コメディ・ライト小説(新)
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- 作家異世界物語
- 日時: 2019/02/21 14:11
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
作家、泉美也子は眠った。その時、彼女は異世界へ転送されてしまった!?
新たな名前ミヤを名乗り、セットでついてきたスライムと共に
異世界での生活を始める。この転送はたまたまか、それとも何かの
運命か!?
【転送編】
1.転送、泉美也子 >>01
2.森の村へ >>02
3.植物を宿す種族 >>03
4.そっくりな男を知る人物 >>04
5.そっくりな男に負けた人物 >>05
【森林乱闘編】
6.鬼 >>06
7.鬼の事情 >>07
8.赤い目の男と仮面の男 >>08
9.竜人の交渉 >>09
10.開戦そして加勢 >>10
11.スライム&ミヤvs白オーク >>11
12.戦後の活力 >>12
13.今までを振り返って >>13
【】
14.魔王たちの談話 >>14
15.ミヤを調べた男 >>15
16.戦闘中止 >>16
17.建国リグミル >>17
18.雇われた傭兵 >>18
19.カルメンが見た素顔 >>19
20.
- Re: 作家異世界物語 ( No.3 )
- 日時: 2019/02/14 21:21
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
容赦なく振るわれる刀を持ち前の直感でミヤは躱す。
スキル【第六感】
クチナシ「避けてばっかり…女じゃ相手にならねえな」
ルル「あ、ちゃんと初対面でも女だって分かる人もいるのか」
ミヤ「どういう意味!?」
ミヤは刀を躱しながら叫ぶ。そりゃ中性的だって自覚はしてるけども…。
刀を目前まで近づけ躱しクチナシに隙が空いた。
ミヤ「即席だけど…ルチェ・ソラーレ!」
ミヤが片手を前に突き出すと光がクチナシを呑み込む。必殺の技ではない
必中の技それがミヤが即席で作った魔法第一号ルチェ・ソラーレ。
クチナシ「刀じゃ防ぎきれないか!でも痛くも痒くもないな」
ミヤ「そりゃそうだ。これは必殺の技じゃない必中の技だからね」
ヨロヨロとクチナシが後ろに下がり地面に座り込んだ。ミヤは彼に手を
貸し、彼もその手を取り立ち上がった。
ルル「じゃあ俺たちがここを通ってもいいよな?」
クチナシ「あぁ、自分で言った以上はな」
ミヤとルルは村に入った。
???「クチナシ、ちゃんとお客様は連れてきたかい?」
クチナシと同じように体のあちらこちらに花が咲いている男が姿を見せる。
クチナシ「親父…」
ミヤ「く、クチナシのお父さん!?こんなに若いのに!」
ルル「クチナシは花憑族、自身に植物を植え付け人間離れした身体能力や
長寿を手に入れたんだ。だから年老いても若い奴なんていっぱいいるぞ」
???「私はツツジという。よろしく頼みます、ミヤさま」
ミヤ「さま?って…??」
ツツジ「さっきエリーダさんが来て貴方をここの村長にすると皆に
宣言しました」
ミヤ「(なんて人だ)」
ルル「(本人の許可を取らないんですね…)」
- Re: 作家異世界物語 ( No.4 )
- 日時: 2019/02/15 18:25
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
ミヤ「そういえばエリーダさん初めて会ったときにあの人そっくりって
言ってたけど…誰なんだろう?」
ミヤはふと思い出した。この屋敷もその人の場所だったらしいし…。
ルル「それは俺も詳しくは…ただ一つだけエリーダさんが惚れた男のことは
聞いたことがあるな」
ミヤ「惚れた…惚れた!?」
ミヤは思わず二回聞いてしまった。
ツツジ「ルルさんは本人から聞いたようですね」
ミヤ「あ、ツツジさん!」
ツツジ「ミヤ様をそのまま性別をひっくり返したような容姿をしていたのは
事実ですよ。エリーダさんが唯一恋をした方がその男リグでした」
ツツジから話されたリグと言う男、本当にミヤを男にしたような姿だった
