猫のようだ。
よく見るとレムはお腹を抱えて丸まっている。
お腹が痛いのか?
「レム?お腹か?お腹が痛いのか?!」
「うぅ…」
「傷はない。ただ、中途半端に服を着ている。おそらく着替えている途中に何かあったんだ。」
「着替えている途中…」
可能性は今考えられるだけ2つある。
一つ目は何者かがレムの着替えている所に出くわし、レムを怒らせ戦闘になり、腹パンされた。
二つ目は川に毒か何かが混ざっていて、それを誤って飲んでしまった。
一つ目はおそらく可能性は低い。
戦闘となるならどこかに傷ができるはず。しかしレムには傷は一つもない。
だから一つ目は消してもいいだろう。
だが二つ目となると、少し不思議な点がある。
俺たちはなるべくこの川と離れないように歩いている。
昨日野宿した川はたぶん今日と同じ川だろう。
だったらなぜ昨日は平気だった?
川に毒が混ざっているのなら昨日も大変なことになっていたはず。
分からない。
引きこもりには…わからないっ
「み……」
「どうしたレムっち?みってなんだ!」
「み、実…へんな実…」
「変な実??」
あぁ!そうか!
川だけに集中してて周りを見てなかった。
俺はすぐに辺りを見回した。
川の近くには木があり(てか木しかない)沢山実がなっている。
中には食べるとものすごい腹痛を与えるものも…
それを食べたのか?!
「レム!赤色の実を食べたのか?!」
「赤…色…」
「チェリーみたいな実!それを食べたのか?!」
レムは苦しそうに深呼吸しながらゆっくりと答えた。
「チェリー……食べた…」
「やっぱり!」
俺の予想はズバリ当たった。
だが、予想が当たって喜んでいる場合じゃない。
俺は安全な実を見分けられても安全ではない実を食べたときの対処法が分からないのだ。
「うぅ…お腹痛いぃ…」
今はただ、レムの腹痛が収まるのを待つしかない。
俺はレムの背中をさすりながら何度も何度も謝った。
ー15分後ー
「もう〜!ぼくがお腹痛いって泣いてる時になんで何もしてくれなかったんですか〜?!」
「い、いや、だから、さっきも説明したように、俺は対処法が…」
「対処法が分からなくてもとりあえず水飲ますとかすればよかったのに〜!」
「え、水飲んだら治ってたの?!あの腹痛?!」
「ぼくに聞かないでよ!」
正座して反省会。
どうやらレムはお腹がすきすぎて何か食べようと周りを見て、1番近くにあった赤い実をチェリーだと勘違いして食べたらしい。
そしてこの事件の犯人は早く食べ物を持ってこなかった俺たちだという。
「ぼくのキュートでデリケートなお腹になんてことしてくれたんですか〜?!」
「やっぱ女子なのか?」
「でもレムっち胸ないぜ?」
「聞いてるんですか?!殴りますよ?!」
レムの説教は夜まで続いた…
- Re: 勇者の剣と勇者な剣 ( No.7 )
- 日時: 2016/06/18 17:28
- 名前: 涙雫 (ID: 9BxfvGUD)
前回のお話。
何でもかんでも食べちゃだめ!
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
「着いたぁ〜!ここがキリトカリン町ですよ〜」
「へぇ。結構町らしいじゃねーか」
「そりゃ町ですもん〜」
キリトカリン町、そこはすごく賑やかでいろんな店が並んでおり、あちこちから子供のはしゃぐ声が聞こえてきたり、美味しそうな香りがしたり、とても楽しい気分になれる。
「さて、ぼくはとりあえず新しい服が欲しいのであっちの服屋さんに行きますけど〜、ヒニーさん達はどうします〜?」
「あぁ…俺たちは…」
「坊ちゃん!腹減ってないか?!あっちに肉屋があるぞ!行こう!」
勇者な剣は必死になって無理やり肉屋に行こうとした。
少し気味悪いがなにか裏があるんだろうと信じてついて行くことにした。
「じゃあ、1時間後に時計台に集合しましょう〜」
「おう」
「お腹すいたからって何でも食べるんじゃないぞ、レムっち!」
「食べませんよ〜」
こうして一旦離れた俺たちとレム。
レムがスキップして店に入っていったのを確認すると、勇者な剣はため息をついた。
「おいら、ちょっと思い出しちゃった。」
「思い出した…?」
「あぁ…。」
勇者な剣は独り言のように自分の事について話し出した。
「おいら、前はアルフェリアってゆー奴の剣やってたんだが、そいつもレムと同じ変な奴でな…」
『ねぇ!勇者な剣!あんたカーナビできる?お風呂入りたいんだけど!!』
『おいらそんな機能ねぇよ!』
『ちぇ、使えない剣だなぁ』
