コメディ・ライト小説(新)
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- 0刑事!
- 日時: 2018/12/24 19:17
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
明華「重音明華(かさねめいか)です。よろしくお願いします」
そう言って0刑事課に入社した明華。幽霊が見える彼女が所属する
この刑事課は普通の事件は扱わない、霊絡みの事件を担当する。
【第一章】>>01-13
雷獣暴走1 >>01
雷獣暴走2 >>02
雷獣暴走3 >>03
雷獣暴走4 >>04
雷獣暴走・後日談 >>05
明華の不思議 >>06
01クッキング >>07
七つの夜に1 >>08
七つの夜に2 >>09
七つの夜に3 >>10
七つの夜に4 >>11
七つの夜に5 >>12
七つの夜に・後日談 >>13
明華の特訓? >>14
怪海物語1 >>15
- Re: 0刑事! ( No.11 )
- 日時: 2018/12/23 15:57
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
現れた明華は息を切らしていた。走ってここまで来たのだろう。
明華「これ以上、傷つけないでください」
モッケ「あ!君が七夜の後輩の女の子!」
明華「素直にその体を本来の所有者へ戻してください。そうすれば
この子たちが消えることもないよ」
署内にいた座敷童とその仲間たちが明華の後ろにいる。
モッケが一歩後ろに下がり明華が一歩前に出た。
明華「ここにいる子たちは七夜の体を乗っ取り昔に貴方たちを捨てた
家系を潰すという考えに反発し貴方に無理矢理追い出された子です!
この子たちは私たちの味方ですよ」
自信に満ちた明華の笑みにモッケが額に汗を流していた。
座敷童「私たち、このおねーちゃんたちに協力する!七夜も助けるもん」
座敷童は明華の服の裾をギュッと握る。モッケが首をブンブンと横に振る。
モッケ「大人の言うことなんて聞くな!おとなは僕たちを殺した!」
座敷童「このおねーちゃんは優しいもん!」
二人がいがみ合う中、明華が静かに呟く。
明華「最低」
明華「全部聞いたよ。ホントに貴方たちも含めて皆、七夜さんのことが
大好きなこともね。でもね大好きな人の体を無理矢理奪って悪用するのは
よくないかな」
明華の後ろにいる座敷童たちの体が光り出す。
座敷童「刑事のおねーちゃん、七夜のことお願いね」
明華「大丈夫、任せなさい!」
モッケ「やめろ…やめろ!!大人のいうことなんか聞くな!!!!」
涙目になりモッケが叫ぶ。座敷童たちが一人ずつ消えていく。
- Re: 0刑事! ( No.12 )
- 日時: 2018/12/23 16:08
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
モッケの力が半分ほどに削れる。
???「モッケ」
明華の横を通り、白髪の男がモッケと向かい合う。人形を依代にしている
七夜本人だ。
モッケ「し、七夜…」
七夜「復讐だとかそういうことはやめるんだ。俺の体で悪いことは
しないでくれ、さっき消えたねーちゃんたちの犠牲を無駄にしないでくれ」
モッケの力がどんどんと弱まっていく。
モッケ「ぼ、僕たちはおとなの言うことなんか!!」
ついにモッケのみとなった。他の座敷童たちは成仏したのだ。
モッケが七夜の体に倒れ込み涙を流す。
モッケ「ごめんなさい…ごめんね七夜!!」
白髪の人形が力を無くして倒れ、モッケも赤髪から黒髪に戻り前のめりに
倒れた。
優「やったな。じゃあ87キロをどうにかして署まで運ばないとな」
明華「人のことを体重で呼んだよ、この人」
勇正「明華、一体どんな手を使ってあんなたくさんの座敷童たちを
納得させたんだ」
明華「どんな手って汚いセコい手は使ってないってただ土下座しただけ」
優「土下座って…こんな地面に頭伏せて土下座したのか」