ようだ。だが彼も人間、寿命で死んだという。
ツツジ「この辺りでリグさんと関わりが深かったのはシェイルさんでしょう」
ルル「シェイル?この辺りにそんな奴が住んでるのか?聞いたことないけど」
ツツジ「過去で色々ありまして…一人でポツンと住んでいるんですよ」
そのシェイルと言う人物は村の後ろ北側にある小屋に住んでいると
説明されミヤとルルはその場所を目指す。
ルル「ミヤ、そのリグって男のことが気になるのか?」
ミヤ「なんとなくね。ほら分かることは分かった方がすっきりするでしょ?」
ルル「ま、まぁそうだけど」
ミヤはスタスタと歩いていく。彼女の第六感は何かを感じたのだろう。
ミヤはその小屋に到着した。ドアの扉を三回ノックする。
ルル「…留守か?」
ミヤ「うん…お出かけ中、かな?」
ミヤは留守だと判断した。今すぐ知りたいわけでも無い、このぐらいの
距離ならいつでも来れると思い踵を返し戻ろうとしたとき。
???「珍しいのぅ…客かい?それとも迷ったのか?」
褐色肌の鬼が笑みを浮かべて声を掛けてきた。
- Re: 作家異世界物語 ( No.5 )
- 日時: 2019/02/15 19:48
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
年寄り口調だが別にヨボヨボなお爺さんというわけではなく20代前後の
細身の筋肉質な男だ。てっきりどの種族も魔力は持っているモノだと
思ったが彼の家系は魔力を持たないらしい。
ミヤ「…」
ルル「…」
シェイル「なんじゃ?儂は鬼じゃが人は喰わんぞ?そんなに硬くなるな」
ルル「シェイルはどうしてここに一人でいるんだ?村に来ればいいのに」
ルルは窓の外を見た。シェイルは哀しそうな顔をした。
ミヤ「ここにいてつまんないなぁって思わない?良かったら村に来なよ!」
シェイル「昔にもそんなことを言われたのぉ…じゃが儂のしたことは
許されることではないんじゃよ…そういえばお前さんミヤと言ったな?
ソックリじゃなぁ声も姿も性格も…」
ミヤ「あの私たち私のそっくりさんリグって言う人のことを聞きたくて
ここに来たんですけど」
シェイル「儂は一度リグと戦ったことがあるんじゃ…」
ルル「そうなのか?」
シェイル「あの頃は暴れてたからのぉ…最初は儂だって押して負ったが
あっという間に逆転負けした…その後にさっきと同じことを言われたんじゃ
俺の村に来ないか、とな…村じゃあの男は寿命で死んだと言われているが
儂はそう思わん…お前さんと出会ったのも何かの縁、何かあったら儂も
手伝おう」
ミヤ「マジですか!助かります、じゃあ今日は帰りますね」
ミヤとルルをシェイルは見送った。
エリーダ「シェイル…どうしました?」
シェイル「エリーダ…お主」
エリーダ「私はリグの、ミヤの意見を尊重します。もう貴方の過去は
いいのですよ。ゆっくり忘れていきましょう。私からミヤのことを
頼みますね」
- Re: 作家異世界物語 ( No.6 )
- 日時: 2019/02/15 21:02
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
???「ミヤ様ぁぁぁぁ!!」
小さな小人の少女が走って来た。彼女の名はマミだ。彼女はルルの上に跳び
乗りあわあわしながら話し出す。
マミ「な、なんか鬼がたくさん来て!それでそれで!えっと…」
ミヤ「お、落ち着いて!その鬼と誰かが戦ってるの?」
マミ「そうだよ~!クチナシとシェイルさんが戦ってるんだよぉ!!」
ルル「ミヤ、何か訳ありかもしれないぞ?」
ミヤは頷いた。ルルのスキル【真似事】で狼になった彼に乗り肩に
マミを乗せてミヤはその場所へ急いだ。
クチナシ「おっと!」
クチナシが刀で相手の刀を弾いた。
ミヤ「クチナシ!シェイルさん!」
マミ「クチナシ~!!」
マミはクチナシの肩に乗りミヤの肩にはルルが乗っていた。
シェイル「むぅ儂じゃ弁解もできんのぉ…口が堅いせいでワケを聞こうにも」
ミヤ「…敵だと思われてる、とか?」
???「誰かと思ったら…」
???「貴様、何者だ?」
ミヤ「私はミヤ、一応この村の村長。で、貴方たちは?何か訳アリなんでしょ?