そいつ、アルフェリアはヒニーと同じ引きこもりで、レムと同じ変な所で一生懸命だったが、おいらの完璧で丁寧な教育のおかげで結果的にはちゃんと外でもやっていけるようになった。
おいらとアルフェリアでゲームクリアし、アルフェリアは現実世界へ戻っていった。
そしておいらは次の主人が来るまで眠りについた。
だけどある日目覚めたら。
『勇者な剣……私…やっぱり…無理………』
『あ、アルフェリア…なのか?!おま、なんでまた来てんだよ!』
『私……もうだめなの………』
だめなの。その言葉はとてつもない悲しみとどうしようもない絶望にあふれていた。
『だめなんてそんな簡単に言うなよ!!早く戻れ!ここはお前が来るところではない!』
『あんただけなのに……』
『は?』
『あんただけが………最後の希望だったのに……』
それが、おいらが聞いたアルフェリアの最後の言葉。
「そのあとは覚えてない。多分、サー・ヒニスに記憶を消されたんだろうなぁ、衝撃的な事だったし。」
「お前にそんな過去が…」
「おいらも今まで忘れてたぜ!ガッハッハー!!」
全然笑えねぇよ。
お前のおかげで肉どころじゃねーじゃん。
俺は多分、そのアルフェなんとかさんの気持ちは少しだけ分かる気がする。
なんだか俺自身みたい…。
「それ言っちゃったらアフェリアに失礼だぞ、坊ちゃん!」
「うっせーな!」
やっぱりこいつはこいつだ!
こいつの過去に少しだけかわいそうだと思った俺がバカだったよ!
「………今思ったんだけど…」
「ん?なんだよ」
勇者な剣は今までにない切ない声で静かに言った。
「思い出したくなかったよ…」
「はぁ?」
「おいら、坊ちゃんと一緒にいるの少しだけ怖くなっちまった。坊ちゃんに罪はないのにな。坊ちゃんをアルフェリアと同じ目に合わせたくないからなぁ、わっはっは…」
「………」
俺は黙って立ち上がり、肉を2つ買った。
「ほれ、やるよ」
「ほへ?」
「肉!食べないのか?」
「え、いや…」
「遠慮はいらねーよ」
「おいら食べれないんだけど…」
「あっ…」
沈黙。
剣に「肉食って元気出せ」って言ってる高校生。
なんだよ。
恥ずかしいじゃねーか!!
「ガッハッハ!!気遣いありがとよぉ!」
勇者な剣は大きな声で笑う。
その笑い声を聞いてますます恥ずかしくなる。
でもまぁ、笑ってくれたからよしとするか。
「ち、ちげーよ!これはレムにやる肉だよ!!」
「はいはいー!そーですかぁ!」
「おま、殴るぞ!!」
お前に、悲しそうな顔(?)は似合わねーよ。
- Re: 勇者の剣と勇者な剣 ( No.8 )
- 日時: 2016/06/23 09:26
- 名前: 涙雫 (ID: 9BxfvGUD)
更新遅れてすみませんっっ
前回のお話。
勇者な剣による深いい話!(キリッ
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
「あぁ〜!今日はいい買い物しましたぁ〜!」
ぼくは新しい服が入った袋を持って店を後にした。
外はもう夕日が沈みかけていて、空が綺麗なオレンジ色に染まっていた。
この夕日を見るのは何百回めだろうか…。
「今日の夕日は…あの日の夕日に似てるな〜…」
あの人と一緒に見た、あの夕日と…。
「考えるのやめ!早く時計台に行かなきゃ〜!」
ぼくは急いで時計台に向かった。
時計台に着くと、もうヒニーさんと勇者な剣がいた。
まぁ、もう2時間たってるし、いなかったらぶん殴ろうかと思ってた。
「おぉ!レムっち!ずいぶんと長いお買い物だったな!」
「何買ったんだよ」
「服買いに行くって言ったじゃないですか〜!」
「いやだから、服の何を買ったんだって聞いてるの!」
あぁ、この感じ。
居心地いい。安心しちゃう。
「あ!もうこんな時間!そろそろホテルとか泊まる場所探した方が良さそうですね〜!」
「話そらすな!!」
ぼくはふと自分の剣を取り出した。
なにも喋らないしなにも役に立たないただのおもちゃ。
ぼくはあの人に会いたくなくてこの剣を選んだのに。
やっぱり会いたいなんて、わがままだね、ぼくは。
でもぼくは今、
「おーい!レムっち!泊まるところありそうかいー?」
「今探してます〜!」
「俺も一緒に探そうか?」
「自分でできます〜!」
少しずつでもでもちゃんと前に進んでるから。
たとえあの人が、あなたがぼくのことを忘れていたとしても、ぼくはずっとあなたを忘れないから。
もう2度とあなたにあんな顔させないから。
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