- Re: 0刑事! ( No.13 )
- 日時: 2018/12/23 16:34
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
事件解決の一週間後、01係の部屋の隣で眠っていた七夜が目を覚ました。
あの事件のとき魂だけになった七夜と明華は会話を交わしていた。
縋「七夜、目を覚ましましたか」
七夜「係長。すみません何か色々迷惑かけちゃって」
七夜は申し訳ない気持ちで一杯だった。
縋「いいや無事であるならそれでいいさ。で、もう体は大丈夫なのか?」
七夜は頷いてベッドから降りた。
****
01係の部屋の扉が開き、一人の男が苦笑しながら入って来た。
七夜「えっと…ただいま?でいいのかな」
勇正「七夜さん、よかった」
縋「お帰りだな、七夜」
愛斗「七夜さん、おはようございます!」
明華「無事でよかったです、七夜さん!」
- Re: 0刑事! ( No.14 )
- 日時: 2018/12/23 21:13
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
明華「そっか、もうクリスマスだっけ」
明華は長い溜息を吐いた。
???「先輩は子どものときサンタさんから何か貰ったんですか」
そう聞いてきたのは最近、ここに来た深緑の髪をした青年だ。
名前は蛇島翔也、蛇の式神を宿している。
明華「あ、いやぁうちにはサンタさん来てないよ。翔也くんは?」
翔也も首を振って来なかったといった。
信「明華ちゃん、ちょっと来てくれるか」
信に呼び出され明華は部屋の外に出た。
信「明華ちゃん、ちょっと皆を驚かせてみないか?」
信は悪戯っぽく笑ってそう言った。明華本人は首を傾げているが。
****
縋「信、最近明華ちゃんと何をしてるんですか?」
信「あー…まぁ縋ならいっか。実はな、明華ちゃんに能力を手に入れて
貰おうかと思ってな」
信は資料室から持ち出した過去にいた刑事の資料を見せた。
【重音千01係所属】
信「本人にも聞いたらさこの人、父親らしいぜ」
縋「千さんの娘、か…」
信「あぁ、だからワンチャン能力があるかもしれないなと思ってな。
それに能力があったほうが仕事は楽になるんじゃねえかと思って」
縋「…そうだな」
- Re: 0刑事! ( No.15 )
- 日時: 2018/12/24 19:10
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
明華は後輩の砂辺響真と02係の和泉零夜、三伏ラモンと共に船で
ある島について調べつつ島に向かっていた。
響真「明華先輩、色々調べてきたっスよ!」
明華「なんかあの島、ホントに行方不明者が増えてるみたいだね」
零夜「今はなんか自警団とか名乗ってる奴らが島を動き回ってるらしい
ですよ。前にも一人、島に刑事を向かわせたけど突っぱねられたって」
三伏「島には鬼に関する伝説があるらしい。あまり詳しいことは
調べられなかったがな」
明華が視線を零夜たちから島に移した。船が港に泊まり4名は船を降りた。
降りてすぐ明華たちの前に槍を持った青年が立った。
明華「あ、島の人ですか?」
???「お前らか。島のことを嗅ぎまわってる刑事ってのは」
三伏「そうだが…君は…」
響真「あ、もしかして例の自警団の人っスか!」
明華「それなら何度も来て同じようなことを言うかもしれないんですが
私たち事件を調べてます。事件が起こった場所も見に行きたいのですが」
青年は首を振った。
???「入れることはできない。入りたいんなら力を見せろ」
零夜「随分と好戦的な人ですね…」
青年はそれを言ったきり何処かへ行ってしまった。
明華「あの人を納得させないと森には入れなそうだね」
響真「そうっスね。どうします?先輩」
明華はう~んと唸る。
明華「あ、そういえば島には何か伝説があるって言ってたよね。それを
調べてみよう。とりあえず2人ずつに分かれてそれぞれ行動しよう」
明華と響真は青年の説得を、零夜と三伏は島のことを調べることにした。