良かったら聞かせて欲しいんだけど…」
言いかけた時、ルルがミヤの体に被さる。それが壁になったらしく背後から
不意打ちしてきた鬼の刀はルルのスライムボディに触れただけだった。
ルル「これは…一旦無力化しないと話し合いは無理だぞ」
ミヤ「えー…出来ればしたくないかなぁ」
シェイル「大丈夫じゃろう。お前さん不殺の技は幾つも持ってるじゃろ?
それにお前さんの第六感なら青髪の鬼の攻撃を確実に見抜くことができる。
それにその直感なら攻撃を避けることも可能じゃ。儂を信じろ」
ミヤは頷いた。相手は青髪、赤髪、白髪、紫髪、桃髪…髪の色で統一して
いるがこれで5人だ。ミヤは直感をフル活用させる。
- Re: 作家異世界物語 ( No.7 )
- 日時: 2019/02/15 22:17
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
紫髪の女が槍で連続突きを放ってくる。それを躱しながら隙を伺い
槍の柄を掴み術を使う。
ミヤ「拘束の鎖"カテーナ"」
紫髪「何ッ!?」
彼女は力尽くで鎖を破ろうとする。だが無駄、相手の力に比例して
鎖の固さは変わってくる。ルルとミヤは少し目合わせしてミヤが
後ろから刺された。青髪の男と白髪の男の刀が彼女を貫いたはずだった。
桃髪「さ、下がってください!それは「ダメじゃぞネタ晴らしは」
桃髪の少女の口元をシェイルが塞いだ。ミヤの体が解け水色のスライムが
二つに分かれすぐに合わさる。
ミヤ「重圧結界」
ルル「およ?いつの間にそんな術を?」
ミヤ「ついさっき。これで3人、そろそろちゃんと落ち着こう」
ミヤが指を鳴らすと鎖と結界が解けた。
赤髪「…情けか?命取りになるぞ」
ミヤ「そりゃ知ってます。でも大丈夫、頼れる人がいるからね。それに
貴方たちは根っからの悪人ではない…寧ろ悩みがあったのでは?」
桃髪の少女が赤髪の男の服の裾を引っ張り頷く。
桃髪「あの人は村を襲った人物とは違います」
シェイル「おぉやっと分かってくれた。ほれ若様、言うたであろう?」
紫髪の女はシーナ、桃髪の少女はオウカ、赤髪の男はコージ、
青髪の男はソウゲツ、白髪の男はシラツユというらしく彼らの
住んでいた村は一人の魔人の軍によって滅ぼされたという。
その魔人とミヤを勘違いしていたらしく彼らは彼女に謝罪した。
オウカ「シェイルさんは何故今まで村に帰ってこなかったのですか?」
シェイル「まぁちっと用事があったんじゃよ。にしてもオウカもコージも
大きくなったのぉ…それだけ時間が経ったということか」
シーナ「にしてもシェイルは本当に魔力が無いのですね。少しも
感じられません」
シェイル「当然じゃ。じゃが力では負けるつもりはないぞ?」
コージ「そうかシェイル殿は村一番の力持ちでしたね」
ミヤ「魔力が無い代わりに怪力ってこと?」
シェイル「そういうことじゃ村での主な仕事は力仕事じゃったしな」