コメディ・ライト小説(新)

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孫が現れたんだけど。
日時: 2017/12/24 21:04
名前: m (ID: dZI9QaVT)

えっ、私の孫!?
バイトに明け暮れる恋する女子高生の前に現れた1人の孫。
彼は何のために現代にやって来たのか?
そこには愛しくて切ない理由があったのです。

Re: 1999 ( No.1 )
日時: 2017/12/07 16:16
名前: m (ID: dZI9QaVT)

「おばあちゃん、話って何?」

雪が降っているのをどこか寂しげに眺めながら祖母はちょこんと縁側にすわっていた。

俺も隣に腰掛ける。
縁側は外からの冷気でひんやりと冷たかった。
話って何だろう?
学校が終わったら縁側においでと朝言われたが、
なんだか今日はいつものニコニコして優しい祖母とは違う気がした。

あきら、実は頼みがあるの。本当に大事な。」

俺をまっすぐな目で見つめる。
祖母の瞳は澄んでいた。

「うん」


何だろう、この不思議な感じは。
俺はその瞬間何ともいえない感覚に陥った。
そして祖母はゆっくりと口を開けたのだった。


















「18歳の私に会ってほしい」









Re: 1999 ( No.2 )
日時: 2017/12/11 20:45
名前: m (ID: dZI9QaVT)


第1話「縁側でプリンを」

私の名前は藤岡 香織(ふじおか かおり)。華の女子高生だ。
彼氏はおらず、バイトで貯めたお金をアイドルに貢ぐ華の女子高生だ。
これでも忙しいの。
月曜日以外はバイト三昧で蕎麦屋と寿司屋の掛け持ち。
お給料はそこそこいいけれどもっと稼ぎたいなあ。
なんて思いながら今日もバイトを終えて自転車で家に帰るところだが、、、おっ?

思わず立ち止まる。
なんだこのさつまいもの匂いは!!

移動式のさつまいも屋さんが目の前にあった。
私は焼きたての香ばしい匂いにおびき寄せられて近付く。

「おじょうちゃんこの芋は美味しいよ」

そう言っておじちゃんがどう?と笑顔で芋を差し出した。
そら美味しいでしょうね。
ええ、でも。

財布の中身を見てみる。
10円玉が2枚、5円玉が3枚とバイト掛け持ちしてる高校生とは思えない残額だった。

仕方ないあきらめるか。

おじちゃんにお金ないんで、と暗い顔で告げて私は芋への想いを引きづりながら家に帰った。

そういやまだプリンあったな。

私は手を洗って着替えるとキッチンに入り冷蔵庫を開けた。

家には今誰もいない。

「あったあった特大プリン」

良かったーと思いながらスプーンを取り出した。
これで芋への想いが消えた。

さぁさぁ食べましょうか。

「ピンポーン」

食べようとしたその時チャイムが鳴った。

誰なのよ、私のプリンタイムを邪魔するのは。










Re: 1999 ( No.3 )
日時: 2017/12/07 20:17
名前: m (ID: dZI9QaVT)


「藤岡さんのお宅でしょうか」

インターホン越しの声は若い男の人のようだった。
少し低めのよく通る声。

「どなたですか?」

配達かな?何も頼んでないけれど。

「えっと、あのっ」

すると突然男の人が慌てたように言葉を詰まらせた。
インター越しからも動揺してるのが伝わる。

ん?なんだこの人??
怪しい。

「どなたですか?」

私は恐る恐るもう一度尋ねる。

「えっと、一ノ瀬 明(いちのせ あきら)です」

一ノ瀬 明......

そんな人知らない。
初めて聞く名前だ。
叔母さんの知り合い?

「叔母なら出先ですが」

「あっ違います。叔母さんじゃなくて香織さんの方に用事があります。出てきてもらえますか?」

「え?」


なんで私の名前知ってるの?
もう夜の8時だし、知らない人に家から出てこいって言われてノコノコと出てくるほど私は馬鹿じゃない。

「何の御用でしょうか?」

私の警戒度は最高潮に達しつつある。
これって出たらやばいやつ?
どうしたらいいの?


Re: 1999 ( No.4 )
日時: 2017/12/15 12:31
名前: m (ID: 8topAA5d)

「すみませんが、お帰り下さい。」

怖くなった私はそう言って振り切ろうとした。
これ以上構うのはごめんだ。

私は早くプリンが食べたい。
だから__________


「18年前に亡くなったあなたの両親の事についてですが?」

「......。」

まさかの言葉に固まる。
帰ってくれと言われてムッとしたのだろうか。
今までとは違い語気が強かった。

「父と母のお知り合いですか?」

動揺を押し殺して相手に尋ねた。
ここは慌てちゃいけない。
そう自分に言い聞かせる。

「あーまぁ親戚って感じですね?」

間延びした返答。
そして、私の何かがプチンと切れた。

「少しお待ち下さい。」

早口で答える。
スリッパを脱いで靴に履き替え、重たいドアの鍵を開けた。

なぜか疑問系で返されたが親戚なら知ってるかもしれない。
本当のこと(1999)を__________








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